種まきの成果。

     

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                     Pediocactus bradyi ssp. winkleri eith seeds Notom Ut.




難物サボテンは、刺の伸びも一段落し、熟した実が裂けて種がこぼれています。
なかなか回収する暇がないけど、ここには蟻がいないから、持ちされれる心配はなし。

さて、今年は5月初旬に種まきをしましたが、3週間ほど経って、おおむね生え揃ってきました。
多肉植物の割合がすこし多めです。このバットには2鉢だけサボテンが混じっていますが、あとは多肉。
種の価格も高騰しているので、半分くらいは自分のところで採れたものです。




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                       Pachypodium rosulatum ssp.gracilius
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                       Pachypodium baronii ssp.windsorii




パキポディウム・グラキリス(Pachypodium rosulatum ssp.gracilius)と
同じく、パキポ・ウインゾリ(P.pachypodium baronii ssp.windsorii)。
これまでは実がついても放ったらかしにして、いつのまにか飛散して種消失、ということも多かったんですが、
最近はとても人気があるので、急に貴重品扱い。しっかり採種して蒔いてみました。去年とった新しい種なので、
シイナ以外は、ほぼ100%の発芽率です。最初の冬を寒がらせずにうまく越せれば、あとは丈夫。
マダガスカルの自生地を根こそぎするようなことをせずとも、10年経たずにちゃんと見ごたえのある塊茎に育ちます。




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                         Dioscorea rupicola
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                         Euphorbia gorgonis
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                         Uncarina roeoesliana




同じ多肉では、亀甲竜の仲間のルピコラ(Dioscorea rupicola)。本家のほうは冬型で秋蒔きですが、
こちらは東アフリカ産なので夏型種とみました。以下の2種もあわせ、ドイツや南アからの輸入種子。
ユーフォ・ゴルゴニス(Euphorbia gorgonis)もぞろりと発芽。蛸ものユーフォは南アの冬雨地帯原産が多く、
本来的には冬型ですが、日本では夏型に順化させて育てることが多い。いま蒔いても、元気に育ちます。
ウンカリーナ・ロエオエズリアナ(Uncarina roeoesliana)は、8粒蒔いて、発芽は2つ。
この類はそんなものかと思います。真丸い塊根に育つかな?




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            Strombocactus disciformis 'corregidora' (Left) Aztekium hintonii (Right)




一方のサボテンは、発芽直後は小さいから、多肉植物よりもバットが地味に見えます。
エキノマスタスも、アンシストロも結構生え揃っているんですが。
あれこれ蒔いたなかでも気になっているのは、微小種子の2種。アズテキウム・ヒントニー(Aztekium hintonii)と
菊水の新タイプ、コッレギドラ(strombocactus disciformis 'corregidora')です。
前者は十数年前に蒔いたものが開花サイズですが、うまく採種できないので種を輸入しました。
後者は黒いトゲがもしゃもしゃ密生するタイプの菊水らしく、うまく育てば面白いかなと。
これら微小種子はピートモス蒔きでよく生えますが、最初の数年、乾かさずコケにも負けないよう管理するのが難しい。




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最後は難物サボテンです。
ことしはほかのサボテン・多肉植物と一緒に、当初3週間は温度のあがる温室内に置いていました。
それが功を奏したのか、発芽率は2割弱。蒔いて3週間というタイミングからすれば、かなりよく生えた方です。
ノウルトニーやブラッキーなど、自宅で採種した比較的新しい種子の発芽率が良いようです。
メサ・ガーデンの先行きが不透明ななか、貴重な種子なので大切にせねば・・・というわけで、
根が這いまわっているものはすべて植え直しました。イソライト(焼成珪藻土)を表土にかぶせています。
このまま温室内に置こうかとも思いましたが、早くも根元から赤くなって腐る苗が出ているので屋外に出しました。
越水からもあげて、あとは雨任せです。大雨で土が荒れないよう、ネットをかぶせています。




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                    Pachypodium baronii ssp.windsorii




うまく育てば、来年今頃にはこうなるはず。
好天つづきの5月ももう終わり。このあとは梅雨本番です。はやく明けてくれ、と入梅前から祈っています。

温室の外に出したパキポ・ウインゾリーが咲き始めました。ことしも種が採れるといいんだけど。








テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

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No title

根っこも生長と呼吸に酸素を使いますよね?
鉢植えで底から溢れるまで水をやる理由の一つが
地上から水圧で古い酸素を追い出し新しい酸素を入れるためと聞きました
でも自生地の多肉達は大抵大雨が降る期間が終わるともう
何ヶ月も雨が降らない場所で暮らしています
この場合乾季中根っこの酸欠はどうやってしのいでいるのでしょうか?
それこそ休眠がそれに該当するのでしょうか?
また、用土の通気性を良くすることで発根を促せたりできるんでしょうか?

No title

>根っこも生長と呼吸に酸素を使いますよね?
根の呼吸にどの程度、土中の間隙が必要なのか。植物によってもかなり異なると思います。着生ランのようなものと、カピカピの粘土にうまってはえるアリオカルプスとではかなり違うでしょう。スリット鉢が成績が良い、というのは根部の通気性向上が一因だと思いますが、一方でサボテンを水(つけっぱなし)栽培でうまく育てている人もいます。私の経験では、根の通気をとくに意識したことはありません。根詰まりしたら植え替える、くらいでしょうか。

Re: 種の件

このブログでは、鍵コメへの返信という機能がないので、こちらに書きますね。

パキポの種は、ドイツのケーレスなどで時々売りに出ています。グラキリスは大量に山木が輸入されているので、ヤフオクなどでもみかけます。ウインゾリに関しては、親木が少ないので、なかなか手に入らないかも知れません。ご希望に添えず申し訳ないです。

パキポの実生

初めましてごだと申します。
多肉が好きになり二年。Shabomaniacさんのブログが本当に勉強になります!ありがとうございます。
もし宜しければ教えて頂きたいのですが、
現在パキポのグラキリスの実生をし四ヶ月。現地球の様などっぷりした姿にさせたくて底が浅い鉢や、土の配合を変えたりと5鉢程実験をしております。
綺麗なとっくり型にさせる方法はあったりしますでしょうか?

No title

> ごださん
コメントありがとうございます。
パキポの実生苗をいい形に育てる方法は、屋外栽培につきます。直射日光雨風曝しで、現地同様の姿になります。不思議なことにハウスや温室では無遮光でも徒長します。このブログ2012-09-08のエントリーに詳しく書いてあります。ご参考まで。

No title

ブルータス二冊目とも読みました
正直失望しました
ブーファン?の紹介ページ(これ自体は割と最初のほう)
吐き捨てられた言葉が「これ、欲しい」
・・・もう呆れましたよ
「なんだ、所詮子供が出先でおもちゃ欲しいとごねるのと同じなのか」と。
「これ」って(笑) 生き物ですよ?育つんですよ?
最近某関東のお店で山堀黒王丸がやたらと輸入されてる理由も
「黒王丸はオブジェとして売れる 代謝が遅いから死ぬまで数年持つし姿も変わらないから」
人間のエゴここに極まれりです 人間で例えたら
日本から南極まで拉致されて衣食住すら碌に揃えられず
見世物にされその死後も弄ばれることと同じです
日本は生物の輸入に関してはガバガバもいいとこです
shabomaniacさんのように種から育てればいいのに・・・
過程を飛ばして結果を欲しがる人が増えたんですかね
どうせ実生すらできないミーハーが現地から根切りされた
植物を育てられるわけないのに

No title

こんにちは。
何時拝見しても素晴らしい実生成果で自分のことのように気持ちが昂ります。
私と言えば今年もタネはあるのにまだ蒔いていません。
何かと忙しいのですがまた蒔きたい気持ちになりました。

No title

Shabomaniac!さん、ご無沙汰です。

いや~実生苗の数々、素晴らしいですね。
タネマキストの端くれを自認するワタクシとしても、脱帽です。
菊水の新タイプ、今年ようやく種子を入手しワクワクしたまではよかったのですが、
急に多忙になったのと栽培環境の整備その他もろもろの体制が整わず、
他の種子ともども冷蔵庫に眠らせたまま・・・。

こちらで発芽の様子を拝見して俄然やる気になってきました。 やはり種子は播いてなんぼ・・・ですよね。
とりあえず『全部育ったらどうしよう』なんてことは忘れて、種まきに取りかかります(^_^;)

追伸:パキポは一株からでも採種可能(=自家受精する)であることを最近知ったのですが、
    となれば、わが家の実生の光堂やバロニーから‘純国産苗’も不可能ではないと希望が湧きました。
    以前、このブログで紹介されていた株たち、どのくらいからが開花サイズでしょうか?
    ちなみにわが家の苗は実生4~5年、光堂が高さ約10㎝、
    バロニーは一度芯を止めたので枝の広がり30㎝ほどです。

No title

>観葉嫌いさん
ブルータス、写真もきれいで植物好きが増えるならいいな、と思いましたが、多少記述に雑なところがありますね。編集にかかわる知人に訊ねたら、その道に詳しすぎるライターが書くと、一般向けの記事にならないので、あのくらいがちょうどいいのだそうですが・・・。植物を欲しい、育ててみたい、と思う気持ちは、私自身も子どもっぽい(というか子どもの頃から変わらない)素朴な感情だったりします。
黒王丸、うちにも山木があるのでお叱り恐縮しますが、年に1度しか水をやりません。それでも十数年、元気に生きていて、時折花も咲かせます。実生苗もありますが、こちらも実にゆっくり。私がまだ若者だった頃蒔いた黒王丸が、ようやく花咲くようになりました。仰るように、一生かけてつきあう相手ですよね。

>saeさん
お久しぶりです。最近、サボテンの種まきがうまくいかないこともあり、今年は多肉多めに蒔きました。むかしに比べると、種が高くなって、注文するときに結構迷います。高い種だと、3粒とかしか頼めなかったり。でも、大事にするせいか、かえってその3本が育ったりします。かれこれ二十数年は、ほぼ毎年実生をつづけていますが、ようやく栽培場の9割くらいが自分で育てた植物になりつつあります。種まきは継続ですよ。

>noriaさん
種まきもうまくいく年、いかない年があって、今年はうまくいっている方です。そういえば、以前一緒に種を取り寄せていただいたスミレ丸たちが、ことしは続々開花しています(正木なので時間かかってます)。やっぱりいい花ですね。野にあったスミレ丸の子孫だと思うと愛着ひとしおです。
パキポ・バロニー、ウインゾリは20cm足らずで開花しますが基本種は咲きにくいです。こちらは何度か自家受粉で結実させました。ただ、ほかの個体の花粉をつけた方がシイナが少なくて種の収量はずっと多くなります。光堂は結実の経験がありません。開花もしたりしなかったりですが、咲き始めるのは、高さ30cm以上になってからでしょうか。奇想天外と並んで、是非自分の栽培場で種をとりたい、と思う植物ですが、花の構造もさらに特殊でなかなか難しいです。

パキポの実生

Shabomaniacさん仕事で出張の為ご連絡が遅くなり申し訳ありませんでした。
そしてまだまだ素人な私の質問に答えて頂き本当にありがとうございました。
とても勉強になりました。本当は
まだまだ解らない事を質問したいのですが、笑
ご迷惑にならない程度に今後気になった事があればコメントをさせて頂きたいと
思っております。
本当にありがとうございました。
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沙漠植物、栽培、探究。

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