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極寒の週末は

2月。いちねんでいちばん寒い季節。
それでもって、この日は、北風が吹いて、みぞれまじりの極寒の週末。

温室の植物たちも、ぎゅっと身を縮めて、寒さに耐えている、といった風情で、水やりも植え替えも、
ちょっとな~という感じです。

し・か・し。
めったにない休みなのに、何もしないのはもったいない、ということで、思いついたのが、
サボテンの極寒種まき。思い立ったらためらわず、蒔き土を敷いた角鉢をならべて、熱湯消毒。
うわー凄ぇ湯気。

sowinginwinter0S.jpg

でも寒すぎてあっというまに冷えちゃうね。
この時期、カビの胞子も飛んでなさそうだし、こんなことして意味があるんだかないんだかわかりませんが、
まあ、無事発芽祈願のまじないみたいなもんですな。

ふつう、サボテンの実生は、4月以降、温度が30度以上にあがる環境、ハウス内で、蒔き鉢にガラス板を被せるとか
して行います。温度が上がらないと殆どのサボテンは発芽しませんから。
ところが、若干の例外もあるようなのです。北米や南米の、東北や北海道なみに高緯度の寒い地域や、さほど高緯度
ではなくても、標高が3000mとか4000mとか、富士山級に高いところがふるさとのサボテンたちです。
かつて冬期五輪も開催された北米ユタ州のSaltlake City辺りに生えているスクレロカクタス属(Sclerocactus)や
ペディオカクタス属(Pediocactus)。また南半球では南極にほど近いパタゴニアの荒原に生えているアウストロ
カクタス属(Austrocactus)やマイウェニア属(Maihuenia)といった面々がそれ。

あんまり聞いたことないって? そりゃそうです。種蒔いても出ないし苗も売ってないし。
でも、実にいい味のサボテンなんですよ。花も綺麗なのが多いし。へそ曲がりなところが妙に気があうし。
で、こうした得難いサボテンたちの種を一年でいちばん寒いこの時期に蒔いて、それでもって鉢を並べたプレートは
屋外に放り出して、雨(雪)ざらしにしてしまおうというのがこの計画。


sowinginwinter1S.jpg

あまりに冷たさに、指の感覚を失いプルプル蒔いた、たとえばこの鉢。
笛吹(Maihuenia poeppigii)は、パタゴニアにほど近い寒風吹きすさぶ大地で、高山植物のようなマット状に
群生する、とても変わった姿のサボテンです(Let's 検索)。自生地では冬期、当然、軽く氷点下に下がります。
日本の東北地方か、それ以上の寒さになると思われます。

ところでこの笛吹もそうですが、北米のスクレロ属など高緯度・寒冷地産のサボテンは、種子を蒔いても
発芽しにくい性質を持っているものが多くあります。そしてこれらの種子は、氷結するような低温を経験することで、
発芽のトリガーが引かれる、という説がある。これを実地で行い、厳冬期の実生を試みた東北在住の難物名人
おられますが、彼の栽培場では、野天での「低温処理」の結果、発芽困難とされるアウストロカクタスの実生が
ごんごん育ってます。今回、私が試してみるのは、笛吹のほか、南米産ではマイウエニオプシス属(Maihueniopsis)、
アウストロカクタス属などの各種と、北米産ではペディオ属の月華玉(Pediocactus simpsonii)やトウメヤ属の
月の童子(Toumeya papyracanthus)、スクレロ属のプビスピナ(Sclerocactus pubispinus)などなど。

sowinginwinter3S.jpg

こーして並べてみると、すぐにも発芽してきそうじゃないですか。
もっとも、寒冷期の実生と言っても、じっさいはこの寒いさなかにすぐ発芽することはないみたいです。
多くは春が訪れてから、"雪解け"で土がぬかるんだり、春の嵐で大雨が降ったあとなどに発芽すると言われています。
最高温度が25度を超えてから本格的な発芽が始まると。原産地は内陸型の気候で、春先でも昼の最高温度は
摂氏30度近くまで上昇するので、そこは日本とは違いますね・・・春になったらビニールでも被せて強制的に最高温度
あげるか。

蒔き終わって、土砂降りよけのネットだけ被せて、あとは予定通り屋外放置と。・・・これで雪が積もってくれれば、
なお雰囲気が出るんだけどなぁ。


sowinginwinter4S.jpg


春がやってきた時に、いま「氷結」を経験していることで、違いが表れるか?
寒い中で苦労した分だけ、身勝手な期待は高まるばかりだけど、はたしてどうなるでしょうかね。





テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

shabomaniac!

Author:shabomaniac!
沙漠植物を中心に、世界中の面白い植物を栽培中。主に種子からの育成に力を入れています。植物とのつきあいは、幼少時代から40年。著書:
「珍奇植物 ビザールプランツと生きる」
(日本文芸社)
「多肉植物サボテン語辞典」
(主婦の友社)

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