メセンの春。

    
きょうは春一番が吹いて、気温も20度を超えました。
温室内はTシャツ一枚でも汗ばむほど。ほどなく、休眠中のサボテンたちもほどなく動き始めるでしょう。
一方で、秋~春に動く南アフリカの植物たち、メセンや球根類などは成長期最後の輝きを放っています。




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                    Fenestraria rhopalophylla ssp. aurantiaca cv.Fireworth



五十鈴玉(Fenestraria rhopalophylla ssp. aurantiaca cv.Fireworth=朱鈴玉)。
透明な窓を持つ多肉植物はいろいろありますが、その典型例のひとつ、五十鈴玉の鮮やかなオレンジ色花タイプです。
窓のある多肉植物は、メセンでもハオルチアでも、頂部の透明な窓から光を取り入れて光合成するので、その他の部分は
光線や乾燥から守るため地中に隠していることが多い。この五十鈴玉も、自生地では砂に埋もれるように生えていて、
棒状の葉は、てっぺんの丸い窓の部分だけが露出しています。栽培では、株元を鉢上に出している人が多いですが、
それではこの種の魅力は半減してしまう。写真の株も吸水して少し球体が出ていますね。でも、夏場はぐっと潜ります。
埋めると腐る、という人もいますが、この種に限ってはその心配はない。夏場断水すれば丈夫な植物です。




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                    Conophytum pellucidum '.pardicolor' SH624



続いても、窓のあるメセンです。
コノフィツム・ペルシダム・パルディカラー(Conophytum pellucidum 'pardicolor' SH624)。
ちょっと見、リトープスか、オフタルモ系みたいに見える、大型のペルシ。頑丈でもりもり群生するので迫力あります。
なんとなく、海中の生物みたいにも見える。子どもに見せたら、食べてみたいと言ってました。なるほど。
おそらくこの種なども、自生地では潜るように生えているのでしょう。寄せ植えをバラしたら、埋めてみるか。




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                    Sphalmanthus resurgens=Phyllobolus resurgens



こちらはコーデックス(塊茎)メセン。
スパルマンサス・レスルゲンス(Sphalmanthus resurgens=Phyllobolus resurgens)。
最成長期ゆえ葉っぱが密生しているので、よく見えませんが、身がつまってゴツゴツしたカッコいい塊茎が隠れてます。
葉っぱには小さな水玉のような液胞が散りばめられていて、キラキラ輝いて見えます。
コーデックスゆえに、ほかのメセンのように葉挿しや株分けで増やしにくいので種から育てることになりますが
成長は遅く、これで実生から10年くらい経っています。最近は種の入手も難しいので自分で増やそうと思うのですが、
花の構造が特殊(柱頭が潜っている)でなかなかうまく授粉できません。




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                       Monilaria chrysoleuca



モニラリア・クリソレウカ(Monilaria chrysoleuca)も同じように、葉っぱにキラキラを持つメセンです。
こちらも毎年葉を落とした後が、節を重ねるように残り、コーデックス的な味わいがあります。やはり葉挿しや枝ざしは
困難で、1年でひと節しか育ちませんから、これで十数年は経過しています(地中に埋まっている節も含めて)。
ほんとうは満開のときに撮影できれば良かったんだけど、今年1月の猛烈寒波で、蕾が凍って駄目になってしまいました。
そのときの最低気温は氷点下5度。枯れはしなかったけれど、大半のメセンは変化なしだったので、モニラリアや
ミトロフィルム(Mitrophyllum 葉が萎れた)は比較的低温に敏感と言えるかもしれません。




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                         Lithops optica 'Rubra' C81A



最後は、紫のリトープス、紅大内玉(Lithops optica 'Rubra' C81A)。
リトープスの中では、もっとも動き出すのが遅く、開花するのは日本では厳冬期の12~1月。脱皮の完了も他のリトより遅い。
そのせいか、夏の暑さに敏感で、大きく育った群生株など、腐らせてしまうことがあります。
リトープスは一般的に丈夫な植物ですが、この紅大内は留蝶玉(L.ruschiorum)ほどではないですが、やや気難しい。
そんなこともあって、標本維持のためにたくさん実生しています。花はプレーンな白だけど、キャンデーのような球体から、
一斉に咲くとなかなか見事でした。日が暮れるまで花を眺めて過ごす、幸福な休日。















テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

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No title

こんにちは。

コノフィツム、パンパンに膨れてますね。
陽を浴びてキラキラと美しいです。
他のメセンの花々も見事ですね。

最近、簡易ながらビニールハウスを作りました。
ここ何日かは5月のような陽気でしたが、まだまだ寒の戻りがあるので。
ハウスだと植物たちの育成も違うでしょうし。
我が家は盆栽(松や真柏、楓、銀杏、榎、檜など)がすぐ横にあり、これらに毎日水やりするんですね。
水はかかりませんが、乾燥地出身のサボテンやその他多肉植物たちにとってはとなりの湿度が高いエリアがどうしても気になるので、多肉たちをビニールで覆うことにしたのですが、ベランダがひとつしかないので致し方ない方法です。(^◇^;)
戸建庭付きが欲しい~。笑

そういえば、以前コピアポアには年一回の水やりとおっしゃってましたが、季節的にはいつ一回あげるのが望ましいのでしょう?
また、その時は鉢底から流れ出るほど水やりするのでしょうか?それとも少量でしょうか?

No title

どうか、どうかお願いします
サボテンのなかでも過酷な環境で暮らしている種類をリストアップ
してくれないでしょうか?

No title

こうしてみるとやっぱりメセンって面白そうです。去年ブルゲリとマルロシステラを蒔いたんですがフリチアやフェネストラリアも今年秋くらいに蒔いてみようかと思っています。フェネストラリアなんかは店頭で見るのと相当姿が違うんですね。以前一回フリチアを買ってすぐに夏場枯らしたことがあるんですがこの姿に育てればもっと暑さに強い苗になりそうです。スパルマンサスもいいなあ。塊根からわらわらと芽が出てくる所なんかは見てみたいですね。こいつも撒いてみよう。蒔きすぎて置き場所の不安もありますけど大阪はすでに5年目。そろそろ次の転勤候補に挙がっています。場所は次の転勤の時に考えればいいかな。

え・・ついでにですが肉盆魚さん。
この手の植物の自生している環境では雨降る時は水浸しになるようなふり方になります。理想は水張ったバケツに鉢ごと浸けて用土表面くらいまで水浸しにする位が良いと思います。そうすれば用土の中の空気を入れ替えられるし老廃物を洗い流す事も出来ます。まあ、私ならそうする、と言う事ですが。

No title

>>TK-Oneさん
アドバイスありがとうございます。
わが家にはコピアポア属の弧竜丸(コルムナアルバ)の現地球がありますが、今年の1月の始めに根無し土植えなしでそのまま売られていたのを買って参りました。
大きさはアボカドをふたまわりぐらい大きくしたサイズで、根がないため形もアボカドのようなものを腰まで鉢に埋めてようやく2ヶ月弱ぐらいです。
もちろん、まだ一回も水やりしたことはなく、つい1週間前に一度引っこ抜いた時も新根は確認出来ませんでした。(冬季の軒下での栽培のため休眠期だから当たり前ですが)

サボテン初心者のわたくしとしては全てが手探りでして、根なしの里芋のような個体を世話するのも初めてなので、年間総雨量が極端に少ない現地でのコピアポアたちがどのくらいの湿度と水分で生存しているのかなかなか計り知れません。
(いくつかコピアポア属の現地レポートをネットで拝読致しましたが)
わたくし自身の性格は特に神経質(ズボラ)ではなく、どちらかというとサディスティックなところもありますので、この手の植物の管理は甘やかすことなく、水やりも辛めに監督出来ると思います。
ただ、こちらの管理人さまの過去のコメントで「年に一度の水やりで何年も元気に育ててる」とありましたので、コピアポアにとって年に一度の一大イベントにどのくらいの水を与えるべきかどうか素朴な疑問が付きまとっておりました。
TK-Oneさんのアドバイスはわたくしが同じく栽培している各種盆栽(松や楓、榎、檜など)たちにたまにやる方法です。
我が家では飼育している金魚の飼育水を水換えする際に桶に溜めてその度に(だいたい3週間~1ヶ月おきに)盆栽を腰水したり、たまに頭まですっぽり沈めて葉や枝の汚れを洗い流しております。鉢内の空気がブクブクと出なくなるまで浸けています。
サボテンにも綿毛を有する者(ロホホラとか)以外は意外にもこのように大胆に水やりすることが出来ると知って感謝です。
ところで、件の弧竜丸にとっては年間のいつそれをすべきでしょうか?日本の梅雨期にその一大イベントを行なうのが良いでしょうか?
ご意見頂ければ幸いです。

Re: No title

> >肉盆魚さん
> ビニールハウスみたいな、雨除け、温度のあがる装置はサボテンには最良ですね。都市部であれば加温もいらないと思います。秋~春に育つ多肉(メセンなど)は、蒸れるとダメになるので、そろそろ外に出した方が良いかも。サボテン類の多くは、TK-Oneさんご指摘のように、降るとき土砂降り的な環境に生えるものが多いので、メリハリある灌水が良いと言われます。ただ、コピの山木は、カラカラに育てた方が安全です。秋冬に植えたのだとしたら、5月頃に最初の水やり、くらいでいいかと。このときは、鉢が十分湿る程度灌水します。それで根が回ったら、あとは秋にもう一度やるくらいで。
> >えりちゃんさん
> 過酷・・・にもいろいろ種類がありますが、雨の少なさでいえば、コピアポアなど、チリアタカマ沙漠のサボテン類。数年に一度しか降らない地域にも生えています。極端な寒暖ということなら、エスコバリアの北極丸(Escobaria viviparaメキシコ~カナダまで分布)、ペディオカクタスの月華丸(Pediocactus simpsonii、オレゴン州の標高2000m以上に分布)。冬季は氷点下20度以下に。また、高山性ということでいえば、Austrocylindropuntia malyana(malyana)はアンデスの4500mくらいのほぼ高山帯に生えています。最後のは、私の理解ではサボテン科でもっとも栽培が難しい植物です。他にもいろいろな観点から過酷さについて考えることが出来そうですね。
> >TK-Oneさん
> フェネストラリアとフリチアはよく似ていますが、フリチアはメセンでは珍しい夏型植物です。冬は縮こまって土に埋もれてしまいます。3~5月、9~11月くらいが元気ですね。夏型といっても蒸し暑い日本の夏は苦手みたいです。秋まきでも、早めにまけば大丈夫だと思います。ブルゲリは、実はコノフィツムの中では育てやすい方なので、蒔いて育てるのは楽しいと思います。スパルマンサスは最近種が手に入らなくて・・・。塊根が出来て面白いメセンですね。もともとサボテンの裏作から始めたメセンですが、秋~春はずっと楽しませてもらっています。

No title

これからも塊根や野性味の強いサボテンの詳しい解説を期待しています

No title

>ぶらがさん
いつもご覧いただきありがとうございます。
サボテンにも塊根種がありますが、実はサボテン以外ではいちばん古くからつきあってるのが塊茎多肉です。ですが、このブログではあまり書いてきませんでした。そのうち、それらについても記事を書いてみますね。

No title

>>shabomaniacさん

shabomaniacさんのおかげでサボテンに関して私はコピアポアとエリオシケ以外買わないと決心できました!
極端な環境で育ち、それが外ズラに現れている上記2属に人生を捧げたいです
購入費用のために日常の節約計算するのがライフワークになってますw
過酷多肉最高!!
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Author:shabomaniac!
沙漠植物、栽培、探究。

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