ブルゲリ

       

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                       Conophytum burgeri




いまや、最も有名な多肉植物のひとつになった感があります。
コノフィツム・ブルゲリ(Conophytum burgeri)。珍奇な植物とは奇態なるものと思いがちですが、
ブルゲリはその単純すぎる姿ゆえにビザールプランツの頂点に立っています。平べったい水玉のような
植物体には、ひっこみもでっぱりもなく、表皮はツルツルで透明。おそらくすべての植物のなかでも、
これほどシンプルで、ディテイルを持たないものは、他にない。あまりに簡単明瞭。栽培場にきた人は、
植物にとりたてて興味がなくても、ブルゲリの前では足をとめて、これが本当に生きている植物なのか?
という顔で見入っています。
ブルゲリの育て方については、既にたくさんの記述がネット上にあり、今さら書くべきこともなさそうですが、
秋の栽培場で花を咲かせ輝く姿を見ていたら、なんでもいいから言葉にしたくなってしまいました。




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球体は大きくとも十円玉くらいのサイズの円形で、横から見れば、少し扁平なドーム状。上手に栽培すると、
ミカンのような巨大株になるようですが、そこまで大きくなると、大味な感じになり、珍しげでなくなる。
花が出現するまでは、突起も穴もなく、2枚の葉は完全に合着しています。というか、もともと2つの葉が
あって、それが合体したもののようにはおよそ見えず、真ん丸いビー玉を地面に埋めたよう。肌はごく薄い
透明なもので、水玉のように透き通っています。コノフィツムの例にもれず、生育期は秋~春で、夏場は
薄紙のような皮をかぶって休眠します。これには夏場の日焼けを防ぐ役割もあります。放っておけば、
上の写真のように薄皮をかぶったままです。自生地でもそのようですが、透明なガラス玉のような姿を
楽しむために、栽培下では皮を剥いでしまうことが多い。秋に水を吸って膨らんだときに、表皮を十分に
濡らしてからそっとこすれば、傷つけることなく剥がれます。よく日に当てて育てると、肌は緑から赤く
色づき、2月頃にはブドウのような赤紫色に染まり美しい。春の休眠直前は、球体にブヨブヨと皺が寄り、
ん?腐った?と誤解するくらいだらしない姿になり、そのまま表皮が乾燥してタマネギのような状態で
休眠に入ります。




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ブルゲリは小さくて場所をとらないし、可愛らしいので、それまで植物を殆ど育てたことがない人でも思わず
手に入れたくなるでしょう。ただ、最初に育てる多肉植物としては、ちょっとデリケートかも知れません。
一方で、秋~春に育つ南アの球根や多肉植物を育てた経験がある人には、殆どが水で出来ているような
姿から想像するほどの難物ではないでしょう。
私のところでは、9月~3月まで、2週に一度くらいたっぷり灌水します。10月~2月は無遮光です。
冬場も晴れれば30度くらいまでハウス内の気温は上昇しますが、厳寒期の最低気温は氷点下5度まで
下がります。それでも凍死したことはありません。問題は夏場です。3月下旬~9月は50%遮光したうえで
サイドを完全開放し最大の通風をはかり、4~8月は完全に断水しています。それでも梅雨の長雨で旧皮が
湿った状態が続くと、カビが生えて駄目になることもあります。室内窓際栽培の場合は、秋~春は斜光線が
差し込み、夏場は直射光が遮られる環境ならば良さそうですが、空気が動かないことがネックになるかも。
ともかく、日光と風が好きな植物です。




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ブルゲリは、ほかのコノフィツムのように年々分頭することはなく、だいたいは生涯単頭です。大きなサイズに
なると、稀にこんな面白い形で蕾が出て、開花することもあります。蕾がふたつ覗いている株は来年は
2頭立てになるでしょうが、持ち味のシンプルな美しさは、単頭の方が発揮されますね。
ともあれ、株分けで殖やすことが難しいので、繁殖は実生で行います。種まきは一般のメセン類と同じく
秋のはじめに蒔き、春までに出来るだけ大きく育てる。最初の夏越しは、マッチの頭程度のはかない状態ゆえ
ときどき霧吹きして水気を補ってやります。2年目からは成苗と同じ扱い。4~5年で開花サイズになります。
ここに写っているブルゲリはすべて種から育てたものです。花はよく咲くので、お互いに花粉をつけてやれば
種はたくさん取れます。




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ブルゲリの故郷は、南アフリカの西部のAggenys付近のごく限られた小さいなエリアです。石英が散らばった
平原で、石くれに擬態するように生えていますが、花どきはこのかわいらしい花が地面を覆うようになるそうです。
いつかはどうしても訪ねてみたい場所のひとつですね。そんな場所が世界に数百か所もある気がするけれど。







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ジャンル : 趣味・実用

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