チャコエンセ。

     
アリオカルプスの花もおわり、サボテンハウスのなかはすっかり静かになってしまいました。
いまは、マミラリアの一部がちらほら咲いているくらい。これらも素敵な植物ですが、また別の機会に。
今日は、今年のアルバムから3種の花のとりあわあせです。




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               Ancistrocactus uncinatus ssp.crassihamatus=Glandulicactus mathsonii HO152 Guanajuato




まずは慶松玉(Ancistrocactus uncinatus ssp.crassihamatus=Glandulicactus mathsonii HO152 Guanajuato)。
ストライプの入った茶色い花は他のサボテンにはない雰囲気で、インパクト大です。ごつくフックした刺も、色合い良く
うまく育てればフェロカクタスばりに立派。誰もが育てたくなるサボテンだと思うんですが、そのわりにあまり見かけません。
理由は簡単で、栽培が簡単じゃないからです。かつては羅紗錦(Ancistrocactus uncinatus ssp.uncinatus)とともに、
グランデュリカクタスという属に入っていましたが、最新の分類ではスクレロカクタス(Sclerocactus)として扱われる。
つまりは、超難物の白虹山なんかとも近縁関係にあるわけです。メキシコの南の方に生えているのに夏場に腐りやすいし、
刺からは蜜がたっぷり分泌されるので、すぐにカビて汚れます。私も何度も実生していますが、なかなか立派な標本には
育ってくれない。腐らないまでもこじれやすいし、大きくなるほど蜜の量もふえて美しさを維持するのが困難になります。
屋上フレームなどで陽晒しにして育てれば、野生株のような風格になりそうですが、うちの多湿なハウスでは、このくらいの
サイズで花を眺めて楽しむのが精いっぱいかな。




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                    Gymnocalycium chacoense Cerro San miguel Piltz seed




つづいては、とりつくしまがないくらい、一般サボテン人の心を惹きつける要素がないサボテン。
ですが、このチャコエンセ(Gymnocalycium chacoense Cerro San miguel Piltz seed)はわりと珍品。
まず、こういう肌色のギムノが珍しいでしょ。別に肥料切れで色が薄くなった訳ではないんです。本来の肌色。
たくさん花が咲くのは、元気に育ってる証拠!です。で、この色落ちしたみたいな草色の肌に、麦藁色の刺がよくあう。
ギムノにはもともと草っぽさ、雑草の味わいがありますが、このサボテンはその雑草感を極めた感があります。
花もかすかにくすんだ白で、とくに彩りを足すでもなく、雑草感を損なうことはありません。
天平や光琳といった刺の立派な“名品ギムノ”が標高の高い温度差の甚だしい乾燥地に生えているのに対して、
このチャコエンセは、その名のとおり、低標高で灌木が生えているゾーンがふるさとです。
おそらくは木漏れ陽的な環境に生えているので、無遮光のハウスにいるこの子らはちょっと焼け気味の表情ですね。
同じような環境に生えているのが、緋牡丹錦の原種の牡丹玉(G.mihanovichii)や、翆晃冠(G.anisitsii)。
自生地の温度は通年高いはずですが、栽培してみると寒さに弱いわけではなく、氷点下に下っても平然としています。
いや、こういう地味なサボテンについては、ついつい饒舌になってしまいますね。ここまで読んでもらえてたら嬉しいが。
思わずタイトルにしてしまったくらい気に入っておるです。




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                    Ortegocactus macdougallii




最後はオルテゴカクタス・マクドガリ(Ortegocactus macdougallii)。
私の持っている古い伊藤芳夫さんの本には王帝玉、なんて和名で載っていて、仔細不明な珍品みたいに書いてある。
なので、35年くらい前かな、山採り輸入球が入ってきたときは感動しましたが、もちろん買えませんでした。
写真の株はメサガーデンから種を買って蒔いたもので、15年くらい経ってますかね。こうしてみると、山木と栽培品の
違いはほとんどありません。
メキシコ・オアハカ州の比較的標高の高い場所に生えるサボテンですが、栽培は難しくない。丈夫です。
ただ、植え替えを怠ったりすると、下部からサビのような変色があがってきて、美しい肌色を損ないます。
昔、導入された山採り株は特にその傾向が強かったそうで、それでいやになって投げ出してしまった人も多いらしい。
このサボテンの魅力は、ミントグリーンというか、アイスグリーンというか、とにかく独特の肌色と風合いです。
こうして濃い山吹色の花をたくさん咲かせると、なかなかのもの。ハウスに来た人から、これなんて種類ですか?
と問われることの多いサボテンです。


さて、年が明けると、ツルビニやエリオシケ(旧ネオポルテリア)の開花が始まります。
ほぼ一年じゅう花を楽しめる植物、というのもサボテンのいいところですね。







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