秋の打ち上げ花火。

忙しくて一週更新をスキップするうちに、夏は暮れて、もうすっかり秋です。
サボテンたちがしだいに成長ペースを落としてゆくのと入れ替わりに、メセンなどの多肉植物や、
球根植物たちが動き始めています。

うちの球根類で最初に花を咲かせるのが、ブンルスビギア(Brunsvigia)。
南アフリカ原産のヒガンバナ科の球根で、夏場は葉っぱが地上から痕跡を消すので、鉢の表面には
何もなくなってしまいます。なので、訪れた人はみな、この鉢をまえに怪訝な顔をする。
でも、そのぶんだけ、開花はドラマチックです。



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                      Brunsvigia bosmaniae 'white flower'



ブルンスビギア・ボスマニアエ(Brunsvigia bosmaniae)。
この属でもっとも有名な植物でしょう。乾いた大地に無数の花茎が立ち並ぶ光景は、
ケープ地方の代表的なスペクタクルとしてしばしば紹介されるので、検索したら沢山ヒットすると思います。
太い花茎から花火のように展開される花はたいへん豪華なので、はじめて見た人はみなビックリ。
花が立派なだけに、球根がそこそこのサイズにならないと咲かないし、
開花球になっても、なかなか毎年は咲いてくれません。我が家には、自分で蒔いた実生苗、
輸入の開花苗もほかにあるのですが、ことしは戴きもののこの株だけが花をつけてくれました。



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この種はふつう桃色の花を咲かせるのですが、この個体は白花です。
そもそも自生地でエキスパートが採取した種子を実生した、確かな苗を戴いたものですが、
これが産地的な変異なのか、通常の桃花コロニーの中の花いろ変わり的なものなのか、わかりません。
ですが、なんとも清楚で美しい。プレミア感たっぷりのボスマニアエです。
ほんとうは出蕾から順に写真を撮っておきたかったのですが、晴れた昼間にこの植物と向き合えたのが
この日だけだったので、写真はこれがすべてです。



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                       Brunsvigia littoralis



つづいては、ブルンスビギア・リトラリス(Brunsvigia littoralis)。
こちらは南アフリカからの輸入球で、毎年咲いてくれます。
ブルンスビギアの葉っぱは、上のボスマニアエもそうですが、ふつう地面に貼りつくように展開します。
ハエマンサスやマッソニアなんかと似たような感じです。ですが、この種はすこし様子が違う。
葉っぱを上に伸ばします。クリナム(Crinum)とかアンモカリス(Ammocharis)みたいな感じに。
といいながら、葉っぱの写真がなくてごめんなさい。蕾は、魔法使いの手みたいでちょっと不気味ですね。



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咲くと、真っ赤な花は印象的ですが、微妙にバラけた感じの花序がなんともいえない。
そこはかとない寂寥感を演出してくれます。齢を重ねたフラメンコダンサーみたいな。
ボスマニアエのようなゴージャス感はありませんが、日本の里山に咲くヒガンバナに通じる、
不思議な雰囲気があります。



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ブルンスビギアは、栽培も難しくないし、花も葉姿も魅力的なのですが、成長が遅い球根で、
なかなか手に入りづらい。種子も寿命がごく短いので、なかなか出回りません。
なので、どこかで見かけたら、ぜひ一鉢手元においてみてもらえたら、と思います。
秋風立つ頃に、遠い夏の日の打ち上げ花火、しみじみ眺めるのも乙なものです。




テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

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これは見事ですね。Brunsvigia bosmaniae、画像を検索すると満開の写真が良く出てきますけれど、中央に蕾が控えて周辺のみ開花している姿も綺麗ですね。
普段小さな花ばかり見ているので、こういう大きなものは新鮮です。

Shabomaniac!さん、素敵な打ち上げ花火ですね。

ブルンスビギア・ボスマニアエの花(しかも貴重な白花!!)。
珍しいものを見せていただきました。

リトラリスも変わった形。
見ようによっては太陽に向かって大きく両手を広げているようにも。
まるで太陽神に仕える巫女さんのような・・・。

わが家にも縁があってBrunsvigia数種が居ついており、
3号鉢で開花する小型種から7号鉢になんとか収まる大形種まで、
風除けだけの無加温ベランダ栽培で10年近くなります。

おっしゃるように栽培はさほど難しくなく、冬も日当たりのよい軒先で充分なので、
サボテンや多肉のハウスが無くても栽培できるところが助かります。
種類によっては、0℃前後の寒さがかえって開花にプラスな気もします。

蛇足ながら・・・花のあとに残る咲きガラはドライフラワーにして人気があり、
部屋に飾っておくと、来客から所望されることもしばしば。

今回のエントリーで、この魅惑的な球根植物のファンが増えることを期待します。

私も今年、サボと一緒に植えてみようと思っていくつかの球根を買い込みました。ムスカリや花ニラ、テコフィラエアなどです。球根植物は乾燥に強い種類が多いですよね。ただ、産地も違えば生態も違うので深めの鉢で球根は思いっきり深く植えて鉢の底近くだけ頻繁に水遣りをしていこうかと思っています。
欲を言えば・・・Shabomaniac!さんのHPにある多肉植物図鑑に球根植物のページも作っていただけないですかね?そのうちでかまいませんから・・・。

>Portさん
お久しぶりです。本当は満開の写真も載せたかったのですが、仕事帰りの深夜にしか対面出来なかったからですが、仰るとおりこれはこれで綺麗ですよね。うちでは最近ガガイモは調子が悪くて、スタペリアやフェルニアがどんどん減っていきます。一見サボテンなみに丈夫に見えますが、実にデリケートで、世話を怠るとすぐに調子が悪くなります。

>noriaさん
こんな素敵な花を咲かせる姿を見ていると、さらに球根世界に引き込まれそうです。開花を終えたブルンスたちは、すでにちょびっと葉っぱが出てきました。これから春まで、次の"打ち上げ”に向けて力を蓄えるのでしょう。葉っぱが地面にぺったり伏せる姿に、ハウスを見に来た子どもなどは「なにこれー!踏んづけちゃったみたい」などと好奇心をかきたてらて喜びます。花も葉姿もエキゾチックな植物ですね。

>TK-Oneさん
テコフィラエアは、むかし青花に憧れて種を蒔きましたねー。芽は出たけれど、今手元に球根ないですから、枯らしてしまったんでしょう。球根図鑑を作るほどには種類も経験もないですが、素敵な花が咲いたときには、こうして皆さんと一緒に楽しめるのが幸せなので、またアップしますね。去年はネリネの花を紹介しましたが、これらがちょうど今、蕾をあげつつあります。

こんばんは。
ブルンスビギア・ボスマニアエは白色でかえって良かったですね!
清楚な趣も加わって一段と綺麗なのでは?そう思いました。
秋は草花でも咲く花が少ない時期なので貴重な花ですよね。

こんばんは♪
今時期秋の日本で花芽だけ上がり咲く花・・・南アフリカでも秋咲きなのでしょうか?逆転なので春植えの夏咲きになるのでしょうか?そこのところが今三判らない無知な私です( 一一)。家の近所では彼岸花の花芽さえ上がらず葉ばかり茂っています・・・。白筋アマリリスは屋外の無加温温室で断水冬越し時に花芽を上げていたような・・・南アフリカの球根って難しいですね。ハマエンサスの赤花も葉ばかり茂り花が咲かない毎年です。

珍しい白花の打ち上げ花火~素敵です(^◇^)

>saeさん
そうなんです。白花は大変珍しいものということで、家宝扱いしています。南アフリカの球根でもブルンスやハエマンサスなど、早くから咲き始めるので、夏枯れの栽培場でよく目立ちます。寒さにも案外強いので育てやすいですね。

>takoyashikiさん
南アでも秋咲きですが、同じ頃日本は春です。なので南半球からの輸入株は順化するまでにしばらく時間がかかります。ハエマンサスもブルンスも、うちでは年によって咲いたり咲かなかったり。この株も去年は咲きませんでした。私が上手じゃないからだと思いますが^^;。

ブルンスビギアの花を初めて拝見しました。
こんなに見事な花が咲くのですね。
大変、興味が湧いてきました。
最近ハエマンサスが気になり少しずつ集めていますが
今度はブルンスビギアも機会がありましたら目指してみたいと思いました。
ありがとうございます。

>よっしーさん
ブルンスは花色、形いろいろあって、ハエマンサスにまけません。なかなか手に入りにくいところもありますが、丈夫ですし、機会があったら是非育ててみて下さい。ボスマニアエは大きな花なので、開花すると栽培場の風景が一変します。
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