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どんな鉢を使うか。


               
サボテンや多肉植物を植える鉢、選ぶのも、買うのも、結構苦労しませんか?
鉢は植物を育てる装置にすぎない、と考えて、見てくれは一切気にしないと割り切るか。
それとも、いやがおうでも植物と一緒に目に飛び込んでくるものゆえ、鉢と植物をセットで鑑賞の対象とするのか。




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                       我が家で使っているさまざまなタイプの鉢
               
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                       価格と性能で、やっぱり主力は黒のプラ鉢に・・・



私は、どちらかといえば、前者でした。
春蘭とか万年青などは、金銀の筆で彩られた錦鉢などと言われるものが使われることもあり、鉢だけでも
ウン万円のものが珍しくない。こうした鉢に植えられた古典植物は、なぜか風格ありげに見えるので、
これはこれで良いのだと思います。
しかし、サボテンの場合はたとえ栽培下であっても、思い描くのは自生地の原野の眺めであり、人工的な
意匠はむしろ夾雑物になる、と感じてしまいます。なので、植える鉢のデザインは極力シンプルな方がいい。
背景として、主張しすぎない、目立ちすぎない方がいい。それから、栽培の上では土が温まる方がいい。
ということで、今も昔も主力は黒のプラスチック鉢です。
昔は乾きのよい駄温鉢(赤茶の素焼きで、上の部分のみ鉢巻のように釉薬がかかっているやつ)が推奨されて
いましたが、今は大半のサボテンがプラ鉢に植えた方が成績良好なことがわかっています。




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                       黒プラ鉢(PLポットと呼ばれるタイプ)
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                      こちらはラン鉢タイプ。やや深くて根の発達するもの向き




黒のプラ鉢はいろいろありますが、私はこのいちばんシンプルな、やや深めのタイプを多用しています。
だいたいのサボテンにマッチします。「PL鉢」という名前で、5号サイズでも100円ちょっとくらいだったかな。
根の長くなる南米ものや牡丹類などは、ラン鉢型のより深い鉢を使います。ただ、黒のプラスチック鉢は業者向け、
という印象なのか、近くのホームセンターなどではあまり扱われていません。よって、通販で入手することになります。
例外的によく売っているのが「菊鉢」と呼ばれるもので、サイズあたりの値段が安く、8号でも300円とか、そのくらい。
ただ、4号以下の小さいものはありませんね。どちらかというと大型種を植えるのに使っています。




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                  さまざまなタイプの黒プラ鉢。栽培本位には具合が良いが・・・
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              黒プラ鉢はホームセンターなどではあまり見かけないが、この菊鉢タイプはよく売っている




ただ、実生苗の育成過程はプラ鉢で良いとしても、丹精して大きく(その植物なりに)綺麗に育ったものは、
多少なり、見栄えのする鉢に植えてやりたいとも思ったりもします。眺めるとき、鉢を視界から完全に消し去ることも
できないですしね。
で、サボテンの良さを損なわず、かといってプラスチックの安っぽさもなく・・・というとどんな鉢になるのか。
ちょっと前まで、サボテン界の定番は、猫足(三本足)の黒塗り観音鉢(楽焼鉢)でした。クラブの品評会などに
出展される立派なサボたちは、だいたいはこの鉢に植わっていたものです。思いっきり「和」のテイストですが、
最近のガーデニング流行りでよく見かけるようになったテラコッタの欧風鉢なんかよりもしっくりくる気がします。
しかし、それでも、ちょっとデコラティブ過ぎるというか、園芸改良されたサボテンには合うけれど、野生種にはどうかな、
という印象があってあまり使っていませんでした。値段も高いしね。
あるとき、縁があった陶芸家の方がたいへん凝った渋いデザインの焼きもの鉢をいくつか下さったことがありましたが、
いざサボテンを植えてみると、大袈裟過ぎるというか、鉢に植物が負けるというか、鉢の意匠が滑ってしまうというか、
ともかくいまひとつでした。人間の美意識が先行すると、サボテンに身をかわされてしまうような気がしたのです。
そんなわけで、よく使っているのがこちらです。




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                       「烏泥ラン鉢」・・・いまは窯元が減り入手困難に
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                  北米難物サボテンには、鑑賞上も栽培上も最適な「烏泥ラン鉢」




凝ったところがひとつもない、プレーンなラン鉢。いってみれば黒プラPL鉢のやきもの版といったところでしょうか。
私はかれこれ二十年以上、気に入った植物はだいたいこの鉢に植えてきました。我が家からさほど遠くない処にある
「エイシン」という鉢屋さんで扱っていて、そこでは「烏泥ラン鉢」という名前でした。シンプルな造形で、鉢高はやや深め。
おもに3~4号をペディオ・スクレロなどに使っています。これらのサボテンは鉢土が比較的早く乾くことを好むので、
焼き鉢が栽培上もマッチするし、見た目もいい。余分な意匠がなくプラスチックの安っぽさもない。素材は土だしね。
鉢屋さんによれば、この鉢はスミレの愛好家がよく使うそうで、そもそもスミレ愛好家がどのくらいいるのか判りませんが、
かなりニッチな市場には違いない。そのせいか、数年前に窯元がやめてしまい入荷がなくなりました。
なので、いまはいぜん買った古いものを大事に使っています。




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                       堅焼きの山草鉢と、素焼きのラン鉢
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           難物の中でも特に気を使うスクレロ・月想曲などには例外的に素焼きラン鉢も使うが・・・




同じようなもので、素焼きラン鉢や山草鉢の類を代用していますが、前者は乾きすぎるので管理が難しい。
ただ、北米難物のなかでもとくに繊細なもの、たとえば天狼とか、月想曲などには、あえて使っています。ほんとうに
土の乾きが早くて、夏場は水をやった翌日には乾いてしまいますが。
後者の山草鉢はいろいろなタイプがありますが、概して値段が高すぎる。デザインは抑え気味で良いものもあるけれど、
鉢の深さが足りないものが多く、やっぱりいまひとつ。




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                       ダイソーの百円均一「角鉢」。育苗用には良好




寄せ植えには、以前は平たい育苗箱を使っていましたが、最近は百均ダイソーで売っている「角鉢(商品名)」をよく使う。
育苗バッドは底網で、棚にベタっと置くことになり、底面から害虫が侵入しやすい。ひと鉢、ネジラミなどがつくと、
灌水でながれて広がるおそれがあるのです。この百均各鉢のすぐれたところは足がついているところで、底面を棚から
離して置けます。上の写真、ダイソー角鉢のとなりで、鉢を並べる受け皿に使っているのが、いわゆる育苗箱ですね。




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              黒プラスチックの「観音鉢」に植えた自生地種子実生・大鳳玉(白点ありが一定比率出現する)    




同じような理由で、最近見直しているのが、黒プラの「猫足(三本足)」観音鉢です。形としてはサボテン界定番のやつ。
当然ですがプラスチックなので割れない軽い、値段が安い。足があるので虫もつきにくい。ということで使い始めたたところ、
中サイズくらいのサボテンをこの鉢に植えると、何だかちょっと良いものに見えたりする(気のせい?)。
レギュラーの黒プラ鉢は、100%育成用、という印象ですが、こいつにすると、ちょっと鑑賞価値がアップするような・・・。
感覚が古いのかな。




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                    「烏泥ラン鉢」に植えつけた白花姫牡丹




で、いまでも、昔から使っている烏泥ラン鉢を探すのですが、このネット通販全盛の時代であっても、見つからない。
やっぱり窯元がひとつしかなかったのか、園芸センターでもネットでも入手することが出来ません。
烏泥ラン鉢は、サボテンだけでなく、多肉植物でいえばコノ・リトなどメセン類にも最適で、これらにも使っています。
流行のハウォルチアにも合うので、そういう意味でも、まだまだニーズはありそうなのですが。
そもそも焼きものの鉢、とくに和鉢は貴重品となり、烏泥鉢以外でもサボテンにしっくりくる鉢がまるで見つかりません。
ガーデニング系のかわいい鉢は輸入品が売られていますが、これらは草花向けの印象が強い。比較的よく見かける
東南アジア産の濃いめのテラコッタ鉢も、ソテツや塊根類にはあうんだけれど、サボテンには大雑把すぎます。

4~5号くらいで、ちょっと深めで、ツバはあまりひろがっていなくて、濃い色の堅焼き鉢。ないかな~。
皆さんは、どんな鉢をお使いですか?







テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

shabomaniac!

Author:shabomaniac!
沙漠植物を中心に、世界中の面白い植物を栽培中。主に種子からの育成に力を入れています。植物とのつきあいは、幼少時代から40年。著書:
「珍奇植物 ビザールプランツと生きる」
(日本文芸社)
「多肉植物サボテン語辞典」
(主婦の友社)

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