水やり、年に3回のオキテ。

蕾ふくらむ、春本番です。

3月の中ごろ、「難物サボテン」たちに今年さいしょの水やりをしました。その前に水をやったのは、去年の
9月だから、だいたい半年ぶりということに。
いまどき、いくら難物サボとはいえ、半年ものながい間、一滴の水も与えないきびし~栽培家は、私くらい?
かな・・・。

それから2週間。
たったいちどの水やりで、球体はぐっと膨らんで、色鮮やかな新刺を伸ばしたり蕾をあげて来たり、
目に見えて動き出しています。


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今年はダメかもと諦めていたスクレロ・月想曲(Sclerocacatus mesae-verdae)も、例年よりも遅まきながら、
蕾をあげてきました。並んでる2本はどっちも10年モノの同年生だけど、背の高いの低いの、個性があります。
象牙色の棘によく生える上品な色合いの花が、もうすぐ。
うまいこと1/7の確率でお休みの日に咲きますように・・・><。

難物サボテンは、こんなふうに成長のスイッチが入ると、あとは早いです。一気呵成。
彼らの多くは、高緯度の冬の寒さが厳しいところに自生しています。内陸性の気候で、真冬から、一気に真夏に
なるため、植物が快適に過ごせる季節はとても短いのです。降雨量も、極く少ない処が多いし。

そのせいか彼らは、ほかのサボテンに比べても成長期がとっても短いです。
だから動くときにはひといきに動く。ほんのひと月半くらいのあいだに、刺座三つとか四つぶん成長して、
同時に開花結実する。それでもって、梅雨入り前には夏休みに入ってしまいます。


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上の写真の植物は、スクレロ・ブライネイ (Sclerocactus spinosior ssp.blainei SB1015)
難物サボの銘品、黒虹山の小型バージョンで、比較的栽培しやすい。
実生から綺麗な苗を育てている人もけっこういます。
白黒のリボンみたいな刺が絡みあうなかから、まもなく、ピンク紫の花を咲かせてくれるはず。

その下は、同じスクレロの中でもより北方に分布するグラウカス (Sclerocactus glaucus )
名前のとおり、肌色が青みがかっているのが特徴。コロラド州やユタ州の寒くて乾燥した不毛の荒野が故郷です。
この硬そうな蕾から、こちらも透明感のあるピンクの花が咲きます。

どんな花が咲くか、わかっていても、日々膨らんでゆく蕾を見ているのはワクワクするもんで、
サボテンを育てていて、いまが一年でいちばん楽しい時期だなと。
素敵な花が咲くのはもうすぐですが、きょうのところは蕾だけ。


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つづいてマメ粒サイズの春。
まず直径1cmくらいで立派なオトナという極く小型のペディオカクタス・ノウルトニィ(Pediocacatus knowltonii)
棘も退化?してちっちゃな虫が張り付いたみたいで痛くないし、サボテン界で最も小さくて可愛らしいもののひとつ。
それから下はこのブログの初回でも紹介した一属一種の小型種、トウメヤ属の月の童子(Toumeya papyracantha)
どっちも、直径1cmくらいのボディからそれより大きな花をいくつも咲かせます。
両者とも難物のなかではやや気性が穏やかで、育てやすい。実生から3年くらいで花をつけます。


サボテン栽培の本など読むと「サボテンが沙漠の植物だから水をやらなくてもいいというのは間違い」とか、
よく書いてあります。そのとおりで、だいたいのサボテンは環境が適せば、水がけっこう好きです。
ただ、それが彼らの本来の生態かと言えば、必ずしもそうではない。
年に一度の雨も約束されない、文字どおりのサバクで生きているサボテンもたくさんあるわけです。
私はペディオやスクレロの自生地を幾度か訪ねていますが、春本番を過ぎても、1ミリも成長せず花の気配もない、
という状態を何度か見ました。調べてみると、その年は春が訪れてもまったく雨が降っていない。
そういう場合、彼らは花も実もつけず、ワンシーズン成長をパスするのです。
なるほど生育速度が遅いはずだし、花が咲くまで10年かかるなんて当たり前だなあ、と思ったものです。

それは極端なケースとしても、降水が年に数回というのはあたりまえで、だから一回十分な雨に出会えば、吸水して
開花結実を一気に行うのはふつうのことでしょう。

たとえば、このエキノマスタス英丸(Echinomastus dasyacanthus)も・・・


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こんなに膨らんで、たくさんの蕾をつけていますが、この春、水を与えたのは一度だけです。
このあと、花がおわると消耗するので、もう一回水を与えます。さらに生育期終盤の5月頃迄に、もう一回か二回。
それで終了。秋口に好天がつづけば、もう一回あるか、なければ次の春まで水なしです。
おそらく、自生地もそんな感じでしょ。
デリケートな難物サボテンについては、なるべく彼らの本来の生態に寄り添ったほうが安全、ということで、
そんな処遇になるわけですな。

・・・まあ、こうゆう栽培だから、なかなかおっきくならんし、花も年にとってはパスされちゃったりするんだけど。
でも、自生地っぽい、枯淡の風情は表現できてるかなぁ、などと自己満足しつつ。


コメント

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春は楽し(^_^)ニコニコ

蕾が沢山、羨ましいです。我が家でも昨年7月以降水を全く与えていません。秋の水やりで「少しでも大きく」と思ったときもありましたが、春の成長に比べれば雲泥の差。枯れるのを覚悟の水やりは辞めました。「秋の成長=春の一晩の成長」。リスクを負う難物栽培は辞めました。

>sileriさん。
そうそう、秋は成長というより冬越しのための水やり、という感じですね。
それに日照時間が短くて、乾きにくいのも難点ですね~。
でも、sileriさんのところでは、夏場も最低温度が下がりそうですから、Ped&Sclの成長が続くんじゃないでしょうか。

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沙漠植物、栽培、探究。

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