反応する人しない人。

この週末は、段ボールとガムテ、それにトゲトゲと格闘して過ごしました。
およそ90点のサボテン多肉を出品したヤフーオークションは、ありがたいことにすべて落札して戴きました。
参加してくださった皆さまにこころから感謝しますm(_ _)m。慣れない荷造り作業では手戻りも度々あり、
結局今日までかかってようやく全部の植物を発送することが出来ました。
お待たせして恐縮ですが、まもなく植物たちがお手元に届くかと思います…。

そんなこんなで、落ち着いてブログネタを書き溜める暇もなかったのですが、
今週はちょっと感動した最近の花の写真を見てください。まずはこれ。


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なんの花がおわかりでしょうか。
マミラリア…?正解です。
前々々回のエントリーで紹介した蓬莱宮(Mammillaria schumannii)。数えてみたら、花はぜんぶで39輪。
これだけ群開すると見応えがあります。前々回エントリーの株と同じ96年頃の実生ですが、
あちらは2頭立て、こちらは15頭立てくらいの大群生。子吹きすると、株全体では早くに大径になりますね。


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マミラリアの花は群開しやすいのですが、小輪花が多く、こういう艶やかな感じは、
かつてのクラインジア属の麗晃殿(Mammillaria=Krainzia guelzowiana)や、
同じく旧名マミロプシスの月宮殿(Mammillaria=Mamillopsis senilis)あたりと、
本種くらいかも知れません。といって、毎年こんなふうにパーッと咲いてくれるかというとそうでもなく、
少しずつ長い期間咲き続けることの方が多いのです。たぶんこの夏の異様な暑さのなか断水し、
秋になって暫くぶりに灌水したことで、一気に開花したんでしょう。
サボテンの花はだいたい一日限りの命で、だいたいは出勤中で見られない。でも、この言葉のいらない美しさは、
植物愛の原点です。サボテンは花が抜群に美しい植物たちなので、その美しさをシンプルに楽しむ気持ちが、
もっと大事にされると良いなぁと思います。そうなれば、いま駄物扱いされている仲間の多くも、名誉回復出来そうだし。


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さてこの日、ちょっとした実験をしました。蓬莱宮の花があまりに綺麗(自画自賛ですが^^;)だと思ったので、
この鉢を温室のいちばん外側、うちの前の通りからよく目立つところに飾ってみました。街路を通行する人の
ちょうど視野に入るところに、ど派手なピンクのかたまりを置いてみたわけです。さぞや目を引くだろうて・・・。

ところが、意に反してほとんどの歩行者は、一瞥だにせず、この鉢の真横を通り過ぎてしまいます。無反応・・・。
さして色味のない街路で、この鮮やかな色彩が視野に入らない筈はありません。それでも、彼ら彼女らの認識に、
この花の像は検知されない。おそらく同じ人たちも、デパートの「花の展示会」会場を歩いていたのなら、「わぁ綺麗」、
とか反応してくれるような気がします。つまり都市を歩く人の大半は、周辺環境の生き物や地形変化といった自然からの
入力については、認識のセンサーを切っているのでしょう。必要な情報以外は省略された世界を歩いているんですね。

なるほど、家から駅まで歩くのに、私が人より時間がかかるのはナゼか・・・?長年のナゾが解けた気がしました^^;。

さて、もうひとつ、最近私が感動した花。これも蓬莱宮と同じバハカリフォルニア産のサボテンです。


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これが感動的な花・・・?と言われれば返す言葉もありません。若干くすんだ感じの黄色い花が、たった一輪だけ。
これ、蝦サボの仲間で、マリチムス(Echinocereus maritimus SB1648 SanTelmo de Abajo,North Baja)
と言います。「榛名」という和名もついていますが、売っているのも栽培している人も見たことがない。マイナー中のマイナー。
バハ半島の砂だらけの荒原で、半分焼けこげたみたいな姿の写真が、ネット検索で数点見つかるくらい。
この株はメサガーデンからの種を実生したもので、7-8年育てて、いま群生径で20cmあまり。成長ペースは
悪くありません。売りは象牙色の強い刺ですが、それもこの程度。それよりとにかく痛いので、植え替えたくない。


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なんでそんなモノを育てているのか?じつは以前読んだ英国の栽培書に「とにかく栽培下では花が咲かない」と
書かれていたからです。エキノケレウスには、武勇丸(Echinocereus engelmannii)はじめ、開花しにくい種類が
たくさんありますが、なかでも随一と言うのです。天の邪鬼の私は「難開花性」の一語に刺激され、「咲かぬなら
咲かせてみせよう」の心境?で種を蒔いてみた次第。殆ど誰も育てていない、というところもまた気に入った理由。
それが、先日はじめて花をつけてくれたので、ちょっとばかり感動してしまったというわけです。といっても、
育てている人が少なすぎて、ホントに開花困難なのかどうかも不明。栽培じたいは難しくありませんし。
でも、珍しい花には違いない、ということで、アップしてみました。
刺ものをはじめとする多くのバハ半島原産のサボテン同様、この種も秋に花を咲かせ、動き出すようです。

蓬莱宮と榛名。灼熱のバハカリフォルニア生まれのサボテンが、この秋、ともに鮮やかな花の秋を迎えました。
これもまた、あの炎暑の夏の効用かも知れません。



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コメント

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認識センサー

蓬莱宮の群開、本当にきれいですね。
しかし、花に関心のない人には、たぶん感知されないのでしょう。
自然物であれ、人工物であれ、関心のないものには、まったく目が行かないのが人の常のようです。
突然出現する町の中の空き地。ちょっと前までそこにあった建物がどんなものだったかをいくら考えても思いつかない。要するにちゃんと見てないのです。

マリチムスの花、初めて見ました!さすが難物名人!! 実は小生も「そんじゃあ咲かせてみよう」とタネを播いた一人です。ついでに変種のハンコッキー ( E. maritimus var. hancockii ) もちっちゃな実生が育っています。果たしてあと8年後、咲いてくれるのかなぁ・・・それにしても蓬莱宮の群開は綺麗ですね。
小生のまわりにも花に関心があるというわりに、バラ、ユリ、チューリップなど豪華にてんこ盛りに咲く花以外は「名前は知らない。けど、ただの花じゃん」という御仁は少なくありません。ましてサボテンの花ともなれば、プチッと突き刺した造花と区別できない園芸愛好家(?)は大勢いそう・・・。そうじゃないんだってば!と叫んでもなかなか届かない世の中だけど、ゆっくり地道にマイナーさぼ道を広めていきたいですね。

蓬莱宮の群開見事です!!
私もサボテン始めるまでは、花なんて気にしなかったと思います。
育ててみて、花の美しさ、開花までの苦労を経験して、他の花にも興味が出てきました。花を見ると癒されるので今では大好きになってます。
「難開花性」の一語には私も刺激されそうです^^

蓬莱宮綺麗ですね。10年程前まで植物には全く興味無し。ある時庭いじりの機会があり自分が植えた植物の生長に感激しました。後、ホームセンターから男らしい植物?のサボテンを買い育てようとしましたが上手く行きません(当然です)其れならこの植物何とか物にしようと思い気が付くとサボテン界にどっぷりつかってました。形容を観るのが好きなので未だに花にはそれほど興味有りません。荒涼とした大地に生えている厳つい姿からは想像出来ない花が咲く、このギャップが面白いです。

蓬莱宮の群開とても素敵ですね。
サボテンの花からサボテンに興味を持った
私にはとても魅力的です。。。


サボテン名人と呼ばれる人の中には、花は種採りのための道具で、それ以外は球体を弱らせるからと、蕾の段階でむしりとってしまう人もいます。
そうして刺の強いものや、大きな球体に育て上げられるのですが、それは少しさびしいですね。
どんなサボテンでも、実生時、成長過程、開花、夏冬の変化とそれぞれに面白さがあると思うのですが。

たくさんのコメントありがとうございます。ここには我が拙き花に反応してくださる方がいっぱいおられて、涙・・・。

>bf109gk2さん
仰るとおり!実は私、家内にも同じようなこと言われました。「あなただって駅までの道に新しいお店出来たりしても、ぜんぜん気付かないじゃない」と・・・^^;。 私も関心領域がかなり偏ってる方みたいです。道草喰うのは路傍の雑草や虫に気を取られてるだけで。人のことは言えませんネ。

>noriaさん
いやー、榛名を蒔いてる人が他にもいましたか!しかもより恐刺タイプのハンコッキーとは・・・おそれ入りました。キリンウチワに接いだらいい刺が出そうですね。マミ類は、むかしは平尾さんが熱心にPRされていたこともあって人気結構あったんですが、最近は殆ど育てる人がいないのが残念なところです。

>yoyonさん
値段も高くない、ジミめの普通サボテンでも、大事に大事に育てていると、ある日、満開の花で恩返しをしてくれるという・・・なんか心温まるむかし話みたいですが^^;。植物は道楽で商売ではないので、駄モノでもなんでも、納得いく姿に育ってくれれば、それが一番ですね。そういえば、十代の頃、じぶんで実生
した兜が最初の花を咲かせたときは、めちゃめちゃ感動しましたね^ ^。

>sileriさん
サボテンは男らしい植物ですか、なるほど。たしかにトゲトゲは苦手で多肉なら好き、という女性が、男性よりは多いかも。sileriさんは、サボ好きになる前は、もしかした魚好きだったとか??むかしのハンドルネームみて、そんなこと思いました^^。違ったらゴメンナサイ。じつはうちには息子が魚と虫マニアなので、いっぱい水槽があります。東京の町中で、そこだけ生物多様性が異様に高い一角となってます^^;。

>zilzianaさん
ようこそ^^。ほめて貰って蓬莱宮も私も照れてますが^^。最初に惹かれたサボテンの花ってなんでしたか?マミラリアか、ギムノか・・・。最初は、サボテンに花が咲くことじたい、不思議な感じがしますよね。想像以上に派手ですし。群生株の満開もいいですが、小さいサボテンが自分より大きな花を咲かせているところなんかも、けなげで見惚れてしまいます。

>queiitiさん
植物の方はそれこそ命がけで子孫を残すわけですから、開花結実にはむちゃくちゃエネルギーを使うわけですよね。野生のコピなんかは球体の2/3が日干しになって枯れても、なお開花しつづけるそうです。逆に安穏な栽培環境下で咲かない、というのは、どういう理由なのか?丈夫なのに咲きにくいオプンチア類など栽培していると、そんなことを感じることもあります。

人間とはおもしろい生き物です。

shabomaniacさんがそのハウスの通りに立ち止り
その群開してるサボを眺めていたとしたら
反応する人も多くいるような気がします(笑



 蓬莱宮の花とても美しいですね。感動しました。shabomaniacさんの写真の上手さも手伝っていると思いますよ。通勤路にshabomaniacさんの温室があったら間違いなく反応しているでしょうね。俺も駅に行くまで時間かかるんですよ(笑)。
 ハンドルネームをよく見ていただければ、わかると思いますが、先日メールをお送りしたものです。今後も美しいサボテンの写真、愉しみにしております。

マミラリアは春に咲くものと思い込んでいました。
群開の花も美しいですが、マリチミスの方が気になります。
何時も車で移動しているせいか、たまに歩くと昆虫や植物が気になって立ち止まってしまい運動になりません。

>l-marshさん
たしかに…@@。わたしは実際、他家の庭木や花鉢が気になって、しばしば歩を止めてのぞき込むことがあります。でも、既に枯れ果てた花鉢を「この枯れ葉は何だ?何科だろう?」なんて凝視している場合には、端の人からは不審者に見えかねません…このご時世注意しないといけませんね^^;。

>バリューさん
いやー、花を街路に飾る「路上実験」を思いついたきっかけは、何を隠そう最近温室周辺で作業中に、ある歩行者の方と目があった出来事からです^^;。その折りはせっかく関心を寄せていただいたのに、不調法にも花も疎らで寂しい状況でしたので…その反省も含めて精一杯綺麗に写真とってみました。

>cooパパさん
マミラリアは種類が多く、分布範囲、環境もさまざまなので、色々なものがあります。形や刺はもちろん、固いのや柔らかいの、芋あり芋なしetc。花もいろいろで、一年中どれかが咲いてるような具合です。
それと、マリチミスにも気にとめていただいて嬉しいです。けっこう味わいある花色なんですよね^^。

こんばんは
最初に惹かれたのはインテリア用に購入した
何かわからない100円の(≧艸≦)サボテンですが
突然、濃いピンク色の小さな花が
咲いたのでびっくりしました。
思わずサボテンの本を買って探しましたが
わかりませんでした。ても多分、マミラリアだと思います。
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沙漠植物、栽培、探究。

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