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反応する人しない人。

この週末は、段ボールとガムテ、それにトゲトゲと格闘して過ごしました。
およそ90点のサボテン多肉を出品したヤフーオークションは、ありがたいことにすべて落札して戴きました。
参加してくださった皆さまにこころから感謝しますm(_ _)m。慣れない荷造り作業では手戻りも度々あり、
結局今日までかかってようやく全部の植物を発送することが出来ました。
お待たせして恐縮ですが、まもなく植物たちがお手元に届くかと思います…。

そんなこんなで、落ち着いてブログネタを書き溜める暇もなかったのですが、
今週はちょっと感動した最近の花の写真を見てください。まずはこれ。


IMG_7194bS.jpg


なんの花がおわかりでしょうか。
マミラリア…?正解です。
前々々回のエントリーで紹介した蓬莱宮(Mammillaria schumannii)。数えてみたら、花はぜんぶで39輪。
これだけ群開すると見応えがあります。前々回エントリーの株と同じ96年頃の実生ですが、
あちらは2頭立て、こちらは15頭立てくらいの大群生。子吹きすると、株全体では早くに大径になりますね。


IMG_7211bS.jpg

IMG_7224bS.jpg


マミラリアの花は群開しやすいのですが、小輪花が多く、こういう艶やかな感じは、
かつてのクラインジア属の麗晃殿(Mammillaria=Krainzia guelzowiana)や、
同じく旧名マミロプシスの月宮殿(Mammillaria=Mamillopsis senilis)あたりと、
本種くらいかも知れません。といって、毎年こんなふうにパーッと咲いてくれるかというとそうでもなく、
少しずつ長い期間咲き続けることの方が多いのです。たぶんこの夏の異様な暑さのなか断水し、
秋になって暫くぶりに灌水したことで、一気に開花したんでしょう。
サボテンの花はだいたい一日限りの命で、だいたいは出勤中で見られない。でも、この言葉のいらない美しさは、
植物愛の原点です。サボテンは花が抜群に美しい植物たちなので、その美しさをシンプルに楽しむ気持ちが、
もっと大事にされると良いなぁと思います。そうなれば、いま駄物扱いされている仲間の多くも、名誉回復出来そうだし。


IMG_7199bS.jpg


さてこの日、ちょっとした実験をしました。蓬莱宮の花があまりに綺麗(自画自賛ですが^^;)だと思ったので、
この鉢を温室のいちばん外側、うちの前の通りからよく目立つところに飾ってみました。街路を通行する人の
ちょうど視野に入るところに、ど派手なピンクのかたまりを置いてみたわけです。さぞや目を引くだろうて・・・。

ところが、意に反してほとんどの歩行者は、一瞥だにせず、この鉢の真横を通り過ぎてしまいます。無反応・・・。
さして色味のない街路で、この鮮やかな色彩が視野に入らない筈はありません。それでも、彼ら彼女らの認識に、
この花の像は検知されない。おそらく同じ人たちも、デパートの「花の展示会」会場を歩いていたのなら、「わぁ綺麗」、
とか反応してくれるような気がします。つまり都市を歩く人の大半は、周辺環境の生き物や地形変化といった自然からの
入力については、認識のセンサーを切っているのでしょう。必要な情報以外は省略された世界を歩いているんですね。

なるほど、家から駅まで歩くのに、私が人より時間がかかるのはナゼか・・・?長年のナゾが解けた気がしました^^;。

さて、もうひとつ、最近私が感動した花。これも蓬莱宮と同じバハカリフォルニア産のサボテンです。


IMG_7287bS.jpg


これが感動的な花・・・?と言われれば返す言葉もありません。若干くすんだ感じの黄色い花が、たった一輪だけ。
これ、蝦サボの仲間で、マリチムス(Echinocereus maritimus SB1648 SanTelmo de Abajo,North Baja)
と言います。「榛名」という和名もついていますが、売っているのも栽培している人も見たことがない。マイナー中のマイナー。
バハ半島の砂だらけの荒原で、半分焼けこげたみたいな姿の写真が、ネット検索で数点見つかるくらい。
この株はメサガーデンからの種を実生したもので、7-8年育てて、いま群生径で20cmあまり。成長ペースは
悪くありません。売りは象牙色の強い刺ですが、それもこの程度。それよりとにかく痛いので、植え替えたくない。


IMG_7275bS.jpg

IMG_7282bS.jpg


なんでそんなモノを育てているのか?じつは以前読んだ英国の栽培書に「とにかく栽培下では花が咲かない」と
書かれていたからです。エキノケレウスには、武勇丸(Echinocereus engelmannii)はじめ、開花しにくい種類が
たくさんありますが、なかでも随一と言うのです。天の邪鬼の私は「難開花性」の一語に刺激され、「咲かぬなら
咲かせてみせよう」の心境?で種を蒔いてみた次第。殆ど誰も育てていない、というところもまた気に入った理由。
それが、先日はじめて花をつけてくれたので、ちょっとばかり感動してしまったというわけです。といっても、
育てている人が少なすぎて、ホントに開花困難なのかどうかも不明。栽培じたいは難しくありませんし。
でも、珍しい花には違いない、ということで、アップしてみました。
刺ものをはじめとする多くのバハ半島原産のサボテン同様、この種も秋に花を咲かせ、動き出すようです。

蓬莱宮と榛名。灼熱のバハカリフォルニア生まれのサボテンが、この秋、ともに鮮やかな花の秋を迎えました。
これもまた、あの炎暑の夏の効用かも知れません。



IMG_7294bS.jpg




プロフィール

shabomaniac!

Author:shabomaniac!
沙漠植物を中心に、世界中の面白い植物を栽培中。主に種子からの育成に力を入れています。植物とのつきあいは、幼少時代から40年。著書:
「珍奇植物 ビザールプランツと生きる」
(日本文芸社)
「多肉植物サボテン語辞典」
(主婦の友社)

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