ネヴァダ、遠い春。


新春とはいえ、寒さの本番はこれから。ですが、ひとあし早く春の沙漠の風景です。
元旦のエントリーで英冠の写真を載せたのですが、そのときの旅の写真からいくつか。




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                    The desert in bloom in end of April




1998年4月の下旬。この年の春、アメリカ・ネバダのモハヴェ沙漠は、ディズニーの有名な映画
「砂漠は生きている」さながらに、花に彩られていました。
春といっても、高い峰にはまだ雪が白く残り、昼に汗ばむほどに気温が上がっても、
夜には氷が張るほど冷え込みます。以下の写真は州南部のリンカン郡(Lincoln County)と
クラーク郡(Clark county)で撮影したもの。いずれも古い写真で、画質はよろしくないのですが、
まずはサボテンの花からです。




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                       Echinocereus engelmanii
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                       Cylindropuntia acanthocarpa
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                       Opuntia polyacantha 'erinacea'




エビサボテンのなかでも、もっとも刺の強い武勇丸(Echinocereus engelmanii)。
花もド派手で、紫メタリックの大輪は、数百メートル離れたところから目に飛び込んできました。
栽培しやすい属ですが、この種は成長も遅いうえになかなか咲き難い。
このような大群生の一斉開花は、栽培場ではまず見ることはできません。
オプンチア・エリナケア(Opuntia polyacantha 'erinacea')もそこここで群開していました。
写真の株はなかでも色の淡い不思議な花色だった株。この仲間は、大きさ、刺、花色とたいへん
バラエティに富んでいて、花どきに見て歩くのは実に楽しいものです。
キリンドロプンチア(Cylindropuntia acanthocarpa)は育てていると、痛いばかりで手におえないですが、
咲けば素敵です。




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                    Eschscholzia glyptosperma(ハナビシソウの仲間)
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                    Langloisia setosissima?(ハナシノブの仲間)
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                    Baileya multiradiata(デザートマリゴールド)




サボテン目当ての沙漠旅では、そのほかの植物はついつい見落としがちなもの。
けれども満開の時期ともなれば話は別です。乾燥地の植物の常で、花の美しい植物は多くて
見飽きることがありません。ときに、種を持ち帰ったこともあるのですが、サボテン以上に手ごわくて、
開花はおろか、発芽もしないことが殆どです。ほんとうはサボテンと一緒に植えて楽しみたいのですが・・・。
写真の名前キャプション、同定が正しくないかも知れません。ご指摘あれば直しますのでよろしくお願いします。




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                       Ferocactus cylindraceus 'lecontei'
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                       Echinomastus johonsonii




最後は鯱頭(Ferocactus cylindraceus 'lecontei')と英冠(Echinomastus johonsonii)。
前者は丈夫なサボテンの代表格ですが、難物の英冠と同じ場所に生えています。
鯱の花はトゲに埋もれて目立ちませんが、英冠の花はよく目立つし、どの株にも蜂が訪れていました。

花ざかりの春の旅は、休みがとりにくくてなかなか難しい。ゴールデンウィークは旅行代金が高すぎるし。
そんなわけで、十数年もむかしの遠ざかる記憶をたぐり、瞼の裡側で花盛りの沙漠を歩いています。

にしても、わが栽培場の春は、まだまだ先のこと。





テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

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Mojave Desert

Shabomaniac!さん、こんばんは。
Mojave Desertは私を Cactus & Yuccas へ興味を
持たせてくれたすばらしい自然環境です。遠い昔、はじめて見た
Joshua Tree や Echinocactus polycephalus に驚きました!
また、Ferocactus cylindraceus, Echinocereus engelmannii
どの植物も皆、私にとって Super Stars です。
ということで、この地域の植物を数多く栽培していますが。
E.engelmannii は花がいまだに咲かせられません、幾つかの
条件がうまく作れないのだと思いますが。
とにかくこの地域は Interstate Highway を猛スピードで
走ってしまうと何も見えません。ゆっくりとたくさんの人に見て
もらいたいですね。

Shabomaniac!さん、こんにちは。

クラーク郡は1月にはマイナス9℃ほどになるようですね。
黄花英冠SB696もクラーク郡がふるさとですが、高温を気にしていなかったので、このところの猛暑で昇天したものも多く、これからはこのネヴァダの景色のようにさらに風通しよくしなければと思いました。

>Yuccaさん
武勇丸は、なかなか咲かないエビですね。産地にもよると思いますが、この写真らへんのコロニーのは、もっとも咲きにくそうです。野生化では毎春満開なのに・・・。いただいた種からのJoshua Tree、まだまだ赤ちゃんですが、彼の地の雄姿を思い描きながら育てています。
>masutusさん
北米の沙漠はどこもかなり寒くなりますね。この近くのプビスピナの産地で野宿したら、ビンの水が朝凍っていました。5月ですよ。なのに昼間はTシャツでも暑いくらいに…。でも、これってフレームやハウスの中の環境と同じといえば同じですが、温度上昇と風通しと両立させるのが課題ですね。

Shabomaniacさん、はじめまして、こんばんは。いつも拝見しています。
私は強刺類のサボテンが大好きで、英冠などはあこがれのサボテンであります。
私は高校生で、収集歴も2年ほどなので、数はあまり多くありませんが、今年から実生をはじめました。
はやく立派な刺を見たい気持ちもあり、キリンウチワを接木用に手に入れたいと考えております。
関東の片田舎に住んでおり、近くにサボテン生産者もおらず、インターネットでも見当たらないため途方にくれています。
フェロカクタス エキノカクタス ギムノの栽培法や用土についてアドバイス頂きたいです。
よろしくお願いします。

>Itonneさん
はじめまして。サボテンはトゲにはじまってトゲにおわる、と誰かが言っていた記憶がありますが、英冠に限らず、一般の刺サボテンも枯れこそしないものの、美しく育てるにはテクニックが求められる、作り甲斐ある植物ですね。栽培法や用土については、このブログや、リンクしているHPにまとまった記述があります。具体的にこの点について、というのがあれば遠慮なく。キリンウチワも暖かくなったら差し上げることが出来るので、その頃改めてメールをください(こちらもHPから送れます)。


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