透明な窓に咲く花。

     
秋もここまで深まれば、サボテンたちは牡丹類が開花するのみで、大半は休眠モードです。
かわって元気に動き出すのが、主に南アフリカの冬雨地帯原産のメセンたち。
夏場は縮こまったり干上がった皮を被っていたりで、みるべきものの乏しい植物ですが、
これから春までは栽培場の主役になります。
先週末、いなかのハウスのメセン棚は花盛りでした。




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私の栽培場には、ここ十年くらいのあいだに集めた(大半は種から育てた)雑多なメセン類が
並んでいるのですが、主力はコノフィツム(Conophytum)とリトープス(Lithops)。

いまの時期は色々なメセンが開花するのですが、今回は窓のあるタイプのコノフィツムの花を
いくつか。多彩なコノフィツムのなかでは、オフタルモフィル節(Sect.Ophthalmophyll)に
まとめられる仲間です。むかしの本ではオフタルモフィルム属(Ophthalmophyllum)という
別属に扱われていました。




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                    Conophytum lydiae 'haramoepense' SH379,E Naip



コノフィツム・ライディアエ・ハラモエペンセ(Conophytum lydiae 'haramoepense' SH379,E Naip)。
この植物をみてもらえば、窓のあるメセン、という意味がわかりやすいと思います。
ちょうどハウォルシアの万象とかオブツーサのように、葉の頂面がガラス状に光を通す窓のように
なっています。窓の濃淡、透明度は色々ですが、オフタルモフィル節全般にいえる特徴で、
自生地では植物体の大半を地中にうずめ、窓面だけが露出しているような状態のことが多い。
ライディアエはタイプ差がいろいろある種ですが、ハマー氏のナンバーがつけられたこのタイプは
ツートンの花が綺麗です。




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                    Conophytum verrucosum CM142 Sidi Barani
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                    Conophytum australe CM47 Kliprand



続いて白花です。上の2枚はベルコーサム(Conophytum verrucosum CM142 Sidi Barani)。
先のライディアエの瑞々しい印象とは異なり、こちらは球体の色も渋い赤錆色で、窓面も濁っています。
しかしそれがまた味わい深く、花のない時には植物なのか石なのか、という風貌になります。
肉質はやわらかく弾力があり、これを見るとうちの娘はグミキャンディーみたいだと言います。
実際、むにゅむにゅつかむので心配になるのですが、案外丈夫で変形するほど押されても復元します。

下の2枚はアウストラーレ(Conophytum australe CM47 Kliprand)。
窓には若干荒れた感じがありますが、ベルコーサムに比べると、多少透明感、窓らしさがあります。
こちらはカロリ(C.caroli)のシノニムにも扱われています。まあ、ボーダレスにつながっている感じ。
タイプ差が種と種のあいだを埋めるようにつながっているので、オフタルモの仲間をきちっと
名前通りに分類するのは、そもそもたいへん難しいですね。




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                    Conophytum praesectum ARM320 Pofadder
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                    Conophytum pubescens M1802.84 E Paulshoek



濃色のピンクを一斉に咲かせている寄せ植えはプラエセクツム(Conophytum praesectum ARM320 Pofadder)。
このタイプは窓の透明度が高く、球体の若緑色とあいまって、とても瑞々しい印象です。
水かけをしたあとは、水滴もとてもきれい。

その下、一株で群開でしているのは(Conophytum pubescens M1802.84 E Paulshoek)。
微かなうぶ毛を生ずる、というのが学名の由来ですが、よく見てもわかるような、わからないような。
ロングム(C.longum)の異名とする人もいます。この個体は薄桃色に少しメタリックがかかったような花が
印象的です。




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                    <i>Conophytum burgeri MBB3337 Aggeneys



このブログでは、サボテンの話題が中心なので、メセン好きの方の目にはとまりにくかもしれませんが、
サボテン好きでも名前だけは必ず知ってる?のが、このブルゲリ(Conophytum burgeri MBB3337 Aggeneys)。
お約束みたいなコノフィツムです。最近はかなり普及しました。ちなみにこの種はオフタルモフィル節では
ありませんが、この属でいちばん透明感がある植物です。
なのに、我が家は皮をむかずに育てるので、本来の良さが出ていない?いや、これが本来の姿ですけどね。
でも、あのツルツルぴかぴかも、もちろん魅力的なので、たまに濡らしてこすって皮むき、やるんですけど、
爪立てて傷つけちゃったりします。


サボテン好きの人には、メセン、とくに小さいコノフィツムは草っぽ過ぎて気持ちに響かないかも知れません。
それに栽培難度もそれなりに高い、と感じています。水っぽいもろい植物なので、決して丈夫ではありません。
ただ、このオフタルモ系のコノフィツムは、比較的強光線にも耐えます。また脱皮して毎年きれいになるし、
実生からの生育も早いので、失敗してもやり直しがきくのは良いところです。
サボテン人からはどんな風に見えるのでしょうか?




テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

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見事なブルゲリ

殻を被ったままで端正な姿ですね。自生地での姿を彷彿とさせてくれます。
我が家では潅水量が多いためか、殻を剥いてやらないと富士山の大沢崩れみたいな裂け目ができてしまいます。潅水をかなり辛口にされているものとお見受けします。培養土も排水が良さそうです。

Shabomaniac!さん、こんにちは。

瑞々しい肌と可憐な花…オフタルモ系メセンは魅力的ですね。

わが家ではメセンは少数派で、いずれも完全通風のベランダ放置に耐えてもらってます。
そんな扱いでも季節になると、ちゃんと花を咲かせるところが健気ですね。

今年はメセンも実生してみようかなぁ。

>conoconoさん
ごぶさたしてます!我が家では、栽培下手のために次第にコノフィツムの数が先細ってきてます。ブルゲリはわりと丈夫で種もとりやすく、田舎のハウスに放置しても夏を越えてくれます。逆に、ほかの小型コノは秋になっても起きてこない子が多いです。棚下か、サボ棚同居、その中間がないので、なかなか難しいですね。
>noriaさん
メセンの良いところは、種から数年で楽しめるサイズに育ってくれるところ。やり直しもききます。ぜひ蒔いてみてください。ただ、最近は種の入手ソースも少なくなって自分の家にある大事な苗はがんばって維持していかないと・・・と思っています。難物サボ同様、メサが細るいま、他になかなかズラリと種数を出している業者が見当たらないんです。



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