CapeBulbs

  
秋が終わり冬になると、わが多肉ハウスは山かげにあるため、日照時間は午前10時から午後2時半くらいまでです。
暖房設備がなく夜中は毎晩氷点下近くまで気温も低下するので、冬に元気よく育ちたい植物には申し訳ないかぎり。
メセンなどは寒さをものともしない強さがあるのですが、コーデックス系や球根葉物は2月頃には葉先が枯れたりして、
成長が鈍る。いまは、厳寒期ぎりぎり手前でつぎつぎと開花しています。




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               Massonia echinata



もっとも寒さに強い部類の球根はマッソニア・エキナータ(Massonia echinata)です。この属の植物は全般的に
大変丈夫で、真冬に灌水して鉢が凍っても死なないくらい。ケーブバルブと呼ばれる中で、マッソニアはとりわけ
耐寒性が強い植物。プスツラータはじめ、花鉢として結構普及しているものも多いですが、そもそも区別が難しい。
このエキナータの名前でもいくつかのタイプが流通しています。




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写真の株について記載すると、かすかな条理をきざんだ幅広の葉を対に広げ、まんなかから蝋のような光沢のある、
白い花を咲かせます。一見、細い花弁のようにみえるのは直立した雄蕊で、先端の青い(黒い)部分に花粉がついています。
真ん中あたりにある、先端に花粉がついていない黄色っぽくみえるのが雌蕊です。
授粉するのは齧歯類と言われていて、花のまんなかに顔を突っ込んで花粉だらけになりながら、蜜を吸うらしい。
想像すると可愛らしい。彼らを呼ぶためなのか強烈な芳香があり、いい香りなのですが、あまりに強い香りなので、
花どきにハウスに入ると頭がクラクラしてきます。顔を突っ込むのは、私にはムリ。




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               Gethyllis linearis



つぎは、人気のクルクル葉っぱ球根です。いろんな種類のクルクルがケープ地方に生えているんだけれども、
これはゲシリス・リネアリス(Gethyllis linearis)。この仲間は葉っぱが巻いたりうねったり毛がはえたり、
なんかしら普通であることを拒むような気配があります。なかでもこいつはへその曲がり具合がもっとも甚だしい。
たいへん成長の遅い球根で、10年くらい育てていますが、去年秋にぬきあげた時は小指くらいしかなかった。




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               Gethyllis barkerae



これはゲシリスの花です。葉っぱの出るまえ、夏の頃に咲く。この属はどの種も同じような花ですが、これは
上のリネアリスではなくて、バルケラエ(Gethyllis barkerae)という種の花。くるくるじゃなくて、もしゃもしゃ
毛がはえるタイプの葉っぱです(写真はいつかまた)。私の趣味では、こちらの方が面白いように思う。
ゲシリスも寒さには強い方で、そのかわり芽吹きも遅く、夏場灼熱のわがハウスでは、10月半ばにやっと動き出す。




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               Veltheimia capensis



最後は、むかしから育てられているのに、最近あまり見かけなくなった種類。葉も花もとても美しいので見直したい。
ヴェルセミア・カペンシス(Veltheimia capensis)は、比較的大型の球根で、徳利状にふくらむ球根部の雰囲気は
ちょっとブーファンにも通じます。ふくらんだ部分を地上に出して植えてもよい感じ。というか、育てていると、
地上部分も膨らんできます。花はサンゴ色~藤色で、房状に咲いてほかにない不思議な印象を与えます。




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花だけでなく、葉っぱもいい。ブルーを帯びた葉は、縁がフリルのようにウェーブしていて、観賞価値を高めています。
丈夫ですが、寒さにはそんなに強くない。冬に枯らしたことがあります。また、夏場に湿らせると腐りやすい。
私のところの株は、十年以上まえに種を輸入して育てたもので、これまで十株以上、外に出して残るはふた株のみ。
種をとろうと思ったのですが、花の構造がややこしくてうまく授粉できたか、心もとありません。



今年の冬は、穏やかでありますように。









テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

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No title

shabomaniacさんは一万種以上の植物を栽培されていますが
すべて生きているのですか? 私は名人やブログをやっている人が
あまりに素晴らしい写真や報告しているのを見て自信を喪失しています
某会長さんはみんな言わないだけで夥しい数の現地株や実生を枯らしていると
仰っていましたが・・・
shabomaniacさんも結構失敗なさってるのですか?
もしそうなら時間や大金をかけても育成実生を諦めないでいれる
心構えなどありますか?

No title

マッソニア・エキナータの一番目の写真綺麗ですね。
単体ではなく、こうやって数並べるとまた違った印象がありますね。
スパイラルに伸びてゆくゲシリス・リネアリスの珍奇かつスタイリッシュな容姿はわたくしも好きなのですが、今回その花を初めて見ました。いやあ、不思議だなあ。葉が出る前にこんな花を咲かせるなんて。
多肉を始めて日が浅いわたくしも、今年は感動することがいくつもありました。
盆栽鉢に植えて和っぽく育ててる大疣菊水が綺麗な花を咲かせ、ひと夏で次々と花を見せて長いスパンで楽しませてくれたこと。
50種類ぐらい育ててるティランジアの根がいつの間にかすごく伸びてヘゴ板や金網に巻きついているのに感動したこと(サボテンなどに寄生させたい)と、甘い香気を漂わせたさまざまな花を、実に色形がさまざまな花をつけてくれたことと、花後に何時の間にか子株をいくつもつけてくれていたこと。
これらは知識が浅い者にとってはあまりにも想像を逸脱した予期せぬ変化でございます。
他にもミーハー的に色とりどりの多肉を使いリースを作って人にあげたりもしましたし、ハオルチアやエケは大変人気で始めた年ではございましたが、自分の感性とはあまり合わず、今年の暮れでキッパリ辞めたりもしました。

ごく良くある小さな喜びや変化なのですが、一年の間にも実にさまざまな感動や変化があり、わたくしを楽しませてくれました。
今年はshabomaniacさんとこちらで出会い、お話しさせて頂いたり、沢山のご助言を頂いたり大変お世話になりました。
今年も残り僅かになりましたが、良い年末年始をお過ごしください。
沢山のコレクションをこれからもここでご紹介ください。
また来年も宜しくお願い致します。

No title

>midiさん
私もすごくたくさん枯らしていますよ。育てた経験も5000くらいだと思いますが、コレクションより栽培に関心があるので、いちど育てたら手放すものも多く、いま手元にあるのは同種のコロニー違いなど入れて1500くらいだと思います。実生でいえばライフワーク?にしている難物サボテンなど20年以上チャンレジ続けてまだ成功しないものもあります。ブログなど表に出すのはいい出来のものが多いですからね^^;。

>肉盆魚さん
マッソニア、さすがに限界なので記念写真撮ったあと植え替えました^^;。ゲシリスの花は、いい香りもします。真っ白の蝋のようで不思議な花です。葉も蒔いたり毛を生じたりと個性的で、南ア球根でも屈指の面白いグループですね。私もエケベリアはいまひとつ納得する栽培ができません。基本放置なので、しょっちゅうカットしたり挿したり更新が必要なものは、苦手ですね^^;。


No title

shabomaniacc!さん、ことしもお世話になりました。
あっという間に一年が過ぎ、振り返っても大したことが出来ていない自分に愕然とします。
若いときに比べ、時のたつスピードが年々加速していく気がしています。

マッソニアは近年、新種(?)がゾロゾロ出ているようですが、産地データなど詳細情報も少なく、現物を目にする機会もなかなかありません。
ブルビネなども気になりますが、欧米の種子リストでもすぐに売り切れてしまうので、チャンスを気長に待つことにしています。

来年も面白い記事、為になる記事を楽しみにしています。
良いお年をお迎えください。

No title

>noriaさん
時間経過のスピード感、よくわかります^^;。実生育成に長くかかるものとか、早く蒔いておかないと、などと思ったり。マッソニアはだいたい丈夫ですね。よく似たダウベニアなんかとはえらい違いです。球根類には育てたいものがいろいろありますが、最近は人気で種の入手もなかなか難しいですね。
引き続き、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。

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Author:shabomaniac!
沙漠植物、栽培、探究。

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