太陽の露 Pygmy sundew

   
モウセンゴケ、むかしから好きなのです。
太陽の露(sundew)という呼び名も素敵ですよね。

小さい頃、尾瀬の湿原で、葉っぱの先にキラキラひかる水玉を
たくさんつけた植物をみつけて、おもわず木道から飛び降りて
怒られたことがある。それから、ずっと惹かれてました。




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               'Pygmy sundew'



いろんな植物を育ててきたなかで、いくどか手元に置いたことも
あります。より珍しい姿のものが欲しくて、5年くらい前には、
海外から球根ドロセラを輸入しましたが、うまくいかなかった。

それで今年は、栽培しやすいといわれるピグミードロセラに
手を出してみました。ヤフオクで、7種類で2000円とかで、
ムカゴを分けて貰いました。最近のサボテン多肉の高騰ぶりに
比べると、良心的な価格設定です。




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               propagules of Pygmy Drosera



ムカゴまきをしたのは今年1月。とどいたムカゴはサボテンの
種とかわらない小さいもの。緑色を保っているものと、茶色い
ものがあります。送られてきたときは、濡れティッシュで保湿
されていました。さて、これが発芽するのかな。

蒔くために特別に用意したものはありません。サボテン多肉に
使っているプラ鉢(プレステラ深)に、サボテン多肉用に混ぜた
土を2/3まで入れて、表面には赤玉細流・川砂・ピートモスを
等量に混ぜた土を、薄く敷きました。
オーストラリアの自生地などを見ると、貧栄養の酸性砂地風で、
ユーベルマニアあたりの自生地とも似た感じなので、そんな
配合にしてみました。




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               sowing tiny propagules with tweezers



とにかく小さいので、ピンセットでひとつひとつ置いていく。
潰さない力加減が難しいので、指先が震えてしまいます。
コケの繁茂を防ぐために、鉢をレンジで加熱してから、播種。
ではなかった、ムカゴ蒔きをしました。鉢は腰水して、ラップ
をかぶせて明るい窓辺に置きました。

2週間くらいすると、動きがいくつかの鉢で発芽が確認され、
そのあと1か月くらいまでのあいだにすべての種が、発芽。
なかなか優秀です。新芽はほんとに小さくてコノフィツムの
実生のようです。ほぼ出そろった播種から2か月くらいで、
ラップをはがしました。




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                2 months have passed since sowing propagules



そしてこれが写真は、ムカゴ蒔きから、2か月経ったところ。
それらしい姿になってきて、試みてよかったなと思った頃です。
ピグミードロセラの自生地は、比較的乾燥しがちで、日射も
強く、多くの多肉植物の生育環境と共通する部分が大きい。
ですが、植物体があまりにもか細いので、屋外栽培には
なかなか踏み切れず、今も日の当たる窓辺に置いたままです。




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               Drosera pulchella red fl.
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               Drosera nitidula hyb.               
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               Drosera scorpioides
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               Drosera pygmaea



半年ほどたった今は、すっかりモウセンゴケらしい姿に。
立ち上がる種類は3cmくらいに育って、小型種はつぎつぎに
開花しています。
室内栽培なので、捕まえる虫がいないのが可哀想ですが、
外に出すのもどうなのか、ちょっと過保護な気持ちで迷って
いるところです。










テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

密林の愉悦。


もうもうと砂塵舞う乾燥地の植物から、今回はガラッとトーンを変えて、薄暗くジメジメした熱帯の密林に
生えている植物の話題です。日頃、沙漠植物ブログとしてやってるので、一見して、あれ?今回はちょい違うわ、
興味の対象外だわ、と思われた方も多いと思いますが・・・。もしお時間あれば覗くだけ覗いてみて下さい。



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陽射しの入らない部屋の中。半透明の衣装ケースのなかに入っているのは、主にサトイモ科の熱帯湿性植物です。
上には観賞魚用の蛍光灯を置いてます。下にはホットカーペットが敷いてある。最近では、サボテンをこうした
水槽&人工照明で見事に育てる方もいらっしゃいますが、我が家のサボタニ類は基本的に屋外温室オンリーなので、
置き場所的に競合しないのが良いところ。ただし、人の居住空間は浸食しますが^^;。

では衣装ケースのフタ、あけてみましょう。



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なんだ、よくある観葉植物じゃん。・・・ある意味そのとおり。
でも、花屋さんで売っているポットサボのなかに、コピアポアやスクレロが混じっていても、マニア以外の人は
見過ごしてしまうように、一見よくある観葉植物を掻き分けてゆけば、その先には奥深い世界があるようです。
なんていう私も、まだとば口に立っているくらいで、その一端に触れたばかりですけどね。
はまったきっかけは、去年の夏のタイ旅行の際、現地の密林で時折みかけた葉紋様の面白いサトイモ類。
旅の案内をしてくれた友人は、こうした美葉サトイモや水草のエキスパートでもあり、後日その時見た植物や、
美葉サトイモの有名種をセレクトして送ってくれたのです。



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メインは、美葉サトイモを代表する属のひとつ、アグラオネマ(Aglaonema)。
この仲間は、古くからいわゆる観葉植物として育てられていますが、最近はよりマニアックな原種が、
水草愛好家を中心に水槽(腰水)栽培の対象になっています。産地違いや微妙な差異をコレクションする
楽しみ方は、サボテンや多肉の趣味にも通じるところ。しかし、水草栽培が原点ゆえ熱帯魚や爬虫類飼育と
地続きで、一般的な園芸世界とは案外行き来が少なく、その面白さは意外に知られていないようです。
そんなわけで、今回はその一端をご紹介出来ればと思います。



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                       Aglaonema rotundum


アグラオネマ・ロツンダム(Aglaonema rotundum)。
この種は、マレー半島からスマトラなどにかけて分布し、艶のある葉とピンクの葉脈が美しい。
これは大型になるタイプですが、ほかにスマトラ産の、小型でピンクの筋がよりくっきりしたタイプもあり、
珍重されます。以下紹介する2種をあわせて「御三家」などと呼ぶそうです。いずれも葉姿に特徴があり、
サボテンの斑ものや、ハオルチアなどの楽しみ方に通じるところがある。
このロツンダムに限っても、大型小型、丸葉に長葉とバラエティも多様でコレクションの対象になります。



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                       Aglaonema cv.'metallica'


で、その「御三家」ふたつめがこのメタリカ(Aglaonema cv.'metallica')。
こちらは園芸改良種、もしくは野生種の特異個体を選抜したものと思われ、元になった植物は
シンプレックス(Aglaonema simplex)ではないか、という見立てが主流です。
その名のとおり、濃色の葉にはちょっと金属光沢ぽい独特の質感があり、ブリキ細工のようにギザギザした
葉縁とあいまって、異様な存在感がある植物です。



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                       Aglaonema pictum 'tricolor'


最後はピクツム・トリカラー(Aglaonema pictum 'tricolor')。
インパクトある多色迷彩模様の葉は、この仲間の真打ちに相応しい。トリカラー=3色の意ですが、
よく見るとさらに中間的な色合いの斑も入りまじり、実に複雑怪奇なモザイク模様です。
じっと凝視めていると密林の奥深くに誘われ、帰り道を見失いそうになります。
ハオルチアにおける玉扇・万象のような存在で、この種の顔違いだけを追い求める人も多数いるようす。
アンダマン海の島々などに、様々な葉模様のタイプ違いが自生しており、サボテンのように採取ナンバーが
ついた個体も色々出回っています。
写真の株は、タイで長く栽培されている典型的なタイプとのことで、正確な産地は不明ですが、
この葉っぱの派手派手しさは、珍奇植物をあれもこれもと育ててきた私にとっても、衝撃的でした。
その後、ある島に生える特異なタイプも送って戴いたのですが、これはこれで別種と思うくらい
雰囲気が違う素晴らしいもの。この種だけで何十クローンも栽培する人の気持ちがよくわかります。



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さて、最後は簡単に栽培について。とは言っても、私じしん人さまに教えるほどにはほど遠い段階。
乾燥地の植物ばかりを相手にしてきた人間にはなかなか手強い相手です。
これらは湿性植物、というか、正確にいえば、熱帯雨林内の渓流沿い植物、とでも呼ぶのが正確で、
常時しめっているけれど、通常は水没しない、というような場所に生えているようです。
なので、多くの水草愛好家が、水槽内の腰水環境で上手に育てているのです。私は栽培をはじめた
去年の秋冬は、腰水こそしたものの。水を加温しなかったためなかなかうまく育ちませんでした。
今年は夏場は、屋外の終日直射日光があたらない場所で腰水栽培し、旺盛に成長しました。
で、今はご覧頂いたように、衣装ケースに入れてホットカーペットの上に置いています。



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サボテンと違い、夏場はもりもり育つので、既に衣装ケース×2と、水槽ひとつを占めていますが、
まだまだ深みにはまっていく予感があります。そして好きになったらお約束の自生地旅への渇望も。
アンダマンの島々に渡って、密林でこの迷彩の魔王に対面したいものです。




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沙漠植物、栽培、探究。

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