春近し・・・?

とは言うものの、寒波の爪痕いまだ癒えず。
関東は、ほのかに暖かくなってきましたが、一昨日はまた雪が舞いましたね。

今年の冷え込みはほんとうに厳しいです。
私の、関東南部の山の中にある栽培場(無加温ハウス)では、手ひどい凍害が続出しました。
過去5年あまりの冬でも、こんなことはありませんでした。



IMG_4608S_20120217223726.jpg

IMG_4612S.jpg
                  a subzero morning in February


2月の上旬。これは2月4日の朝のこと。
あの、沖縄以外、北海道から鹿児島まで46都道府県で氷点下を記録した翌日です。
前の日ほどではないにせよ、この朝も寒かった。
栽培場のホースが凍り付いて、午後まで水が流れませんでした。
凍り付いた扉を開けて、恐る恐るハウスの中を覗いてみると・・・



IMG_0409S.jpg



最低最高温度計の表示は、氷点下マイナス4度。
おそらく、2月4日の最強寒波襲来の夜に記録されたものでしょう。
温度計は、ハウス内の、二重ビニールで保温してある場所で、しかも伏せた鉢のなかに置いてあったので、
実際にはもっと冷え込んだ場所が多いはず。で、どういうことが起きていたかというと・・・



IMG_0528S.jpg
                Aloe dichotoma IMG_0401S.jpg
                 A.brandraaiensis
IMG_0380S.jpg
                 A.imalotensis Above three all freezed & melted


斑入りディコトマ(Aloe dichotoma)、ではありません。葉っぱが黄色く、ゼリーみたいに柔らかくなってる。
ブランドラアアイエンシス(A.brandraaiensis)も同様。どっちもそれほど寒さに弱い種類ではないと
思っていたのに。このまま刻んでヨーグルトに入れても良さそうなくらい、萎れてました。
3枚目のイマロトエンシス(A.imalotensis)は、マダガスカル産で寒さには弱い種類。
大寒波がやってくる前の段階で、すでに溶けてしまっていたようです。大半が復活不能な状態。
屋外地植えのキダチアロエ(医者いらず・・・A.arborescens)は葉っぱが完全にとろけて
ガイ骨のようになっていて、写真を撮る気にもならず。
アロエは比較的、凍害を受けやすいですが、同じく弱いハオルチアには不織布をバサッと被せておいたので、
被害はまったく出ませんでした。

それ以外にも凍害を受けたものは多々あり、



IMG_0391S.jpg
                 frostbitten Encephalartos leaf                                 
IMG_0518S.jpg
                 Brunsvigia, leaf damagedIMG_0527S.jpg
                 Babiana patersonii


南ア産ソテツ類の葉っぱは完全に褐変して、生きているように見える場所も引っ張ればポロポロちぎれる状態。
これまでこんなことは一度もありませんでした。もっと寒さに弱い熱帯メキシコ産のディオーンなどは、
葉柄部分が茎節からズボッと抜けるありさまで、春に立ち直るかどうかも危うい状態です。
寒さには強い冬型球根のブルンスビギア(Brunsvigia)の葉っぱにも、凍害の痕が残っていました。
ハエマンサス(Haemanthus)などにも同様の被害が出ましたが、いずれもかすり傷程度で、
致命的ダメージはなし。バビアナ(Babiana)なんかはちゃんと開花していました。

このほか、あちこちの鉢で雑草化していた艶カタバミ(Oxalis carnosa)がほぼすべて死滅。
以前、枝先が痛んだことがあるオキザリス・ギガンテア(O.gigantea)は、ごく狭い電気加温のスペースに
押し込んであったので大丈夫でした。丈夫そうな南米産オキザリスですが、存外寒さには弱いのです。
このほか、亀甲竜(Dioscorea elephatipes・・・南ア産冬型)も、葉っぱの大半が霜焼けのようになっていました。
他には、ペペロミア(Peperomia)が大半溶けてしまいましたし、ガガイモ科のフーディア(Hoodia)もたぶん駄目です。
パキポディウム(Pachypodium)は駄目かと思ったけれど、見たところ大丈夫そう。寒さに強いとは思えないので、
あらかじめ不織布を2枚重ねで被せていた効果があったか?もっとも春になったら葉っぱで出てこない・・・
なんてことはあるかも知れません。アガベ(Agave)では雷神系が無惨に霜焼け。一方でユタエンシス系は、
露地に放り出してあったのに平気の平左でした。



IMG_0442S.jpg
                 Delosperma nubigenaIMG_0466S.jpg
                 Aloinopsis rubrolineata


丈夫なのはメセン類で、いちばん寒い環境(おそらく氷点下6-7度まで低下)に置かれているにも関わらず、
目立った凍害はありません。上写真のように、花を咲かせたり、瑞々しい多肉葉を美しく色づかせたり、
むしろ美しくなっているくらい。リトープスやコノフィツムなども凍害の気配は見あたりません。
ミトロフィルム(Mitrophyllum)でコーン状の新生長部がやられている株があっただけです。



IMG_0491S.jpg
                 Melocactus matanzanusIMG_0388S.jpg
                 Pereskiopsis 'velutina' IMG_0938S.jpg
                 Uebelmannia buiningii


サボテンもやはり強いようで、唯一カリブ海産のメロカクタスやディスコカクタスの実生に凍害らしき
痕跡が見つかっただけ。このくらいなら、春から元気に生長すればリカバリーできそうです。
あと、キリンウチワは葉っぱが凍ったらしく、ぶよぶよのゼリー状になっていました。
葉は落ちてしまうでしょうが、枯れることはないでしょう。
熱帯ブラジル産のユーベルマニア・ブイニンギー(Uebelmannia buiningii)は、
なんと開花していました。これなど、霜とは無縁の場所に生えている筈なのに、寒さには実に強いですね。
もちろん、花どきを迎えたエリオシケ、マミ、ツルビニなども、今を盛りと咲き誇っています。



IMG_9387S.jpg
                 Eriosyce sp.'residua' KK1431


この栽培場では例年、氷点下4度までは低下していましたが、これほどの凍害に見舞われたことはありません。
今年は、おそらく氷点下5度を下回る時間が数日以上、一定時間以上続いたために、大きな被害に至ったものと
思われます。氷点下5度近辺が、多肉植物の多くにとって生死をわける分水嶺なのだと実感した次第。
同時に、不織布をかける程度の保温でも、かなり違いがあることもわかりました。

それにしても、記録的な猛暑の夏が終われば、記録的寒波が列島を占拠する冬がやって来る。
ここ数年、どうにも極端に振れる気候が続いていますねー。いったいどうしたものなんだ。



テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

コメント

非公開コメント

みんな同じ気持ちだと思います・・・あ゛~

昨年が10年に一度の大寒波だったのに、今年は?いったい何なのよ~(´ヘ`;)です。自分を励ますには!「shabomaniac!さんがやっちゃったんだから~みんな同じよ~仕方ないわよ~」無理やり納得しようと必死なのです。・・・あ゛~あ゛~出るのはため息ばかり~購買意欲満々でやり直しま~す!
リプもホヤもペペもディスチも・・・また会う日まで!さようなら~♪

多肉業界は今年からまた復活!品薄値段急騰!間違いない!そんな~気がします!

参りました(x_x)

関東地方も災難ですね。其方では加温は無縁と思ってました。多肉の凍害、残念ですね。私も多肉には興味ありますが、寒さに弱い種類が多く、加温には相当の出費を覚悟しなければならないので諦めました。此方でも天平丸他多数凍害で失いました。此まで無かったことです。単発の氷点下二桁以下は耐えても連日はGIVE UPのようです。それにしても北米産は頑丈ですね。

今年は寒過ぎです

Shabomaniac!さん、皆さんこんにちは。

私も関東ですが毎朝-5℃、冷え込む日は-8℃までいきました。
ちなみにShabomaniac!さんと同じ温度計です。
(余談ですけど最低気温と最高気温側でずれてる事ありませんか?)

ウチには鉢植えの椿があるのですが、丁度-5℃を境に葉がしおれるのでこの木のお陰で温度計見なくても大体気温がわかります。(昼には戻ります)

キダチアロエは根元の子株に緑が残っているだけて枯れ草みたいになりました。

サボテンの被害は外側からだと分かりませんが以前投稿させて頂いた大統領やツルビニ、アチラセンセっぽいギムノはペッタンコになっています。

木の葉団扇はブチが出て来てほぼ枯れてしまいました。
フェロの天城は色が変わって瀕死状態です。
リトープスや玉翁や羅紗錦、天平丸は外見上変化なしです。

暖かくなっても見た目ダメージが無くても実はもうダメになっているのがありそうでちょっと怖いですね。

でも人間的にも辛いので早く暖かくなって欲しいです。

こんばんは。
被害を拝見するのはとても辛いものがあります。
でも、どんな災難があっても好きな植物の栽培ほど楽しいことはないですし...
それにもう直ぐ春ですね!気分的にも少しは明るくなりますね。

うちも-4℃の夜が何日かありました。土曜の夜は日光浴させてた小さいHCサボ軍団のなかに紛れてたギムノが逝ってしまいました。
ギガンティア 艶カタバミ ヘレラエの葉は既に…(泣) 根が生きてたら望みあるんですが…。

こんなのは初めて…

この冬はあちこちで寒さの被害を聞きますね。
私もポリカトンネル内のサボをいくつもダメにしてしまいました。

とりわけ驚いたのはベランダの水道。
水道栓は何ともないのに、排水パイプが凍って破れました。
こんな経験は初めてです。

家の方では今週のはじめは氷点下20度もきましたよ。今日は氷点下1度くらいです。温度差が激しいのがつらいです。氷点下1・2度だとすごく暖かく感じます。人間も植物もなれるものなんでしょう。
この冬は全般的には本当寒いです。

無加温ビニール一枚で過ごしているリトープスたちは今のところ無事そうです。
加温スペースにおいてある小さなアロエたちが昇天されました。(泣)
加温が追い付かないようです。

減る分またまたたくさん買ってしまうだろうなあ。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

>takoyashikiさん
きょうもまた寒かった~。いったいいつまで続くんでしょうね、寒波襲来。ブログアップ以降も凍害続いています。寒さに以外に強かったのがガガイモ・フェルニアで、アガベが溶けてる脇で生き残ってます。数少ないエケベリアなどの美葉多肉はみんな葉っぱがなくなってしまいました。

>sileriさん
ハウスが家から遠いので、加温は諦めていますが、過去5年で被害ほとんどありませんでした。それだけ
今年は寒かったんでしょう。でも、天平などは寒さに強い部類の筈ですから、二桁氷点下はまた一段と厳しいんでしょうね。そんななか、プテロは初灌水をすませました。あれは本当に寒さに強いです。

>Skysensorさん
サボテンは全般的に寒さには強いですね。あれ以降、うちではアロハドアがやられましたが。木の葉サボも耐寒性は様々で、bleoは特に弱いです。落葉するだけでなく茎も枯れ込んできます。これは室内に置いているんですが・・・。アロエは茎だけになっても、春になるとまた復活することが多いですね。

>saeさん
この十年くらいは、東京都内はほぼ無霜地帯みたいな感じでしたから、今年の寒さには驚かされています。私が子どもの時分は毎朝霜を踏んで登校してましたから、これが自然なのかも知れません。植物と一緒になって身を縮めて冬を越えていくのも、また楽しみひとつです。

>zilさん
なにしろ今年は九州南部まで氷点下になりましたからね。備えのある北国の栽培家よりも、関東以西の比較的温暖な地域のほうが、想定外の被害を受けたのかも知れません。カタバミ系は、茎が溶けるとしなーっと柔らかく垂れるので、ぴんとしていれば生きている可能性があります。また葉っぱが出てくるかも・・・。

>noriaさん
ポリカトンネル(雨よけ屋外)のサボテン、被害が出ましたか。うちでは北米Opuntia、アガベユタエンシス、ユッカなどを外に放置していますが耐えています。プシス金盛丸は枯れこそしませんでしたが、凍害でケロイドが出来ています。あと白壇が枯れました。ハウス内の冬型球根類は、多少の葉傷みは出ましたが、元気です。

>guritogureさん
氷点下20度!信越の栽培家は、みなその厳しさのもとであの美しい刺を育んでおられるのだから、脱帽です。たしかメサガーデンのあるあたりのニューメキシコもそのくらい下がるそうです。エスコviviparaや月の童子はその寒さのなかで越冬しているのだから、寒さに強いはずですね。


プロフィール

shabomaniac!

Author:shabomaniac!
沙漠植物、栽培、探究。

最新記事
全記事表示を読む

全ての記事を表示する

カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
リンク
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
Excite自動翻訳
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる