梅雨の難物たち。

蒸し暑い日々が続いてます。
ことしの関東、雨はさほど降りませんが、まいにち湿度がとっても高い。
むかしのサボテン本に、乾燥地が故郷のサボテンたちは日本の梅雨に空中湿度で溺死する・・・てなことが
書いてありました。それほどじゃないまでも、うかつな水やりは禁物だし、放っておいても刺座がカビたり
とか、サボテン人にとってはあまり嬉しい季節じゃありません。
今となっては、訪れたばかりの春の、弾む息づかいがきこえていた3月4月が懐かしい。

春はいつもあっという間に過ぎ去ってしまうので、意気込んでブログなんぞ始めたのはいいけど、
思うように折々の花たちを紹介しきれません。すぐに時期遅れになっちゃいます。


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上の2葉は、この春に撮ったものですが、すでに彼ら、ペディオ・スクレロなど難物系サボテンたちは
一足はやい夏休みに入っています。もっと涼しい地方なら、7月初旬まで動かしても良さそうですが、
関東沿岸部の我が家では、ひたすらジメジメと湿度の高いこの季節には動かさないほうが無難。
写真上はスクレロカクタス・彩虹山(Sclerocactus parviflorus KY0213 Grand Co,UT)。
その下、赤いフィラメントが可愛いスクレロはライティアエ(Sclerocactus wrightiae KY9810 Wayne Co,UT)。
ともに長いこと育てた実生苗です。


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上の写真、月想曲(Sclerocactus mesae-verdae SB71=KY0113 Montezuma Co,Col)は、
この春、双子のように揃って開花した頃、このブログでも紹介しました。、
米・ニューメキシコ州のネイティブアメリカン居留地で、月面みたいに荒涼とした沙漠に
ポツンポツンと生えている孤高の難物サボテンです。

それが・・・


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にーんまり。運良く、結実しました^^。
といってもひとつの果実には5-7粒しか入っておらず、ぜんぶで20粒にも満たない、ささやかな収穫。
現地で採った種の実生苗の子ですが、2世はここまで既にこの2株しか残っていません。
貴重な3世ということになります。買った種では、1-2割の発芽率だけど、自家産なら果たしてどうか。
来年、蒔くのが楽しみです。


で、うちの難物サボたち、最後の水やりが5月半ばですから、すでにひと月半は水をもらっていません。
日増しに陽射しも厳しくなるなか、すっかり休眠体勢に入っているものも。
そうなると、来年の春までは、動かない育たない。毎日、水もやらずにじっと見る。それだけ。
失った水分の嵩だけ日々縮んでいく様子を、口をへの字に結んで、ひたすら傍観する。それだけ。
石を育ててるみたいなもんで、栽培者には哲学的な辛抱強さが求められますな。


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ペディオカクタス・ブラディ(Pediocactus bradyi SB470,Coconino Co, AZ)。
グランドキャニオンの北端、マーブルキャニオン周辺の崖上テラスにのみ産する極く稀少種。
ウインクレリ(P.winkleri)、デスパイニー(P.despainii)の近縁ですが、両種以上に国内では見かけないもの。
ガラス質の密なトゲが美しく、私はこの属屈指の素敵なサボテンだと思います。
こうして水を切ると、厳しい日射から身を守るように硬く硬く縮んで蹲る。生きているのかいないのか、
生命活動休止中のようなこの時期の姿がもっとも魅力的に思えます。


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こちらは、北方系のスクレロ、グラウカス(Scleocactus glaucus KY0204 Mesa Co,Colorado USA)。
こちらも、4月に花を紹介しました。この土に半分潜っているのは3世で、実生4年生。もともと
小型のスクレロですが、暑い季節はこんな風にべたっと地面に張りついてしのぎます。この株は
長いこと植え替えず放置されてるので成長が遅いですが、そのぶん原産地風の味があるかな。


こうした北方系の難物サボがすっかり休眠モードなのに対して、より暑熱の厳しい、
カリフォルニアやネヴァダ南部のモハベ沙漠産の植物たちは、水を切ってもなお盛夏に向けて成長を続けます。


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おなじみ白紅山(Sclerocactus polyancistrus SB1967 Lida,NV USA)。育てやすいLida産タイプ。
これで実生5年くらい。梅雨の中休み、真夏の陽射しに紅白の新刺が輝いてます。美しい~(自画自賛)。
でも、動いているからといってウカツに水をやると、翌日から雨が続いたりして土が乾かず根腐れ昇天・・・
てなことになりがちなので、ガマンガマン。


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おなじく焼けるように熱い岩だらけの沙漠がふるさとの大龍冠(Echinocactus polycephalus Sloan,NV USA)。
こちらもまだ、新刺を出してます。私はいまだにこの種の成長期がいつなのか、明確に実感できません。
大きい株と、実生苗では動く時期が違う。この苗は実生7-8年くらいで、5~7月に新刺が出ます。
春というより、汗ばむ初夏の気候にならないと、うちでは動かない。高温が必要なんだと思われます。
おそらく真夏でも夜がひんやり涼しい気候なら、成長を続ける気がします。


つかの間の晴れの日が過ぎれば、また雨降りの日々。どうせ休眠中とはいえ、サボテンともども、
梅雨明け、そして夏本番が待ち遠しいこの頃です。









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沙漠植物、栽培、探究。

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