種まき後日談。

ただいまは梅雨のさなかにて、サボテンたちの顔色もいまひとつ。
とはいえ、真夏のような陽射しの日もあり、水やりの衝動に駆られつつも、
忙しさにかこつけて、大半のサボテンたちには水やりもなしの日々を過ごしてもらっています。


今回は、このブログをはじめた春先の出来事の後日談を少々。
まずは2月15日の記事、冬のまっただ中で実生したサボたちのその後はいったいどうなったか?
蒔いたのは、いわゆる北米難物や、南米寒冷地産のオプンチアでしたが・・・。


sowinginwinter4S_20100622222653.jpg


極寒期実生。難発芽性の種子に、氷結体験がなにをもたらすか?ということで、あのときは、
こんなふうに、まだ雪が舞い散る屋外にタネを蒔いたバッドを放置したわけです。
でも、最初のひと月くらいは、し~んとして、何も起こりませんでしたね。寒過ぎだったのか。
で、その後、3月も末になってから、一部の種類では発芽が始まりました。


pedsimpseedling2monthS.jpg


春先の微妙な温度上昇に反応して芽を出して来たのは、北米産では月華玉(Pediocactus simpsonin)、
それに、スクレロカクタスのプビスピナ(Scleocactus pubispinus)。
いずれも、原産地は日本の関東以北くらいの高緯度で、しかも標高の高い場所に生えている、
大変冷え込みの厳しいところに暮らすサボテンです。
以前、5月にプビスピナの自生地でキャンプした時、朝はテントの周囲に氷が張りました。5月ですよ、5月。
写真の月華玉は最近撮った写真なので、発芽からすでにふた月くらい経ってます。
このサイズまで育てば、けっこう丈夫な種類。成長は遅いですが。

で、同じ時期に発芽したのが南米ものではこの仲間。


maihpatago3seedlingS.jpg

maihpoepiseedling3monthS.jpg


南米アルゼンチンはパタゴニア地方原産のパタゴニカ(Maihuenia patagonica 写真上・発芽直後)と、
同じく近縁の笛吹(Maihuenia poeppigii 写真下・発芽から3か月)。
いずれも超耐寒性で、ほとんど高山植物みたいな代物です。実生苗では雰囲気が伝わりませんが、
ネットで画像検索してみて下さい。高山荒地でよくみかける、いわゆるクッション植物の姿です。
こういうサボテンも面白いでしょ。

ちなみに下の写真は、うちにあるもう少し大きい株の参考写真で実生10年くらい。
あまりサボテンぽくないが、面白い。最終的には直径数メートルのマウンドになるそうな。


poeppigiimatureS_20100622223514.jpg


しかし、この他に発芽したのは、北米ではカナダ産の北極丸(Escobaria vivivpara)、南米では、
高地性のオプンチア類で、マイウエニオプシス・グロメラータ(Maihueniopsis glomerata)など。
同じ難物でも、白紅山、彩虹山、英冠、竜女冠・・・といった、北米でもやや南のほうが故郷のサボテンたちは、
ウンともスンとも言わず、5月を迎えました。より最低温度の下がる、東北在住の名人宅では、
もっと良い成績が出たみたいです。もちろんウデの差もありましょうな。
月華玉や笛吹が発芽した時の最高温度は(屋外なので)おそらく20度ちょい。夜は10度くらい。
野天実生ということもあり、最寒冷地原産のサボテン以外には、夜昼の温度差が足りなかったのか。
なので、ここまでに芽の出なかった鉢は、いちど乾かして、梅雨明け頃、暑~くなる頃に、
再び屋外に出す予定。今度こそ芽を出そうね。


つづいては去年の秋に蒔いて、年明けのいちばん寒い時期にゾロゾロ芽を出してきた高山性アロエ
5月に、一本植えにして、屋外の木陰みたいなところに出しっぱなしにしてます。当然雨ざらし。


aloehaeman10monthS.jpg


アロエ・ハエマンティフォリア(Aloe haemanthifolia)です。蒔いてから10か月くらい経って
ますが、芽が出てからは半年足らず。植え替えてようやく根が張ったところ。
7月になると、暑くて元気がなくなります。我が家の環境では、中苗以上は根がなくなって葉が
枯れ込んだりしますが、1年苗は根もなんとか生き延びることが多い。再び涼しくなると動きだし、
秋深くなるころには、なんとなくそれらしい雰囲気が出てくるでしょう。
難物だけあって、以前はたくさん発芽しても大半枯らしました。
なのでこうしてズラっと並べておくとなんとなく安心します^^。


aloepoly10monthS.jpg


こっちはポリフィラ(Aloe polyphylla )。同じように1本植えしてやりました。
来年の春には鉢いっぱいくらいのサイズまで育ちます。ほんとはもっと大きい鉢に植えてやると、
鉢のサイズくらいまで伸びるんだけど、場所もないので、ガマンしてもらいます。
ポリフィラはアロエにしては育てにくいけど、ハエマンテほどではない。
ただ、夏場に下葉が枯れ込みやすいので、葉がスパイラルになる大株には、なかなか育ってくれません。
もっとも、これらがぜんぶ直径50cmにもなり、巨大な渦巻き軍団に囲まれて過ごす日が来るとしたら、
それはそれで楽しくも恐ろしい事態ではあります。
・・・少なくとも、我が家にはニンゲンの暮らす場所はなくなりますね^^;。



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実生は楽し(~v~)

サボ道楽=実生。サボ栽培始めて直ぐ、実生の楽しさを知りました。今は世界中の業者から種を買えるので名も知らない種を蒔きどんな顔のサボテンか?そのサボテンの大きくなっていく様を観るのが楽しいです。なので、殆どがマイナーサボテン。「東北在住の名人宅」をクリックしてビックラ扱きました。ただいろいろ試すのが好きなだけです。”想いが的中すればラッキー””外れれば全滅”上手く行ったサボだけ画像UP。月華玉(Pediocactus simpsonin)メッチャ元気。流石です。

パタゴニカは種が新鮮だったらしく、うちでも殆んどが発芽しました。
団扇の発芽率がこんなに良いのは驚異的ですね。発芽は他力本願の私にとってはただ驚くばかりです。
さてさて、発芽率は良しとして、今後の管理方法が判りません。
また、ご教授願えませんか。

ちび苗みんな可愛いですね~(^^)♪

勉強してやってみたいなぁって思ってしまいました(しまいましたって^^;)

笛吹!

こんにちは。私も、笛吹のタネを持っています。5月に播いたのですが、まだ発芽しません。もうひとつ、花が好きで彩虹山を播いたのですが、やっぱり、発芽していません。笛吹は、タネが残っているので4月くらいに再挑戦してみます。私、北海道なので・・外に放置!自然にそだてるの好きです。とても勉強になりました。

>sileriさん
ホントにそうですね。実生も名品育種だと高い親木を揃えるのが大変ですが、
輸入種子なら、世界のサボ探検家が自生地を歩いて集めてきた種が、珍しいも
のでも安価に手に入りますから。育てるのが相当難しい、とか、国内での栽培
例が少ないものほど、楽しみですね。そうそううまくは育たないですが^^;。
>queiitiさん
マイフェニアは、準山野草的に扱ってます。周年屋外で、冬も雨雪にあててい
ます。元気に育つのは3~5月と10~11月で水は好きなんじゃないでしょ
うか。ですが真夏の暑さには弱いようなので、入梅~8月いっぱいは風通しの
よい軒下で休ませています。土は弱酸性にしています。経験的にはそんな感じ
です。
>marshさん
チビ苗が立派にそだって、花をいっぱい咲かせてくれる頃には、こっちはかな
りお年寄りになってしまうなあ・・・と思いつつ、実生やめられません。というか
焦ってやたら蒔いているという感じかも。なにしろ、難物系で10~20年、
コピアポアや大竜冠なんかは、軽く30年待たないと、見頃の姿にはなりそう
もないですからねー。遠い未来を夢見る道楽です^^。
>HIRONNYEさん
笛吹、気温があがってからの実生は、いまいちかも知れませんね。5月下旬に
蒔いた分は発芽がいまひとつです。このあたり、東北名人の実生が参考になる
かも知れません。マイフェニアやマイフェニオプシスなどは、夜間温度が高い
時期を好まないような感じがします。もっとも北海道なら、大丈夫かな。ある
程度大きく育ったら、ぜひ屋外越冬試して下さい。摂氏-20度までいける?
と聞いたことがあります。




アロエ実生

ポリフェラとハエマンティフォリアがこれだけ並ぶと幸せですね!
たしかに50センチサイズがゴロゴロしてたら我が家も人間が暮らせなくなっちゃいます(^^;)
ハエマンティフォリアは夏場元気がなくなるんですね。私も油断しないよう気をつけます。
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沙漠植物、栽培、探究。

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