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タネマキストの妄想。

ちょいとばかり前に、メサガーデン(Mesa Garden)の2011種子リストがアップされましたね。
カクテーンピルツ(kakteen-Piltz)もほぼ同時にリストが更新されて、これで主だったナーセリーの
新リストが出揃いました。
だいたい欲しいものは直ぐに品切れするので、メサのリストからも既に発注をすませてます。
それにしてもメサの種は値上がりが甚だしい。この5-6年で倍近くになったのではないかと。
少し前、園主に訊ねたところ、中国マーケットの需要がすさまじく、相場があがってるんだとか。
昔はアジアのお客は日本くらいだったそうですが。


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すでに発注を済ませていたサクシード(SuccSeed)、ケーレス(Kohres Kakteen)、
それにカクタスホビィブルノ(Cactus-hobby Brno)からは、去年のうちに種が届いてます。
毎年のことだけど、こんなに買い集めてどうすんねん?種は芽生えて育つんだよ、・・・とは思うんだけど、
あれこれと、想像と妄想を行きつ戻りつしながら、結局は栽培スペースという退屈な現実は意識の外に
追い出されしまうわけで。。それって俺だけじゃないよね??


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てなわけで、今回はこの春にむけて発注した数々の種のなかでも、こいつはとくべつ楽しみ
なんだよね~、といういくつかの種について、妄想を披露したいと思います。
当然まだみぬ夢を語る訳なので、以下の画像は去年分の妄想の進捗状況。だんだん本文とは
そぐわなくなっていきますが、ご容赦を^^;。


IMG_1960S.jpg
          去年蒔きのロビビア・レブチア実生苗群像。まだ敷地面積を脅かすには至らない。(1 year seedling of Lobivia & Rebutia)

まず、今年一番手に発注をかけたのは、<サクシード>でした。去年はここからレブチアやロビの
種をたくさん買ってかなり蒔いたね。レブチアなら大きくならんから大丈夫、って理屈だったんだけど、
現状上のような感じです。この状態ならまだかわいいね。3年後は知りませんが。
で、今年は見送ろうかと思ったんですが、リマカクタス・ラウイ(Rimacactus laui)を見つけて、
こりゃ蒔くしかないだろうと。正式名・エリオシケ・ラウイ、と言えばご存じの方も多いかも。
エリオシケ属中の異色種で、大きさは2cmほど。球体が見えないくらいの白綿毛に覆われる稀少サボテン。
発見からだいぶ経ちますが、栽培至難のためまるで普及してません。
ことに正木苗はまずない(あっても違う植物だったり)。じつは以前、種から0.5mm苗まで、3年かけて
育てたのに、ネズミに喰われて消滅…という経緯があり、どうしてもの思いがあるのです(涙)。
残念なことに2pkt(10粒)しか買えませんでしたが、今度こそと妄想燃えあがるひと品。


IMG_2008S.jpg
          アロエ&アガヴェの実生1年苗。植え替えたら面積×4は必至ですな。(1 year seedling of various Aloe&Agave)

<ケーレス>は、産地データがついてない種が多いのが難点ですが、毎年珍しいものがいくつか、
見あたります。ちなみに去年はケーレス以外も含めて、アロエ・アガヴェなどロゼット系を色々蒔いた。
今年ここで頼んだ妄想喚起力No.1は、ブラキケレウス・ネシオティクス(Brachycereus nesioticus)。
知る人ぞ知る幻の植物で、ガラパゴスの溶岩の上に生育する金刺も鮮やかな小型柱サボテン。
長年渇望の種でしたが、業者リストで名前を見たのはこれがはじめて。はたして発芽するものか、
よしんば発芽したところで育つのか?未知数×未知数ですが、そこが実生の夢膨らむところ。

もひとつ、ケーレスに頼んだのが隠れ稀少種のメロ・厳雲(Melocasctus glaucescens HU219)。
小型×短刺×青肌×白花座の実に素敵な美人メロです。ここ数年、目を皿にして探してましたが、
これがなかなか売ってなかった。同じ青肌のアズレウスあたりはどこでもあるんだけど…。
見つけて思わず「本物でっか?」なんてメールで問い合わせしたら「あたりまえだろ!」とのお返事。
以前??って苗が出たこともあるから訊いただけなんだけどね。メロは交雑しにくいから大丈夫か。
今回は未来の青肌林立を夢見て100粒の大盤振る舞い。


IMG_1977S.jpg
          去年BRNOから購入したKFFさんのワイルドシードから。懐かしい地久丸の実生1年生(Wigginsia=Parodia erinacea)。

そして近年は主力ソースになりつつあるチェコの<CactusHobbyBRNO>には、南米オプンチア系を中心に
あれこれ発注。以下、頼んだものをざーっと挙げると、

*Airampoa soehrensii KFF 1277
*Opuntia sulphurea KFF1274
*Tephro.geometricus 'punoides' KFF1238
*Puna mandragora KFF1236

アイランポアなんて今どき使われてない属名だから、知らない人の方が多いでしょうね。
今はTunillaになるのかな。どっちにしたってマイナーの極みなんだけど、花も刺も綺麗で栽培価値あり(断言)。
オプ・スルフレアも、知らない人は知らない(=ほとんどの人が該当)兇悪太捻れ刺のウチワサボ。
いずれも栽培する人がいないか、極く少数なので、山採りの種じゃないと売りに出てこないシロモノですね。
行動力あるチェコの愛好家に脱帽感謝。今回のリストでもKFFさんの新規採種が目立ってました。
南米東側を丹念に歩いてる人みたいで、この人採種のギムノやウイギンシアなども幾つか頼みました。
ところで、この業者のリストは、売り言葉が実に長たらしい。かつての「大阪エキゾチック」のガリ版刷りカタログを
思い出します。たとえば上の3番目のテフロなんかだと、

Tephrocactus geometricus (Castell.)KFF1238 Backeb.in Backeb. & F.M.Knuth Kaktus-ABC
[Backeb. & Knuth] 111. 1936 [12 Feb 1936] SSP. PUNOIDES NOMEN PROVISORIUM
NEW SUBSPECIES/ SPECIAL NEWS,TAXONOMY VERY INTERESTING,SPECIAL STRUCTURE
DRAWING BODY AND EPIDERMIS VERY SIMILAR TO PUNA BONNIEAE D.J.Ferguson &
R.Kiesling,growing ALSO VERY FLAT with Echinopsis (Lobivia) famatinensis
ssp. bonnieae,mostly diameter smaller stem head into4 CM,stem only 1 till 4 heads,
SMALLER SEEDS,VERY SPECIAL NICE MINIATURE MOSTLY WITHOUT SPINES,WORK NAME
"MINIMUS"/Loro Huasi/before village,right side in large hight hills/
alt.2531m,p. Catamarca

文字化けじゃないです。どうせ原文読む人いないだろうから、大まかに訳すと、

『ゲオメトリクスの新しい亜種プノイデス(※訳者註:おそらく正式には認められてない亜種)。
 スペシャルなニュース!分類学的に大変興味深い、プナ・ボニアエに似た特別な構造と紋様のある
 表皮を持つ種。プナ同様平べったく育つ。ロビビア・ボニアエと同じ場所に生えている。その多くは
 1頭4cm以内で1-4頭くらいにしかならない。種も小さい。とても特別にナイスな小型種で殆ど刺は
 はない。暫定的にミニマスと呼んでいる(※訳者註:この部分は同じ場所に生えるロビビアについての
 記述と思われ、なんでこの項にこんなに詳述してあるのかは謎)。自生地はカタマルカのロロ・ウアシ村、
 村の手前の右側にある大きく高い丘の上の海抜2531m』

とまあ、ここのカタログはすべて一種一種についてこのくらい偏執狂的な書き込みがあるわけです。
しかし私のように、大脳皮質にトゲが生えるくらいのマニアになりますと、このディテイルが妄想を
激しく掻き立ててくれるわけで「おおっ、ゲオメトリクスはただでもプナっぽいのに、さらに一層プナ似の
新タイプっていったいどんな姿なんだ!え?!一緒にロビ・ボニアエも生えてんの?行ってみてえぞ!
ロロウワシ村!ああぁ、でも仕方ない、今年は種でガマンすっか・・・」てな具合に^^;。
採種者KFFさんの旅日記もあわせて載せてくれれば、なお購買意欲が増すんだけどなー。やっぱり圃場で
とれた種より、ワイルドシードは妄想が数倍大きく膨らみますね。


IMG_1989S.jpg
          去年のBRNO種子実生。'濃紫大輪花'小人の帽子。カタログ説明の通りならかなりスゴイんだけど・・・
               (Epithelantha bokei nova KSM735 large dark pink fl.)


ちなみに<メサガーデン>にも超速攻で南米ウチワを発注済み。これで売り切れだったら泣きます。
新リストに、「Austrocylindropuntia lagopus CS293 Makusani, mounding in alpine meadows」
という記述を見つけて喫驚!これ、4500m超!のアンデス高山域に生える白毛オプンチアで、
珊瑚のミドリイシみたいな巨大なマウンド状に育つ実に厳かなるサボテン。別名をA.malyana。
うちにも接ぎ木苗ありますが、正木の栽培苗が世界に存在するのかどうか??という極稀種にして
ウルトラ難物。種が売られているのを見るのも初めて。ネットで自生地画像検索して見てください。
凄いから。およそ育てられるとは思えない。じゃあなんで蒔くんだよ(泣)。
あ、あと産地名はMakusaniじゃなくてMacusaniですたぶん。リストのスペルミス。


IMG_3481S.jpg
       極限の稀少サボ、アウストロキリンドロプンチア・ラゴプス(Austrocylindropuntia lagopus)のやや残念な接ぎ木株。

だから↑これは接ぎ木だから、毛もないしつまんない顔なんだってば。長く栄養繁殖された株は
根が下りないみたいなので、実生から正木巨大群生を100年かけて育てるのだ(←絶対ムリ)!
この種、最近は白長美毛の素晴らしい南米プンチア、フロッコサ(A. floccosa)に含める分類も
ありますが、自生地の姿、栽培株の姿ともぜんぜん違う。ハント氏のレキシコンでは区別されてます。
メサの種が果たしてリアル・ラゴプスかどうか。ちなみにフロッコサの方も、貴重な産地種子を、
昨年ある方から戴いたので、これとあわせて蒔けば、妄想無限大、白髪三千丈、病膏肓に至る・・・。
うまく芽が出たらアンデスはムリだけど、南アルプス市あたりに引っ越すか(←それもムリ)。

ほんとは他にも面白い種(と私が一方的に思ってる)がいくつかあるんですが、長くなるので、
またの機会にしましょう(本当は妄想が制御できなくなる)。


さてさて、春の足音はまだまだ聞こえてこないけど、タネマキストの見果てぬ夢は留まるところを
知らぬ今日この頃。皆さんはどんな野望を膨らませておられますか?




プロフィール

shabomaniac!

Author:shabomaniac!
沙漠植物を中心に、世界中の面白い植物を栽培中。主に種子からの育成に力を入れています。植物とのつきあいは、幼少時代から40年。著書:
「珍奇植物 ビザールプランツと生きる」
(日本文芸社)
「多肉植物サボテン語辞典」
(主婦の友社)

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