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【急報】牡丹が腐る。

     
週末にハウスを訪ねて、衝撃の光景を目の当たりにしました。
2週間前に訪ねたときには満開の美花で楽しませてくれた牡丹類が、いくつも腐っている。
これも、これも、これも・・・。あまりのショックに、その時は写真も撮れませんでした。

というわけで、今回は楽しい話ではありません。
ですが、栽培体験のひとつとして共有しておくことで、同じようなトラブルを回避できるかも…と
考えて、苦い思いを綴ってみます。




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                    こんな元気に開花していたのに・・・




腐ってしまったアリオカルプス(Ariocarpus)は、ハウスのあちこちに置いてあり、特定のエリアある植物が
集中してダメになったけではなく、被害は散在しています。寄せ植えでも、すべてが駄目になる訳ではなく、
腐った株に囲まれていても、大丈夫なものは大丈夫。
やられた株はひと目でわかります。球体が気分の悪いくすんだ色に変わり、きもち膨らんでいる。触ると、ぶよぶよ。
成長点からずぼっと指がめりこむくらい、なかはドロドロです。



昇天した株は、11月29日の時点で、

亀甲牡丹  古い輸入株×2
同     実生開花株×3
黒牡丹   実生開花株×6
同     古い輸入株×1
姫牡丹   実生開花株×2
アガベ牡丹 実生開花株×4



ぜんぶで何本だ?20本近いですね。とくに亀甲や黒の輸入株は、30年近く育てているもので、
これまでなんの故障もなかった株。突然のことにショックで立ち尽くしてしまいました。
いったい何が起こったのか?いわゆる赤腐れのように、ジワジワ逝く感じではなくて、
数日のうちにグシャっと腐ったように見えます。水をやり過ぎた覚えはないけど、根腐れか?

抜きあげてみると、太い蕪根の下の方は組織も固いままで、切っても腐りの痕跡はなし。
どの株も同じです。どうも腐りは上から来たようにみえる。
そこで閃く。駄目になったのはすべて開花株。しかも、この秋に花を咲かせた株ばかりです。
開花したあとの、いわゆる花ガラにカビがつくか、細菌がつくかして、それがそのまま成長点から
球体内に侵入したように思えます。




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                   アガベ牡丹に亀甲牡丹。腐敗は花のあと、頂部から侵入した模様。




思えば、過去にも同じような牡丹類の腐敗をこの季節に体験したことがあります。
しかし、シーズンに1本、2本といった数なので、あまり鮮烈な記憶は残っていませんでした。
では、なぜ今年に限ってこんなに数多くの犠牲が出たのか?
よほど、病害の出やすい条件が揃っていたのか?

で、今年の11月の、私のハウス付近の気象データをあらってみました。
月の日照時間は130時間と、平年の145時間を下回っていますが、雨量は65ミリと、平年の半分ほど。
しかし、花の咲いたあとの時期、この2週間ほど(11/16~11/29)でみると、雨降りの日が6日あり、
日照ゼロの日が3日ありました。一方気温は、平年だと最高温度17度程度が平年の値ですが、この期間は
18度以上の日が6日でした。また、今朝もそうでしたが私のハウスは谷あいにあるため、朝方は霧に包まれます。
11月としては、比較的、多湿で蒸した環境が続いたとはいえるかも知れません。




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こちらは後日、ダメになったアガベ牡丹を記録用に撮影したもの。
花が咲き続けてるとなりには、ダメになった株があります。切ってみると、やっぱり根腐れではない。
いわゆる赤腐れでもなさそう。成長点付近に、カビのようなもの侵されたような痕跡があります。
そこを中心に、球体全体がゆるっと、熟しすぎた果物のようにとろけている。悪臭はありません。
しかしなぜ、こんなことが多発したのか。今のハウスで栽培をはじめて、ことしで8年目になりますが、
同じ程度、ムシムシした秋はあったようにも思えますが、こんな経験ははじめてです。
以前、出展は失念しましたが、ネット上で牡丹類の花後腐敗が増えている、という記述を拝見しました。
ここ数年で「牡丹頭腐り病」が蔓延しはじめた・・・とは思いませんが、異常気象続きの気候トレンドで、
ハウス内が病害を招きやすい環境に変わっているのかも…?などと被害妄想的な気分にもなりそうです。
まあ、実際は花後の通風不足と、たまたま雨が続いたことが原因なのでしょう。

ともあれ、遠隔地の栽培場ゆえ、こまめに花ガラを摘み取ってやることなどできませんから、この腐りを防ぐのは、
かなり難しい。来年は、牡丹の花ガラが完全に乾くまで、サイドの巻き上げも全開にして通風を最優先にするのが
まず第一。それでも心配なので、たまたま目にした花は、スパッと切り取って腐る部分をなくしてやる。
・・・うーん、でも、それはそれでなんとも切ない対策ですね。








テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

shabomaniac!

Author:shabomaniac!
沙漠植物を中心に、世界中の面白い植物を栽培中。主に種子からの育成に力を入れています。植物とのつきあいは、幼少時代から40年。著書:
「珍奇植物 ビザールプランツと生きる」
(日本文芸社)
「多肉植物サボテン語辞典」
(主婦の友社)

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