れぶっちゃ!

               
最少サイズの美花サボテンといえば、やっぱりレブチア属(Rebutia)でしょう。
早ければ実生2年目、1cmほどの小さな苗が、植物本体よりも大きく色鮮やかな花を咲かせます。
アルゼンチンを中心に、アンデス東側の標高の高い地域が原産地ですが、栽培は難しくありません。
柔らかめの用土に植えて、春~秋の成長期には十分灌水します。寒さにも強い。

古くから宝山(Rebutia minuscula)や、アイロステラ属に分類されていた瑠璃鳥(Aylostera deminuta)などが
栽培されていますが、いずれも花鉢的な普及種として、プシス短毛丸やノト青王丸など同様、
いわゆる愛好家にはあまり顧みられないサボテンです。
ニューカクタスレキシコン(New Cactus Lexicon)では、アイロステラもスルコレブチア(Sulcorebutia)とともに
レブチアに統合されていますが、園芸的にはスルコを分けて考える人が多いようです。




resize0148.jpg

resize0151.jpg

resize0152.jpg
                 Rebutia fiebrigii ssp.cintiensis Rh2476a Cinti,Culpina,2950m



オレンジの群開が眩しい新玉(Rebutia fiebrigii ssp.cintiensis Rh2476a Cinti,Culpina,2950m)は、
かつてのアイロステラの系統。瑠璃鳥やムスクラを子どもの頃に育てていたからか、なんとなく懐かしい顔にみえます。
レブチア(旧アイロステラも)は、スルコやロビと異なり、花首が細く長く、球体の小ささもあいまって、か弱い印象です。
その可愛らしくさも魅力。




resize0128.jpg

resize0124.jpg

resize0127.jpg
                  Rebutia pygmaea 'haagei' HUN122 N Iturbe,3449m



つづいてはピグマエア・ハーゲイ(R.pygmaea 'haagei' HUN122 N Iturbe,3449m)。
こちらは今いちばん熱い?レブチアです。海外の種屋さんのリストを覗いてみると、この系統だけで
優に100を超える種子がリストアップされています。いろいろ違う名前がついているものも多いのですが、
小型で刺が短く、芋根になる系統のレブチアはだいたいこのピグマエアの類と思ってよいのでは。
メディオロビビア(Mediolobivia)という属名が与えられていた時期もありました(一部では今も)。
花色は白、オレンジ、黄色、樺色、ピンク・・・と実にいろいろあって、集めるときりがないのですが、
私もここ数年、毎年十種類以上蒔いています。なにしろ場所をとりませんからね。




resize0139.jpg

resize0135.jpg

resize0136.jpg
                Rebutia atrovirens ssp.haefneriana MN259 Capillas-Iruya, 4025m



赤い花のアトロヴィレンス(R.atrovirens ssp.haefneriana MN259 Capillas-Iruya, 4025m)。
アイロステラ系の、オレンジがかった朱赤色てはなく、少しピンク寄りの艶っぽい赤。
分類によっては上のハーゲイの亜種になることもあったりしてややこしいのですが、ピグマエアの一型と
考えられる植物です。なんにせよ植物体が小さいのでよほど眼を凝らさないと特徴も見えてこない。
この掴みどころのなさと、雑草っぽい風情が、日本のサボテンマニアには受けない理由なのかも知れません。
ですが、花を咲かせた姿はアンデスの高山植物で、いい風が吹いてきそうな気配を感じます。
このクローンも標高4000m超の高山地帯の原産ですが、アンデス高地産の他種のような栽培上のクセもなく、
過度の水やりを避ければ問題なく育つ。肉質が柔らかく肌が弱いので、アカダニなどは注意が必要でしょう。




resize0171.jpg

resize0177.jpg

resize0176.jpg
               Rebutia einsteinii 'fischeriana' MN188 Purmamarca,Jujuy 3300m



最後は黄花のフィッシェリアナ(R.einsteinii 'fischeriana' MN188 Purmamarca, Arg)。
やはりピグマエア系列のレブチアです。元親の写真は橙黄色に見えましたが、この株はレモンイエローに近い。
球体の肉質が溶けたゴムのように柔らかく、花が咲いている側にしなってしまうほど。
開花していなければ弱った毛虫かなにかにしか見えない、みすぼらしい?サボテンですが、
縦に伸びる系統のフライレアみたいな、渋い味わいがあります。


とまあ、今回は主に一昨年に蒔いた実生苗を中心に、今年開花したものをご紹介しました。
以前、スルコレブチアの花もまとめてアップしたことがありますが、見比べてみると、
雰囲気がかなり違うことがわかると思います。
サボテン栽培というより、山野草に近い園芸なのかな。2寸5分鉢で草も花も十二分に楽しめる。
また、開花写真がたまったらご紹介したいと思います。






テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

非公開コメント

Shabomaniac!さん、こんにちは。

レブチア、奥が深いですね。
アイロステラやメディオロビビアというくくりで眺めると、
おぼろげながら、各グループに共通点が浮かんでくるのが不思議。
あくまで、シロート感覚ですが。

それにしても、アンデスの高山植物が日本の平地で栽培可能なのは驚異です。
ふつうの熱帯高地の植物は、夏は北海道で作るか、山上げするか、
冷房室が無いとまずダメになるのに。。。
こんなお得なサボテン、みすみす放っておく手はないですよね。

また種まきしたくなりました。。。困ったことです(^_^;)

Shabomaniac!さん こんにちは

実生で結構速いペースで開花球に。花が多様、
沢山で綺麗ですね。

言われてみると、我が家にもrauscii
と名前不詳の二本だけ。どちらもゴボウ根で、
紫紅花を咲かせます。

自生地はアンデスの高山ですか。栽培下では
日焼けし易すく網を被せています。
アンデスの高山性サボテン。レブチアや光琳
玉が、温室の中で元気に生きているのが不思
議です。輸入の光琳玉は、当初、日焼けさせ
ましたが、今は仔を吹いて大群生株に育って
います。

>noriaさん
たしかに、レブチア括りのなかでも、アイロステラ、メディオロビ、スルコ・・・とそれぞれ雰囲気が違いますね。サボテンも長くやっていると、こういう小さな植物の微小な差異とかに惹かれるようになってきます。二寸五分鉢で花を楽しんでいる感覚は山野草栽培のようですが、日本のサボキチにはなかなか受け入れてもらいにくいようですね。

>Doremifaさん
小さいけれど、花が早いというのは、スペースのない栽培者にとってはありがたいです。ラウスキーはメタリックな肌あいが好きで、色々なタイプを育てています。ゴボウ根ですが、腐りやすいこともなく、つきあいやすいサボテンです。南米サボでは、私は天平(なぜか光琳は大丈夫)と寒鬼玉が苦手です。これらも標高の高いところのサボテンですね。

私も一昨年からスルコやレブチアを少々実生してみました。レブチアは実生後早い時期に咲くものもありますが、スルコの方は今のところ未開花です。植え替えをサボっている私が悪いのでしょうが、年末で丸二年ですから来年は咲いてくれるかもと期待しています。
単色が多く野草っぽいレブチア花も素朴な魅力がありますが、スルコ花はメタリックな光沢と微妙なグラデュエーションがちょっと妖しい感じで気に入っています。

Shabomaniac!さん ご無沙汰しております。

レブチアいいですねー。
我が家はスルコが比率多いですが以前から播きまくってます。
貧栄養と赤玉主体なもんで結構成長障害でておりますが奇麗に咲いてくれます。

当地は今年の夏は日照不足で平年の半分以下でした。
おまけに台風が直撃してフレームがぶっ飛んで散々。
育苗箱がひっくり返ってレブチアなんてどれがどれだかわからなくなってしまいました。
来年花が咲いてみないと区別がつかない…トホホです。

最近は rauschii にはまっています。
実生ではいろいろな色や形が出て面白いです。

きょうは休める日曜でしたが、雨降りで残念。仕事漬けになっていて、今週はブログ更新の準備もできず・・・次週がんばります。

>アイハルさん
いわゆるスルコは狭義のレブチアに比べると、やや大柄で肉質も固い感じがしますね。花までも多少時間かかるみたいですが、だいたいの種は3年目には咲きはじめています。紫肌のラウスキーなどは成長遅いです。メタリックや多色花のものもあり、確かにスルコの方がメジャー感はありますね。もっと人気が出てもよい気がします。というか原種花サボは日本では受けないのかな?

>遍路さん
たしかに南米サボを赤玉主体(私もですが)の用土で育てるのは結構むずかしいですね。とりわけロビはすぐに微量要素不足の成長点障害が出たり、肥料切れで肌色が薄くなったりします。なかでスルコは障害が比較的起きにくいように思います。レブチアも丈夫ですね。ラウスキーは私も種をみかけると蒔いていますが、同じロットから緑と赤が出ることも多く面白いです。

プロフィール

shabomaniac!

Author:shabomaniac!
沙漠植物、栽培、探究。

最新記事
全記事表示を読む

全ての記事を表示する

カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
リンク
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
Excite自動翻訳
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる