酷暑のあと。

9月も後半になろうというのに、まだ暑い。
おまけに台風が連打で押し寄せたり、なかなかしんどい天気が続きます。

今回は綺麗な花も瑞々しい植物も出てきません。
シワシワのカサカサで、息も絶え絶え、酷暑をなんとか乗り切った難物サボたちです。
限られた休日しか植物に向き合えない身としては、水を与えるタイミングがつかみづらくて、
いつもなら、秋に入ろうかというところで水を与えるペディオ・スクレロも、今年は実生苗~小苗をのぞいて、
水をやりそびれてしまいました。で、まだシワシワ。でも、この状態も結構好きなんだな。


IMG_5892S.jpg
               Pediocactus bradyi ssp. bradyi SB470 Coconino Co,AZ (own root,grown from seed)IMG_5873S.jpg
               Pediocactus bradyi ssp.winkleri SB737 Wayne Co,Ut (own root,grown from seed)IMG_5884S.jpg
               Pediocactus bradyi ssp. despainii SB989 Emory Co,UT (own root,grown from seed)


酷暑を乗り越えたサボテンたちは、見事にペタンコ。肌色もしらっちゃけて、生気を失ってます。
なかには手ひどく日焼けして、立ち直れるのか心配になる株もありますね。
いつもいちばん見事に縮こまる、小型ペディオはこんなありさま。
いちばん上のたわしみたいなのは、ブラディ(Pediocactus bradyi ssp. bradyi SB470 Coconino Co,AZ)。
これでも生きてます。ちゃんと。それからその下、半分焦げて生きてるかどうかも危うい感じ(でもたぶん大丈夫)なのは
同じペディオのウィンクレリ(Pediocactus bradyi ssp.winkleri SB737 Wayne Co,Ut)。
そして、その下の焦げたはんぺんみたいなのはデスパイニィ
(Pediocactus bradyi ssp. despainii SB989 Emory Co,UT)。これ、ひと月まえくらいのエントリーで紹介した
花満開の群生デスパイニィです。使用前使用後みたいでしょ。
このヒトたち、こんなカッサカサの干物みたいな姿になっても来年はたぶんちゃんと花が咲く。
自生地でも夏場はこんな姿になって、土埃りかぶってますから、探しても見つからない訳ですね。

ペディオ以外のナンブツはどうかっつうと、


IMG_5928S.jpg
              Sclerocactus polyancistrus SB1588 Nye Co,NV (4yrs from seed)IMG_5881S.jpg
              Echinomastus erectocentrus "acunensis" CR137 Florence,AZ (3yrs from seed)IMG_5914S.jpg
              Echinocactus polycephalus SNL91LasVegas,NV (4yrs from seed)


トゲトゲ系も、実生数年までの小さい苗はこのように潜ります。というか、こうしないとやけるように暑いモハヴェ沙漠の夏は
乗り越えることが出来ないんでしょうね。
いちばん上から、スクレロ白紅山(Sclerocactus polyancistrus SB1588 Nye Co,NV)、実生4年。
マスタスのアキュネンシス(Echinomastus erectocentrus "acunensis" CR137 Florence,AZ)、実生3年。
そしてエキノカクタス大竜冠(Echinocactus polycephalus SNL91LasVegas,Nv)、実生4年。
大竜冠は、ご承知のとおり巨大に育つサボテンなので、15cmくらいにならないと本来の魅力が出てこないのですが、
このペースだと見頃に仕上がるまで、軽く数十年はかかりそう。ため息が出ますな。
まあこんなに日干しにしないで、適度に遮光・水やりしてスクスク育てるのが栽培技術ってものなんだろうと思いますが。
・・・ショボン。


IMG_5903S.jpg
              Sclerocactus 'busekii' SB1086 (2yrs from seed)IMG_5901S.jpg
              Sclerocactus nyensis RP137 (2yrs from seed)IMG_5902S.jpg
              Pediocactus peeblesianus ssp. peeblesianus FH053 (3yrs from seed)


一方で、既に秋の水やりをすませた実生小苗(1~3年生)は、ごらんのとおりふっくらしてます。
上から、スクレロカクタスの稀少種、ブセッキィ(Sclerocactus 'busekii'SB1086 実生2年生)、
同じくわりと育てにくいスクレロの小型種、ナイエンシス(Sclerocactus.nyensis RP137 2年生)、
ペディオカクタスの飛鳥(P. peeblesianus ssp. peeblesianus FH053 Holbrook AZ 3年生)。
小苗も秋は春先のようにぐんぐん大きくはなりませんが、それでも刺座がふたつみっつは増えるかな。
いま、たてながの感じに育っているこれらの苗も、真夏のあいだはぎゅーっと縮んで、地面すれすれまで
潜っていました。これでまた真冬には断水で縮こまります。伸びたり縮んだりしながら、少しずつ大きくなる。

最後はこれから生育期をむかえる棚下の住人、メセンのコノフィツム(Conophytum)。
まだシワシワのカサカサ状態。


IMG_5938S.jpg

IMG_5955S.jpg
               Conophytum still in dormancy,in early September


この写真を撮ったあと、この秋最初の水やりをしました。一気に膨らんで脱皮、開花、これから春まで、
たっぷり楽しませてくれるはずです。





テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

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おはようございます!
稀少難物サボテンなどなどもカリカリでいいんですね!わ~っ!shabomaniac!さんがカリカリで大丈夫とお話してくださると、妙に安心します!
コノフィツムも家のとほぼ一緒状態wめちゃくちゃ安心しました!コレでいいのだ!

ジ~ット実生用土をジ~ット見つめてしまいました!赤玉土と鹿沼と砂利でしょうか?ww品種によりチョッとづつ違うのですね。いつもすご~い勉強になります!

一年の大半を地中に埋もれてぺたんこで過ごす彼ら。
干物みたいになっても時期が来ると緑色に復活するのは不思議ですね。
メキシコ産のイワヒバの仲間に「復活草」ってのがありました(数年前に化粧品のCMに
取り上げられていたので記憶している方もいるかと)が、
こちらはイワヒバとあんまり変わらないのでそんなに驚きませんでした。
でも小型難物サボ達はこの小さな体でよくもまあと感心します。
ほとんど球根植物に近い生態です。

そういえば、リトープスなんかも休眠期に地中にもぐるところは球根チックですね。
リトープスは本体が光合成をする球根植物…と考えて栽培するようになってから、
ほとんど落ちがなくなりました。
栽培下手もありますが、自生地並みの数頭株でずっと維持しています。
大群生させるとどうも寿命が短くなる気がします。

わが家のリトープスは先日の台風で吹き込んだ雨を吸ってモソモソ地中から出てきました。
膨らみきる一歩手前の姿が好きです。

我が家のコノ様、水遣りが早かったみたいで
写真載せた後から滅びに向かって走っている感じです(涙
うぅ~~。。。

たわし呼ばわりには笑ってしまいましたw


デスパイニィ、あの花咲かせてたのとおんなじ奴ですか!
信じられない。
地下はどうなってるんでしょう。

shabomaniacさん、こんにちは。

ペディオ群。
砂漠の匂いがぷんぷんしてきそうですね。

この枯淡さの魅力。
日本の「侘び寂び」の世界に通じるものがあるのでは?

私もshabomaniacさん達の影響を受けて少しですが
マスタス置いています。

先日の台風一過。
急に涼しくなってきたので、夕方3ヶ月ぶりに潅水。

翌朝、水を吸って本当に一気に膨らんでいたので吃驚!

サボテンって本当に不思議な植物ですね。

自生地もかくやと思わせる難物たちのたくましい姿は、難物たちを熟知するShabomaniac!さんならではのものですね。
私なんか、こんな日干しの姿を見たら大慌てで水やりして腐らせてしまいそうです(笑)。
難物を語る資格のない私ですが、高温多湿の夏をどう回避するかは共通でも、冬の日照が望めない北陸では別のアプローチを考えるべきかなと思いました。

こんにちは。
ペディオのbradyiは成長点まで茶色く焼けているように見えます。
これでも生きているなんて、驚きです!
経験から分かることなんでしょうがすごいですね。
acunensisは株に添ってはり付くような刺模様が綺麗ですね。
来年はEchinomastusも色々蒔いてみたいと思いました。

期の変わり目は忙しくなるので、今週はほとんどその日のうちに家に帰れませんでした。レスポンス、遅くなってすみません。あと、たくさんリアクションいただいた「金鯱」ですが、この時点までに連絡頂いた方には差し上げられます。ただ、発送は10月末~11月になってしまうと思いますので、なにとぞ気長にお待ち戴ければ幸いですm(_ _)m。


>takoyashikiさん
こんなにカリカリに乾しあげるのは、栽培技術としては如何なものかと思います。たぶん刺の弱い系統のギムノや、国内産の牡丹類なんかは、こんな栽培ではダメになってしまうと思います。私の土は、別項でも書いたことがありますが、難物系の場合、赤玉+小粒軽石+少し鹿沼、という感じです。品種による違いは、実はそのとき手元にある素材がそれだった、という事情もありますが^^;。

>noriaさん
ペディオだけでなく、ツルビニ、アリオカルプス、マミ、南米ではエリオシケ、小型コピ、と地中に潜るサボテンは実にたくさんありますね。というか小型種の大半がそうといっていいくらい。休眠期は地面の下になるので、球根植物と変わりません。リトープスも、窓面が地面のラインと揃うくらい潜ってくれると、いい作だなあ、という感じでカッコよく見えますね。大きさかわらずで維持できるのは素晴らしいです。うちでは分頭してどんどん小さくります><。

>l-marshさん
コノフィツムは、干涸らびた皮と、新球のあいだに水がたまって、それが熱されると腐ることが多いので、夏の終わり、さいしょの水やりは気を遣いますね。むかしはいちいち腰水で鉢底から水をやっていましたが、最近は手間がとれないので頭から水かけています。やっぱり、そのせいでダメになる株が出てきてしまうので、手間をかけた分だけうまく育つということなんでしょうね。

>さくさん
あの、花を咲かせていたデスパイニィ(群生、のちバラして個頭)そのものです。この乾いた状態の株を堀り起こすと、コマ型というか、逆円錐形というか、そうした姿で球体の70%くらいが地面のなかにあります。伸縮性の強い直根によって地面のなかに引き込まれるのです。牡丹類なども本来はそうで、テッペンは真っ平の逆円錐形に育つものです。ふっくら膨らんでいるのは、栽培下の個体くらいです。

>いわたさん
ワビサビなんていって戴けると光栄ですが、実にジミなサボテン群です。マスタスなどは、なかなかの刺サボで、とくに英冠などは鯱や金冠の小型版みたいな味わいありますね。灌水一回でパンパンに膨らむので、なんども灌水する必要はないものと思っています。私もフェロは大好きなのですが、ここでも度々書いているように、関東海岸部ではなかなか栽培が難しいものです。敵は刺座を襲う黒カビですね。

>アイハルさん
むかしから、北陸ではサボテン、とくに刺ものなんかを綺麗に育てる方が多いと聞きます。アイハルさんの栽培苗もどれも凄く美しいですよね。関東よりも夏場の湿度が低いなんてことはあるのでしょうか。雪の対策や冬の日照不足は大変だと思いますが、そもそも自生地の環境とははるかに隔たりのあるこの国でのことです。それなりに育ってくれるサボテンたちの適応力には頭が下がります。

>saeさん
このbradyi、球体そのものは日焼けしていません。ただ、激しくシワシワになっています(あとのdespainiiの
写真みるとわかります)。乾燥すると球体が小さくなり、刺密度が増すので、こんなタワシみたいな姿になるのです。エキノマスタスは、難物と呼ばれるものの中では、育てやすく、どれも正木で開花まで持っていくことが可能です。ぜひ、何種類か蒔いてみて下さい。桜丸系は花にもとっても風情があります。


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