オプ花 2014。


目下人気爆発!のウチワサボテン、今年の開花から。
兜やボタン、斑入りサボテンそっちのけで、愛好会の競りを席巻する日も近いでしょう。

まずはトゲも思い切り痛くて、愛らしさ抜群のこのしゃもじです。




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                    Opuntia polyacantha ssp.hystricina hybrid 'Halblech'



オプンチア・ハルブレヒ(Opuntia polyacantha ssp.hystricina hybrid 'Halblech')。
花が咲いていなければ枯草のかたまりにしか見えないようなオプンチアですが、こちらは園芸改良種。
名前はドイツ、バイエルンにある地名と思われ、このあたりの愛好家が作出したのでしょうか。
ドイツにはウチワ愛好家がかなりいるようで、こうした美花園芸種がたくさん作出されています。
原種のポリアカンサは大変広い範囲に分布するウチワで、なかでヒストリチナはアメリカ合衆国の
four corners(アリゾナ、ユタ、コロラド、ニューメキシコの4州が交わる点)周辺に生えているので、
ペディオ・スクレロとは仲良しのサボテンです。




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原種もきれいな花を咲かせているのを何度か見ましたが、こちらは花色がより鮮やかということなんでしょうか。
カット苗を輸入して育成したものですが、茎節3-4枚で開花しましたので、花つきはたいへんよい。
しかし刺の扱いにくさは群を抜いていて、鉢に雑草がはびこっても株元までトゲびっしりで抜くことも出来ません。
耐寒性は底なしなので、ヨーロッパ内陸でロックガーデンなどに植えこむためのサボテンかとも思われます。
それにしても、こんなに痛くて、花はきれいだけどたった一日しか咲かないオプンチアの、
花改良に精を出すヨーロッパ人の園芸マインド、脱帽です。




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                 Opuntia compressa(=humifusa) M1088.58 Chatham, Massachusetts



つづいては、こちらも日本では耐寒性の限度を試すことがおそらくできないサボテン。
這団扇(Opuntia compressa(=humifusa) M1088.58 Chatham, Massachusetts)。
自生地を地図で検索してみてください。東海岸、それもマサチューセッツ州ですよ。
こんなとこにサボテン生えてんか、みたいな。もっと北、モンタナ州あたりまで分布していますね。
但し書きには、in cold wet sand dunes ともあります。北海道のサロマ湖あたりの岸辺に植えても、越冬出来そう。




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和名のとおり、地面に匍匐するように育ちます。もちろん通年屋外栽培ですが、冬場はくしゃくしゃに皺が寄って
色も悪くなるのですが、春、暖かくなると急激に皺が伸びで、ゴムかビニールみたいにピカピカになります。
花は単色ですが、他にちょっとない黄色です。海外のサイトで「蛍光色の花」と紹介されているのを見ましたが、
まさに蛍光ペン(アンダーライン引くやつ)の黄色です。写真ではうまく表現できていないのですが、
ぱっと目を引く不思議な花で、これだけでも見る価値があります。




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                    Opuntia retrospina DJF303 La Vina, Salta 'flame red flowers'




最後は極めて特異な花。
レトロスピナ(Opuntia retrospina DJF303 La Vina, Salta)の名前で、メサガーデンから入手した株です。
この種名は、よりマニアックな分類では、アイランポア属(Airampoa)に振り分けられることもありますが、
一般に知られているこの種の姿とは、茎節やトゲの感じがちょっと違う。それでDJF303で調べてみると
Opuntia sulphureaも出てきます。これもまた、違うか。DJF氏は同じ場所で見つけた違う種類のサボテンに
同じ番号をつけるので多少ややこしい。ギムノ新天地やパロジアにも同じ番号があるけどretrospinaは出てこない。
ちなみに写真の株は花を撮影しようと運んだときに茎節が折れてしまったので、植えなおしたもの。
本来は長細い茎節が7枚くらい縦につながった、高さ50cmくらいのヒョロヒョロの株でした。同定出来る方…。




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いずれにしても、植物体は地味です。問題は花。カタログには‘flame red flowers’と書いてありましたが、
この血流ほとばしるような花のことをそう形容したのでしょうか。サボテンの花で、こうした筋の入ったものを
他に見たことがありません。なので、病的なものにも見えないことはない。
しかし、茎節はつやつや元気で、斑の気配もまったくなし。植物本体にはウイルスの痕跡は見られません。
おそらくは、DJF氏がアルゼンチンの山で茎節を切り取って持ち帰り、友達であるSB氏に渡したものが
オリジナルで、我が家の株はそのカキ仔と思われます。ゆえに、元々こういう花を咲かせていたと考えられます。
見れば見るほど強烈な花で、しかも果実がたくさんついていることでわかるように花つきとても良い。
ちょっと掘り出し物のオプンチアでした。





コメント

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団扇ファンとしては、珍しいものを見せていただき、うれしい限りです。
それにしてもレトロスピナの血管のような筋が入った花は見事ですね。茎節の様子ではアイランポアとは明らかに違うようだし、やはりオプンチアでしょうね。

ポリアカンタは小型で変種も多い割に、日本では紹介されることもなく、もう少し興味を持たれてもよいと思うのは、団扇ファンの僻みでしょうか。

這団扇は実生されたのでしょうか。
こんなものをと言っては失礼ですが、実生されるのは他に一人しか知りませんね。

こんばんは。
どれも素敵な花ですね。つい、MesaやUhligのHPを覗いてしまいました。
特に最後の橙花は魅力的です!

Opuntia retrospina DJF303 La Vina, Saltaですが、Opuntia retrorsaではないでしょうか。
以下、field numberがあっていると仮定して推定します。
まず、茎節がOpunita anacanthaとその近縁種に見えます。
そして、この仲間は黄~橙の花を咲かせます(さすがに脈がハッキリと浮き出る花を咲かせる種は寡聞にして知りませんが……)。
O. anacantha系の自生地はアルゼンチンからボリビアにかけてです。
この仲間の中でアルゼンチンのSaltaに自生地があり、かつ、O. retrospinaと間違えそうな名前の種は、O. retrorsaです。
Opuntia anacantha v. retrorsaと分類されたり、O. anacanthaのシノニムにされることもあります。
Opuntia elataや他種の可能性も考えましたが、茎節と花の形状や、自生地の不一致など、可能性が薄いと感じました。

一目見て、O. anacanthaという印象を持ってしまい、先入観を捨て切れずの推定ですので、あまりアテにならないかもしれません。

Shabomaniac!さん、こんばんは。

>目下人気爆発!のウチワサボテン
たしかに人気急上昇中!!・・・ウチワに熱を上げているヒト、私の知ってるだけでも3人はいます!

それにしてもO.humifusa、這団扇は懐かしいです。
かの伊藤先生が「交配ロビの開花促進に効果絶大!」とした推奨台木でしたね。
子供のころ先生に手紙を出して送ってもらい接ぎ木してました。
私の接ぎ木初体験のウチワで、子供でも簡単に接げたのが記憶にあります。

交配ロビは本にあるほど群開しませんが、ちょくちょくは咲きました。
当時の這団扇も交配ロビも手元に残ってないのはちょっと残念…。

そのころは片端から台木にしたので、這団扇本体の花は見ずじまい。
「蛍光色の花」、一度くらい咲かせておけばよかったです。

台風が近づいてきたのか、雨音が激しくなってきました。
ハウスが遠くにあって、ビニールを下すことはおろか、様子を見に行くことも
出来ないので心配です。なるべく静かに通り過ぎていってもらいたいところ。

>queiitiさん
この花が病的なものでないといいのですが、綺麗は綺麗です。茎節は面白みの乏しいもので、倒伏してしまうし、あまり栽培向きではないです。オプンチア類を鉢植えでカッコよく育てるのはなかなか難しいですね。小型種や玉型種などは、もう少し人気が出てもよいですよね。たしかにポリアカンタ系統は、花のきれいなものが多く、それほど大型にもなりませんし、バリラリス、フラギリスとならんで、栽培向きかと。

>利野塚さん
写真のサボテン、ご指摘のとおりOpuntia retrorsaのようですね。この名前で検索すると、茎節、花型など同じようなサボテンの画像がたくさん出てきました。自生範囲もこの植物と重なっているので、間違いなさそうです。間違って?ラベルをつけたDJFさんはNMの植物園でサボテン研究をしている先生で、自生地情報など、教えてもらったことがあります。スペルミスなのかも知れませんが、オプンチアの同定の難しさを表している気もしますね。

>noriaさん
団扇好き、3人というのが多いのか、少ないのか・・・。以前、海外の難物好き某氏は、ペディオスクレロが好きな人間は世界に少なくとも百人以上いる、と話していました。70億人いるうちの数百人、なんてマイノリティなんだ、と^^;。這いウチワ、草とりさえしてやれば、そこらに放置しておいてもどんどん育つと思います。花つきもよいので、今度機会があるときに一節お送りしますね。


今晩は 
散歩道で盗って来た這団扇の種を蒔いてみました。
難なく発芽し、日干しになっても数が減らない優れものです。

>cooパパさん
オプンチアが野生化してる散歩道、いいですね。もっとも丈夫すぎてオーストラリアなどでは特定外来種扱いのようですが。この種は文字通り地面に這うので、草丈の高い雑草には負けそうですが、低温多湿、ときに氷結も苦にしません。
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