メセンをお忘れなく。

      
空前の多肉ブームなんだそうです。
先日、雨降りの日に五反田のビッグバザールを覗いてきましたが、若い人も大勢詰めかけていました。
私が20代の頃には、同世代なんて数えるほどしかいなかったから、確かに裾野が広がっているんですね。
やっぱり人気があるのはハオルチア。それにエケベリア。南アの球根類や最近輸入の増えた塊茎類を
集める人もけっこういるようです。自然界でも稀少なパキポディウムなど、大切に育ててほしいです。
一方で、長年多肉栽培の中心的存在だったメセン類は、少し人気の外にあるように感じました。
ハオルチアのように、園芸的選抜で付加価値をつけていくのが難しいからか。あるいは、明確な冬型ゆえに、
慣れない人には育てにくいからかな。秋冬の栽培場のスターは、やっぱりメセンだろう、って思うのですが。
というわけで、きょうは育てやすい丈夫なメセンを紹介します。




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                    Imitaria muirii=Gibbaeum nebrownii PB 1268 Kareevlakte




イミタリア・ムイリー(Imitaria muirii=Gibbaeum nebrownii PB 1268 Kareevlakte)。
いまはギバエウム・ネブロウニーと呼ぶ人の方が多いかも知れない。いや、そのどちらの名前も知らない
多肉ファンの方がずっと多いかな。
ギバエウムはいわゆる玉型メセンの中では、特長が掴みにくく、興味をもたれにくい仲間です。
はっきり言えばマイナー。しばしば栽培されているのは無比玉(G.dispar)くらいでしょうか。
ネブロウニーは、丸々とした二つの葉が合着していて、一見すると大振りのコノフィツムのような雰囲気です。
球体は産毛が密生し、光線が強いと赤みを帯びて美しい。太陽にかざすとうっすら半透明で光を通します。
花つきもよく、性質はたいへん丈夫で、リトープスが溶けたりコノフィツムが干からびるような環境でも
夏越ししてくれます。ギバエウムには白魔(G.album )という種があり、これは有名な珍奇植物でもある
難物メセンのムイリア・ホルテンセ(宝輝玉 Muiria hortenseae)と同じ場所に生えています。
両者の自然交雑種(XMuirio-gibbaeum)も混生するそうです。ネブロウニーは丈夫ですが、うぶ毛に覆われた
球体のテクスチャは、ちょっとホルテンセに似ています。実は、ホルテンセも、育ててみると案外丈夫ですが。




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                    Conophytum verrucosum CM142 Sidi Barani




このベルコーサム(Conophytum verrucosum CM142 Sidi Barani)は、メジャーなメセンに入るでしょうか。
むかしは オフタルモフィルム属(Ophthalmophyllum)に入っていました。この仲間は、窓があるものが多く、
比較的大柄なので夏越しもさせやすい。なかでも、ベルコーサムはたいへん丈夫で、風通しのよい遮光下に
置いて、水を切っておけば腐ることはめったにない。球体は赤銅色で、頂面の表皮はザラザラすることが
多いのですが、このタイプは比較的平滑。写真のように、太陽に透かすと透明感があって美しい。
オフタルモの仲間は古くなると群生するものが多いのですが、ベルコーサムは水をやりすぎなければ、
長いあいだ単頭のままで育ちます。開花サイズになったあとは、ほとんどサイズも変わらないまま、
何年も何年も旧葉と新葉の入れ替わりだけを繰り返す。それがなんとも枯れた感じでいいんだな。




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                    Argyroderma framesii ssp.hallii TS&PD 955 Rooiberg




最後は、こちらも丈夫なアルギロデルマ・フラメシー(Argyroderma framesii ssp.hallii TS&PD 955 Rooiberg)。
この属の金鈴(A.roseum ssp.delaetii)は、昔から、メセン入門者向けの代表種みたいな感じで育てられてきました。
ツヤがある青磁の肌と、丹精な姿は、なんとなく育てにくそうにも見えるのですが、休眠期も水を切っておけば
溶けることもないし、リトープスのように二重脱皮を起こすこともまずない。丈夫です。
色々な種類がありますが、基本的には葉っぱの形や大きさ長さの違い、花色の違いで、特徴である肌の質感は
だいたい似たようなものです。なので、この属を片っ端から集めようというのはかなり筋金入りのマニアですね。
私のところには、3種類くらいしかない。この個体は、メセンスタディグループの配布種の実生で、こんな風に
花弁が風車のようにねじれるタイプのようです。この属にはこうした黄花のほか、白花やピンク花もあります。

サボテン作業も休みに入ったこの時期、栽培場の華は、やっぱりメセン類です。花もきれいだし。
私はもともと、サボテンの裏作からメセンに入門した口ですが、それでも、今挙げたような種類なら十分育ちますよ。












テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

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No title

何時も楽しく参考になる情報を有難うございます。
昨年入手し夏を乗り切ったリトープスが数株花を咲かせました。
大いに興味はあるのですがサボテンと同居の環境なので何度昇天させてしまった事か。
ムイリヤ・ホルテンセが案外丈夫だとは驚きです。
来週の「さぼたにネットオフ会」では何か仕入れてこようと思っています。

No title

>cooパパさん
サボテンとメセンの同居、いわゆる蒸し作り的な環境でなければ結構いけます。リトープスや、ギバエウム、大型のコノフィツムなどは、部分遮光と断水で夏越し。小型コノなどは棚下で。ムイリアですが、タビ型のコノフィツムが夏越し出来ない環境でも生きながらえて花も咲きます。冬の寒さには強いですしね。
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