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アロエの種まき(ポリフィラとハエマンティフォリア)

今回はアロエの話。

じつは、ユリ系多肉のなかでは、アロエがいちばん好きなのです。ハオルチアも綺麗だけど、やっぱドカーンと
そそり立つデコトマ(Aloe dichotoma)とか、オトコの植物でしょ。
うちがサンディエゴあたりのゴー邸だったら、庭に植えてやるのに・・・。あのビカビカ輝く太幹が最高す。
・・・しかし、どうしてこうかさばるものばっか好きなんだろ。

とまあ、妄想世界にそそり立つ巨大ランドスケープアロエは別にすると、惹かれるのはやっぱり、手に入れ
難かったり、多少育てることがチャレンジングな種類。
アロエで難物というと、ポリフィラ(Aloe polyphylla)と、ハエマンティフォリア(Aloe haemanthifolia)の
2種類が昔からあげられますね。関東以南では育たないとか。でも、そう言われると、やってみたくなる。

むかしは業者さんでもなかなか売っていなかった種類ですが、たまに海外の種子リストに種が出ることがあって、
折々に実生してきました。最初は発芽にも苦労しましたが、最近はだいぶコツが呑み込めたという感じです。

去年の秋も、この2種類を実生しました。下の写真が、この2種類を蒔いた鉢です。


apolyman1S.jpg


蒔いたのは9月の半ばで、この写真は11月下旬くらいです。
たくさんある丸い葉っぱがポリフィラのほうで、1本だけあるツンとした立葉がハエマンティフォリアなんだけど、
ポリフィラのほうが沢山あるのには理由があって、単純に、こいつの方が早く発芽する。

どちらも、寒いところの原産なので、高温多湿な日本の夏は苦手だけど、関東なら屋外でラクラク越冬しちゃう。
暑い温室やハウスでは、夏場にダメになりやすい、という性質なので、種まきは当然、秋。というわけで、去年の
9月、この鉢に双方の種を同じくらいの数、蒔きました。

するとポリフィラの方は、10~11月くらいにどんどん発芽た。
ところがハエマンの種はほとんど沈黙を守ったまま。芽が出てる1本は調子っぱずれな奴つうわけです。

で・・・

apolyman2S.jpg


これは年明け2月の、同じ鉢のようす。ハエマンティフォリアがゾロっと生えてきてます。
芽を出したポリフィラは既に別鉢に移したあと。私の経験では、ポリフィラは最低温度摂氏10度くらいになると
発芽しはじめ、ハエマンティフォリアは氷点下近くになってから発芽をはじめるように思えます。

だいたいのアロエが、暖かい時期に播種し発芽までにさほど時間がかからないことに比べると、かなりヒネくれた
性質で、低温を経験すると発芽するとはいえ、発芽率は決して高いほうではない。
過去平均で、30-40%くらいじゃないかと。

私の場合、芽が出た株は、ある程度のサイズになったら1本ずつ植えてやり、最初の年は水切れなく育てています。
土は酸性を好むので、以前は水苔使ってましたが、値段が高いのでいまは鹿沼とピートモス。

ポリフィラ、発芽して1年あまりで、↓このくらいまで育ちます。


apolyman3S.jpg


この写真の個体は、トゲトゲが目立つ勇ましいタイプ。実生すると色々タイプ差が出て、トゲトゲほとんどなしという
個体も出現して、それはそれで透明感があって綺麗です。

ポリフィラの故郷は、南アフリカの中にあるレソト(Lesotho)で、標高2000~2500mくらいある山裾の草っぱら。
こんな感じの場所で冬季には氷点下に下がり、雪を被ることも珍しくないそう。雨量も年間1000mmくらいあり
それなりに湿潤です。
だから寒さにはやたら強いんだけど、夏場はよく、鉢の中で根が溶けてなくなっちゃって下葉が枯れあがったり。
本来は直径50cmくらいになる大型種なんだけど、スパイラルの巨大株に仕上げるのは結構大変です。


apolyman4S.jpg


こっちは同じくハエマンティフォリアの実生1年苗。高さ6-7cmくらいで、冬は特に元気で、みずみずしく膨らんで
ます。原産地は南アフリカのケープタウンから少し山の方に入ったところで、プロテアなんかが沢山生えてるところ。
近くには景勝地の滝なんかがあって、年間雨量が2000mmくらいある、湿っぽい岩場に生えてます
同じく冬は氷点下になるでしょう。

どっちかと言えば、ハエマンティフォリアよりポリフィラの産地の方が寒そうですが、発芽温度はポリフィラの方が
高いのはなぜか。いろいろ推理してみる。
①ポリフィラの産地の方がより冬の気象条件が厳しいため、気温が極端に低下する前に発芽を開始する。
②ハエマンティフォリアは氷点下を経験したあと、ごく早春に発芽する性質をもっている。
なんてことが考えられますが、自生地を訪ねてみたいことには、正確なことはわからない。
どちらの産地も、厳重に保護されていて、容易には近づけないみたいですが、いつか行ってみたいね。

2年目以降の栽培ですが、ポリフィラもハエマンティフォリアも、生育期は早春と晩秋。この期間は、鉢が乾くこと
がないよう、毎日のように水をやってますが、元気元気。
だけど、6~9月に水をやっていると、関東の私のところでは、根が溶けてなくなる。かといって水をやらなくても、
根が干涸らびて、なくなる。じゃ、どうすりゃいいんじゃい、って感じだけど、なくなった根も秋になればまた出て
きます。でも、そんな具合で成長の効率が悪いので、大きく育てるのに時間がかかるわけ。毎年夏場に何枚か
下葉が枯れ込んじゃうし。もし、ふつうのアロエみたいに、春~秋に水をやって、秋から水を絞ったりすれば、
まずダメになっちゃうでしょう。


apolymanS.jpg


↑写真は、実生から7-8年を経たハエマンティフォリアで、株の径で30cm近くありますが、まだ花は咲きません。
このヒトは、温室やハウスに暮らしたことがない。ずーっと軒下で育ってきました。
去年、夏場に日なたに放り出したものだから、葉先が痛んでますが、関東海岸部でも、このくらいには育てられるつ
うことです。

ポリフィラとハエマンの実生苗と、ピランスィー実生(デコトマと違って、種を見たことないけど)とか綺麗な交配
アロエとかと交換なぞは如何でしょ?



プロフィール

shabomaniac!

Author:shabomaniac!
沙漠植物を中心に、世界中の面白い植物を栽培中。主に種子からの育成に力を入れています。植物とのつきあいは、幼少時代から40年。著書:
「珍奇植物 ビザールプランツと生きる」
(日本文芸社)
「多肉植物サボテン語辞典」
(主婦の友社)

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