2016年1月1日

    
明けましておめでとうございます。

植物の栽培をはじめて、今年で四十年になります。
というと、えらい年寄りみたいに思われそうだけど、まあ幼い子ども時代からなのでね。
けれど、よくも厭きもせず続けてきたなとは思います。

この数年は、私も過去に経験がないほどの珍奇植物の大流行。ハオルチアや塊根多肉など、
いわゆる爆買いする人々が相場を持ち上げていることもあって、去年は雑誌の特集号にまでとりあげられる
もて囃されぶりです。多肉の市を訪ねたら、凄い賑わいに圧倒されました。
立派な輸入のコーデックスや、栽培にクセがある冬型多肉など、入門したばかりの人も、結構買っているようです。
枯らさないかな、と心配にならないでもないけど、欲しいときこそが買い時だとも思うし、良い株が手に入る時には
背伸びしてでも手に入れて、あとは環境を作って、元気に美しく育てたいですね。




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私の栽培は、刺サボテンや有星類からはじまって、牡丹にツルビニ、マミにロフォフォラへと広がっていきました。
本格的な兜マニアや牡丹一辺倒になったことは一度もないですが、それらはいまも栽培場の一角を占めています。
ほかに菊水や精巧丸、花籠など、成長が遅く形崩れしないサボテンたちとも実に長くつきあいになります。
南米ものでは、ギムノにエリオシケ、ユーベルマニアにディスコ、メロ、パロジア、ブロスフェルディア。
なかでもコピアポアは特別な存在で、南米の業者から随分と輸入しました。同時並行の実生苗たちもそろそろ見頃に
なりつつあります。他にもロビビアやレブチアなど花の綺麗なサボテンも好きだし、柱サボテン団扇サボテンなど、
人が見向きもしないものも集めてしまう。一方で新種が見つかったといえば必ず欲しくなる。
そして何より、スクレロ、ペディオ、エキノマスタスなどの北米難物サボテンは常に栽培場の中心にいます。

サボテン以外の、いわゆる多肉植物もひととおり、育てています。
子どもの頃、最初に集めたのは花屋さんのエケベリアで、ベンケイソウ科は葉もの多肉の原点です。
アガベやユッカ、アロエのような大柄でワイルドな多肉も好きなので、種から大きくして、地植えしてみたり。
メセンはリトープス、コノフィツムから草っぽいもの、難物とされるムイリアなど、栽培苗の9割以上が実生から。
ハオルチアは産地データつきの個体をまとめてアフリカから輸入したものが中心で、これにガステリアも加わる。
ユーフォルビア、パキポディウム、アデニア、キフォステンマ、ドルステニア、コミフォラなどなど、塊茎塊根類は
就職してまもないころ、大人買いでいくつも輸入しました。家内に財布を握られた最近では実生に励んでいます。
人気のオペル・パキプスはひと時代前に輸入された株が元気に暮らしていますが、種をとって育てた実生株もある。
日本では不人気?の花かぐわしいガガイモ科の各種は、栽培上はなかなか曲者ですが、縁が切れない植物です。
毛色の変わった処ではハエマンサスやゲシリス、エリオスペルマムなど冬育つ球根類も好きで、メセンと同じ環境で、
オトンナやサルコカウロンなどと一緒に育てています。ほかにもブロメリアや食虫植物、シダ、色々の熱帯観葉植物も、
いつのまにか居座っています。あと力を入れたのは南アのオニソテツ。これは15年くらい前、面倒な書類作業を重ねて
十数種、何十本も輸入しました。ホリダスなどいまほど簡単に手に入りませんでした。輸入した半数は放出しましたが、
このソテツたちはデカくて実に場所をとります。

業者でも研究者でもないのに、これだけあれこれの植物を維持管理するのは作業的にも費用的にもかなり大変です。
相応の面積が必要になって、車で2時間もかかる山の中の耕作放棄地にハウスを建てたのが十年ちょっと前で、
そのためにハウス回りの草刈りという作業も新たに発生。いまは余地で野菜まで育てている始末です。
これまでに、おおまかにいって総収入の半分ちかく、総余暇時間の7割が植物に注がれている計算になります。
きっと今年もまた、人生を奪う植物たちとのハードな向き合いが続いてゆくのだろうな。

さて、このブログは難物サボテン中心に書いていますが、折に触れそれ以外の植物についても書きたいと思います。
面白い出会いはテリトリーの外側に転がっているものなので、時間の許すときは是非おつきあいください。
また、難物サボテンはもちろん、そのほかのサボテンや多肉植物についても、栽培法のアドバイスや大まかな同定等、
だいたい出来るんじゃないかと思います。エントリと関係なくてもかまわないので、コメント欄から気軽に訊いて下さい。




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                    Yucca brevifolia 'Joshua Tree' at Joshua tree natural area, Utah 



新春の扉に飾った写真は、ヨシュアツリー・ユッカ(Yucca brevifolia 'Joshua Tree')。
アメリカ西部の乾ききった沙漠に生える、独特の枝振りの植物ですが、ちょっとお正月気分、感じませんか。
ユッカも人気ですが、一番カッコイイこいつをなぜかあまり見かけない。野生株の採取が出来ないからかな。
ならば、四十年後、思い描いて種を蒔いて育ててみませんか。
意外と、すぐですよ。












テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

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King of Yucca

Shabomaniac!さん、新年あけましておめでとうございます。
私たちの住む関東地方は穏やかで良い天気の正月でなによりでした。

幅広い植物への考察、すばらしいです。今年もまたいろいろな
話題や情報などをご教授していただければ幸いです。

"Yucca brevifolia" 私も正月を飾るのにふさわしい威厳のある植物
であると確信します。
1978年に初めて、Mojave Desertで見てから魅了され続けています。
育ててみると他のYuccaと違い、成長が遅くなかなか太くなりません。
そのことあたりからして、私の中では "King of Yucca" と思っています。

それでは、本年もよろしくお願いします。


No title

Shabomaniac!さん、あけましておめでとうございます。
少しご無沙汰してしまいましたが、本年もよろしくお願い致します。

そろそろタネマキ病発症のシーズン。
続々新しくされる種子業者のリストをダウンロードしては、欲しいものをチェックする日々が続いています。
今年はサボテン以外のものを「オトナ買い」しようかと企んでいます。

あ、「オトナ買い」といってもしょせん種子ですから、大した金額ではありませんが。。。

ついうっかり・・・

いまさらながら、↑の書き込みに名前を入れてなかった事に気が付きました。
新年早々、うっかりミスで申し訳ございません。

No title

Shabomaniac!さん、
あけましておめでとうございます。

北米高山種を学ばせて頂いて10年ほど、Shabomaniac!さんには広さも深さも及びませんが、私のような仕事の合間の楽しみ方でもそれなりに充実した感じで相対することができ、違った角度からのアプローチで切り拓いていきたいと思います。
暖地の露天で自生地に近い姿を見られるような栽培をこれからも続けていきたいと思っています。

25cmほどに育ったヨシュアツリーも幸いうちの環境に合っているようで、百年以上経てば写真のようになるのかと想像すると、少しのあいだ自生地に佇むことができたような気がします。

今年もよろしくお願いします。

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

No title

あけましておめでとうごさいます
最近根茎からこのブログに辿りつきました(笑
いきなり質問でごめんなさいなんですけど
ネオチレニア属のサボテンはどのように育てたら
よいのでしょうか?
ものすごい過酷な場所で暮らしているらしいのですが…

No title

みなさま、あらめて今年もよろしくお願いいたします。

>Yuccaさん
breivfolia、たしかにユッカの王様ですね。自生地では、植物マニアでない人も、車をとめて写真を撮っていたりします。鉢栽培で、小さいときに枝分かれする工夫、なにかできないかな、などと考えています。
>noriaさん
種まき準備のシーズンですね。サボテン以外の多肉を蒔こうと思ったりも
するのですが、なかなか種類が少ないです。今年は野生オリジンのアストロなんかを蒔こうと思っています。
>masutusさん
サボテンたちを、野生株のような風格に育てる・・・これが長年の最大の目標ですが、masutusさんはそれをすでに実現されている名人。ことしも見事な標本たちを、いろいろ拝見させてください。見るのが一番勉強になりますね。
>根茎大好きさん
ネオチレニアは、いまはエリオシケ属に統合されています。拙ブログの南米種の
タグにいくつか記事があります。丈夫な部類のサボテンですが、根が太るものは
やや乾き気味の管理。比較的すずしい海岸沙漠が冬雨気候の地域に生えている
ものが多い。なので、涼しい時期が好きなので、晩秋や早春にも成長します。
蒸れる環境は好みません。
>匿名コメントさん
このブログには匿名あてにお返事を書く機能がないようですみません。
ペクチニや黒王は私も好きで幾度も蒔いています。黒王は成長こそ遅いですが、
実生苗は育てやすいです。輸入球は育てようと思ったら作落ちするので、骨董品
みたいに年1~2度灌水で良いようです。ユーベルは反対に水が好きです。


No title

今年も宜しくお願い致します。
栽培歴40年ですか。素晴らしいですね。
私はいろんなことに興味が沸きますが多肉は15年以上、続いていて一番長くなりました(笑)
あまり腕は上がっていない気がしますが・・・
ブログ更新はなかなかできませんがマイペースで楽しんでいます。
仕事が貿易関係なので個人でも・・・と思いながら思うように進みません。
今年こそは!と考えています(笑)

東京は雪がすごいですね。
今回の寒波はこちらの福岡も降りました。
防寒対策は行っていますが不安になります。

はじめまして。

はじめまして。

京都で花屋に勤めているものです。

多肉やサボテンの知識は乏しいので勉強させていただきます。

宜しくお願いします。
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Author:shabomaniac!
沙漠植物、栽培、探究。

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