「里山越冬隊」

       
首都圏は今夜、厳しい寒気がおりてきて、降雪の可能性もあるそうです。
私の主たる栽培場は、関東南部の山のなかにあるので、東京の町場とくらべると一層厳しく冷え込みます。
たとえば、都内でふつうに露地越冬する木立蘆薈(Aloe arborescens)が、凍結して越冬できません。




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                       12月下旬には、ハウス内でも氷点下を記録



暖冬だったこの暮れも、既にハウス内で氷点下を記録しました。メロカクタスや、ディスコカクタスは
毎年犠牲が出ます。多肉塊茎類などは加温した小ルームをハウス内につくってなんとか越冬させている状況。

そんな寒い土地柄にもかかわらず、サボテンや多肉植物の露地栽培・屋外越冬を数年前から試みています。
子どもの頃に「シャボテン誌」で読んだ埴沙萠さんの地植え挑戦記が頭に残っていて、自生地みたいな眺めを
日本の野山に作ってみたいというのがひとつ。もうひとつは、直射日光を一切遮らない露地栽培には、
その種本来の野生的な姿を再現する特性があること。実際に野生株のような風格を実現している人もいます。
でもまあ、現実はなかなか難しい。無茶な思いつきで凍える露地に放り出された植物は実に気の毒です。
鉢植えではなく地植え、というところにさらなる難しさがあります。使っている畑は粘土質なので水はけが悪い。
ネギ類が培地不適で腐ってしまうくらい。梅雨どきには幾日もぬかるんで沼のようになることもあります。
土湿が高く、厳冬期には毎朝霜がおりて一面が真っ白になる。そんな場所で、どんなサボテン・多肉植物なら
屋外越冬が可能なのでしょうか。




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                       ネットで囲ってあるのは、防寒ではなくて、獣害対策



このネットの内側が実験場です。なぜ囲ってあるかというと、イノシシが大挙してやってきて、踏み荒らしたり
掘り返したりするからです。ほかにウサギもやってきて、葉っぱを齧ります。
ネットがあっても、被害にあうこともありますが、多少は防げる。・・・こともある。
で、この冬、厳しい寒さに立ち向かうのは・・・




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                         ①サボテン・鬼面角(Cereus peruvianus??
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                         ③グラスツリー(Xanthorrhoea sp.
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                         ④プヤ・ミラビリス(Puya mirabilis) 
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                         ⑤マクロザミア・リーデリ(Macrozamia riedlei
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                         ⑥アガベ・コロラータ(Agave colorata




6種類のサボテンと多肉植物。上の写真は、去年の12月に撮影したものです。
一年間元気に育って、生き生きしていますが、このあと待ち受けているのは、里山の地獄の寒さ。

①サボテン・鬼面角(Cereus peruvianus??)
②ユッカ・エラータ(Yucca elata)
③グラスツリー(Xanthorrhoea sp.)
④プヤ・ミラビリス(Puya mirabilis)
⑤マクロザミア・リーデリ(Macrozamia riedlei)
⑥アガベ・コロラータ(Agave colorata)

①の鬼面角は、日本各地で露地栽培されている種類で、これも実際に東京・町田市で数メートルに育っていて
越冬の実績あるクローンからカキ子してきたもの。
②のユッカは、ニューメキシコで種を採取して育てたもので、自生地はおそらく最低温度氷点下10度以下になる。
ただし、乾燥地なので降霜や地面の凍結はめったにないでしょう。
③札落ちさせてしまったグラスツリーは、頂いた種を実生したもの。自生地不詳ですが、同じく氷点下の冷え込みに
耐えられると推察。とても成長が遅いのですが、地植えすると勢いがつくようです。
④プヤのなかでは比較的海岸よりに分布するとみられ、これらの中では寒さに弱そう。草勢は旺盛。
⑤豪州産のソテツで、グラスツリーと同じ程度の耐寒性を期待。鉢植えだとぜんぜん育ってくれないので、
地植えの力で大きく育てたいという狙いもあります。
⑥比較的、寒さに強そうなリュウゼツランです。以前、同じ場所でアガベ華厳(Agave americana variegata)が
ダメになったことがあります。はたしてこいつはどうか。

さて、この中でもっとも寒さに弱かったのはどれだと思いますか?




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                       去年4月に撮影。鬼面角やプヤには痛々しい凍害の痕跡が



ここ何年かの越冬で、必ず大きなダメージを受けてきたのが、①柱サボテンの鬼面角と④プヤ・ミラビリスでした。
上の写真は去年の春先に撮影したものです。厳冬期を過ごしてダメージを受けているのがわかると思います。

①は冬が来るたび若い枝幹が溶けてしまい、株元の太い幹以外はなくなってその年に成長したすべてを失います。
この写真では腐った若枝を切り落としたために、小さくなっています。これでは花も咲きません。
④はロゼット外側の葉がほとんど茶色く枯れます。しかし、大変成長旺盛なので、この時点で中のほうには緑の
新葉が覗いています。このあと一気に盛り返し、夏前には元通りの姿になります。
余談ですがこの植物はトゲが大変恐ろしいので、野の獣たちも近寄りません。

③グラスツリーと④ユッカは、あまりダメージを受けないようです。寒い時期に雨が降ったり、積雪もある。
厳冬期は成長こそしませんが、枯れ野にあって青々としています。
⑤の豪州ソテツは葉が枯れますが、日本ソテツでも若い苗は葉が枯れるので、そんなものかと思われる。
これはおととし植えて、去年の秋にイノシシに掘り返されました。なので、今年の冬は少しだけ心配です。
⑥冬場、下葉が枯れこみますが、枯れる事はない。さすがはアガベです。ただ、強烈な刺にもかかわらず、
2本植えてあった1本は去年イノシシに食べられてしまいました。美味しいんですかね?




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①~⑥のサボテン・多肉植物のなかで最も越冬能力が足りないと思われるのは、サボテンの鬼面角でした。
自然状態では越冬できないということで、今冬、鬼面角にはビニールのプチプチを巻いてみました。
これで若い枝の凍結腐死を防ぐことができるか。
ちなみに、この囲いの外に団扇サボテンのフィカス・インディカ(Opuntia ficus-indica)もありますが、
こちらはなんの問題もなく越冬します。
また、これまでにアロエ・鬼切丸(Aloe marlothii)、サボテン・金盛丸(Echinopsis calochlora)なども
トライしましたが、前者は最初の霜でとろけて終了。後者は梅雨の長雨で溺死してしまいました。

実際、サボテン・多肉の露地栽培では、冬だけが問題なのではなくて、むしろ春から秋の方が大変。
冬は雑草が枯れるので、こちらとしてはすることがない。寒さに耐えるのは植物まかせですからね。
ところが、春以降は、あっというまに背の低いサボテン・多肉は雑草のかげに埋もれてしまいます。
雨の多い地域なのでなおさらなんですが、隔週で念入りな草取りが必要になり、こいつはなかなか手間です。
ゆくゆくは刺ものはじめ、玉型のサボテンも育ててみたいところですが、土湿の問題は解決がむずかしい。
粘土を砂や礫に入れ替えるのは大工事だし、そもそも雨量が多いのはどうしようもない。




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埴沙萠さんが、その昔雨除けなしの露天サボテン園を作ったのは、降水が少なく温暖な瀬戸内海の島でした。
でもその後どうなったのか。手を入れ続けなければ雑草雑木に埋もれて疑似沙漠も日本の野山に戻ってしまう。
その後の便りを聞かないけど、たずねたら金鯱とかリュウゼツランくらいは残っているかも知れませんね。
そうだといいなぁ。










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ジャンル : 趣味・実用

どんな鉢を使うか。


               
サボテンや多肉植物を植える鉢、選ぶのも、買うのも、結構苦労しませんか?
鉢は植物を育てる装置にすぎない、と考えて、見てくれは一切気にしないと割り切るか。
それとも、いやがおうでも植物と一緒に目に飛び込んでくるものゆえ、鉢と植物をセットで鑑賞の対象とするのか。




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                       我が家で使っているさまざまなタイプの鉢
               
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                       価格と性能で、やっぱり主力は黒のプラ鉢に・・・



私は、どちらかといえば、前者でした。
春蘭とか万年青などは、金銀の筆で彩られた錦鉢などと言われるものが使われることもあり、鉢だけでも
ウン万円のものが珍しくない。こうした鉢に植えられた古典植物は、なぜか風格ありげに見えるので、
これはこれで良いのだと思います。
しかし、サボテンの場合はたとえ栽培下であっても、思い描くのは自生地の原野の眺めであり、人工的な
意匠はむしろ夾雑物になる、と感じてしまいます。なので、植える鉢のデザインは極力シンプルな方がいい。
背景として、主張しすぎない、目立ちすぎない方がいい。それから、栽培の上では土が温まる方がいい。
ということで、今も昔も主力は黒のプラスチック鉢です。
昔は乾きのよい駄温鉢(赤茶の素焼きで、上の部分のみ鉢巻のように釉薬がかかっているやつ)が推奨されて
いましたが、今は大半のサボテンがプラ鉢に植えた方が成績良好なことがわかっています。




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                       黒プラ鉢(PLポットと呼ばれるタイプ)
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                      こちらはラン鉢タイプ。やや深くて根の発達するもの向き




黒のプラ鉢はいろいろありますが、私はこのいちばんシンプルな、やや深めのタイプを多用しています。
だいたいのサボテンにマッチします。「PL鉢」という名前で、5号サイズでも100円ちょっとくらいだったかな。
根の長くなる南米ものや牡丹類などは、ラン鉢型のより深い鉢を使います。ただ、黒のプラスチック鉢は業者向け、
という印象なのか、近くのホームセンターなどではあまり扱われていません。よって、通販で入手することになります。
例外的によく売っているのが「菊鉢」と呼ばれるもので、サイズあたりの値段が安く、8号でも300円とか、そのくらい。
ただ、4号以下の小さいものはありませんね。どちらかというと大型種を植えるのに使っています。




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                  さまざまなタイプの黒プラ鉢。栽培本位には具合が良いが・・・
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              黒プラ鉢はホームセンターなどではあまり見かけないが、この菊鉢タイプはよく売っている




ただ、実生苗の育成過程はプラ鉢で良いとしても、丹精して大きく(その植物なりに)綺麗に育ったものは、
多少なり、見栄えのする鉢に植えてやりたいとも思ったりもします。眺めるとき、鉢を視界から完全に消し去ることも
できないですしね。
で、サボテンの良さを損なわず、かといってプラスチックの安っぽさもなく・・・というとどんな鉢になるのか。
ちょっと前まで、サボテン界の定番は、猫足(三本足)の黒塗り観音鉢(楽焼鉢)でした。クラブの品評会などに
出展される立派なサボたちは、だいたいはこの鉢に植わっていたものです。思いっきり「和」のテイストですが、
最近のガーデニング流行りでよく見かけるようになったテラコッタの欧風鉢なんかよりもしっくりくる気がします。
しかし、それでも、ちょっとデコラティブ過ぎるというか、園芸改良されたサボテンには合うけれど、野生種にはどうかな、
という印象があってあまり使っていませんでした。値段も高いしね。
あるとき、縁があった陶芸家の方がたいへん凝った渋いデザインの焼きもの鉢をいくつか下さったことがありましたが、
いざサボテンを植えてみると、大袈裟過ぎるというか、鉢に植物が負けるというか、鉢の意匠が滑ってしまうというか、
ともかくいまひとつでした。人間の美意識が先行すると、サボテンに身をかわされてしまうような気がしたのです。
そんなわけで、よく使っているのがこちらです。




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                       「烏泥ラン鉢」・・・いまは窯元が減り入手困難に
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                  北米難物サボテンには、鑑賞上も栽培上も最適な「烏泥ラン鉢」




凝ったところがひとつもない、プレーンなラン鉢。いってみれば黒プラPL鉢のやきもの版といったところでしょうか。
私はかれこれ二十年以上、気に入った植物はだいたいこの鉢に植えてきました。我が家からさほど遠くない処にある
「エイシン」という鉢屋さんで扱っていて、そこでは「烏泥ラン鉢」という名前でした。シンプルな造形で、鉢高はやや深め。
おもに3~4号をペディオ・スクレロなどに使っています。これらのサボテンは鉢土が比較的早く乾くことを好むので、
焼き鉢が栽培上もマッチするし、見た目もいい。余分な意匠がなくプラスチックの安っぽさもない。素材は土だしね。
鉢屋さんによれば、この鉢はスミレの愛好家がよく使うそうで、そもそもスミレ愛好家がどのくらいいるのか判りませんが、
かなりニッチな市場には違いない。そのせいか、数年前に窯元がやめてしまい入荷がなくなりました。
なので、いまはいぜん買った古いものを大事に使っています。




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                       堅焼きの山草鉢と、素焼きのラン鉢
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           難物の中でも特に気を使うスクレロ・月想曲などには例外的に素焼きラン鉢も使うが・・・




同じようなもので、素焼きラン鉢や山草鉢の類を代用していますが、前者は乾きすぎるので管理が難しい。
ただ、北米難物のなかでもとくに繊細なもの、たとえば天狼とか、月想曲などには、あえて使っています。ほんとうに
土の乾きが早くて、夏場は水をやった翌日には乾いてしまいますが。
後者の山草鉢はいろいろなタイプがありますが、概して値段が高すぎる。デザインは抑え気味で良いものもあるけれど、
鉢の深さが足りないものが多く、やっぱりいまひとつ。




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                       ダイソーの百円均一「角鉢」。育苗用には良好




寄せ植えには、以前は平たい育苗箱を使っていましたが、最近は百均ダイソーで売っている「角鉢(商品名)」をよく使う。
育苗バッドは底網で、棚にベタっと置くことになり、底面から害虫が侵入しやすい。ひと鉢、ネジラミなどがつくと、
灌水でながれて広がるおそれがあるのです。この百均各鉢のすぐれたところは足がついているところで、底面を棚から
離して置けます。上の写真、ダイソー角鉢のとなりで、鉢を並べる受け皿に使っているのが、いわゆる育苗箱ですね。




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              黒プラスチックの「観音鉢」に植えた自生地種子実生・大鳳玉(白点ありが一定比率出現する)    




同じような理由で、最近見直しているのが、黒プラの「猫足(三本足)」観音鉢です。形としてはサボテン界定番のやつ。
当然ですがプラスチックなので割れない軽い、値段が安い。足があるので虫もつきにくい。ということで使い始めたたところ、
中サイズくらいのサボテンをこの鉢に植えると、何だかちょっと良いものに見えたりする(気のせい?)。
レギュラーの黒プラ鉢は、100%育成用、という印象ですが、こいつにすると、ちょっと鑑賞価値がアップするような・・・。
感覚が古いのかな。




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                    「烏泥ラン鉢」に植えつけた白花姫牡丹




で、いまでも、昔から使っている烏泥ラン鉢を探すのですが、このネット通販全盛の時代であっても、見つからない。
やっぱり窯元がひとつしかなかったのか、園芸センターでもネットでも入手することが出来ません。
烏泥ラン鉢は、サボテンだけでなく、多肉植物でいえばコノ・リトなどメセン類にも最適で、これらにも使っています。
流行のハウォルチアにも合うので、そういう意味でも、まだまだニーズはありそうなのですが。
そもそも焼きものの鉢、とくに和鉢は貴重品となり、烏泥鉢以外でもサボテンにしっくりくる鉢がまるで見つかりません。
ガーデニング系のかわいい鉢は輸入品が売られていますが、これらは草花向けの印象が強い。比較的よく見かける
東南アジア産の濃いめのテラコッタ鉢も、ソテツや塊根類にはあうんだけれど、サボテンには大雑把すぎます。

4~5号くらいで、ちょっと深めで、ツバはあまりひろがっていなくて、濃い色の堅焼き鉢。ないかな~。
皆さんは、どんな鉢をお使いですか?







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キリン接ぎの収穫。

キリンウチワに接いだサボテンを「収穫」しました。
げんこつサイズまで育って、それらしい顔になってきた穂木を、
台木を2~3cm残してジョキっとはさみで切り離し、1本ずつ植えます。



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実生1年くらいの苗を接いで、2年半ちょっと育てていますから、
これで種からは4年くらいということになります。なんだ、あまり大きくならないんだなぁ、と
言わないで下さい。名人がこのキリンウチワで接ぐと、1年くらいでこのサイズに到達します。
私の栽培環境とやり方では、この程度というだけ。キリンの本来の威力はこんなものではない。
方法は、プランターに並べて植えた台木の先っぽの方をカットして、5ミリくらいの接ぎ穂を乗せ、
棚下に放置するだけ。とくに湿度を保つ養生などもしなかったので、活着率5割くらいでした。



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3年近く経ち、そろそろ台木が頭の重さを支えられなくなってきました。
神仙玉に太平丸、こいつらもそろそろ収穫しないといけない。
ごらんのように、台木のキリンには殆ど葉っぱが残っていません(葉が出ているのは脇芽)。
私の栽培場は冬場氷点下に冷え込むので、落葉してしまうのです。落葉すると生育ペースが
ガクッと落ちるので、威勢良く育ったのは実は最初の1年だけでした。
キリンは思いのほか寒さに強く、三角柱などは溶けてしまう環境なのですが、
茎は氷点下6度でも耐えてくれます。本当はビニール二重張りなどすれば、落葉も
防げるか知れません。

さて、台木をちょびっと残した穂木を1本ずつ植えてやると、なかなかどうして悪くない。
ちょっとした標本です。



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               Echinomastus intertextus 'Minimus' VZD695,Santa Gertrudis, Chihuahua



刺が球体にしっかり沿う旧来タイプの桜丸。
(Echinomastus intertextus 'Minimus' VZD695,Santa Gertrudis, Chihuahua)
以前紹介しましたが、花もストライプが入る濃色で、テキサス型とは雰囲気が違います。
このサイズになっても刺が暴れてこない。籠を編んだようにミッシリと詰まった感じ。



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                 Eriosyce multicolorispina KVV1031 Agna del Toro,Mendosa



エリオシケ・ムルチコロリスピナ(Eriosyce multicolorispina KVV1031 Agna del Toro,Mendosa)。
旧ヒルホカクタス系のエリオシケは比較的ご機嫌がとりにくいですが、接ぎ木ならキリンの顔色だけ
うかがっていれば良いので気楽です。ちょっと瑞々し過ぎるかな?



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               Coryphantha kracikii  KMR394 Ejido El Portento,Durango 'gold apine'



近年到来の強刺コリファンタ、クラシキー。
(Coryphantha kracikii KMR394 Ejido El Portento,Durango 'gold apine')
これは金刺タイプ、ということで蒔いたもの。焼きの入った金属みたいな渋いカラー。
同じロットのタネでもっと黒い刺も出ました。



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                Coryphantha tripugionacantha VCA098 El Chalihuey-Losmoros,Zacatecas



こちらも近年到来のコリファンタ。トリプギオナカンサ。
(Coryphantha tripugionacantha VCA098 El Chalihuey-Losmoros, Zacatecas)
コリファンタはキリンウチワ接ぎがあうようで、ムクムク膨らんで、肌艶も良いです。
下ろしたあと、萎まないとよいですが。

鉢土の中なので、見えませんが、短く残した台木からどんな感じで発根するのかは不明です。
切断面だけでなく、刺座からも根が出るそうですが、かなり短くカットしてあるので、どうか。



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                  Pygmaeocereus bieblii   Rio Santa Valley,Ancash,Peru



目下最新の南米稀少種、ピグマエオケレウス・ビーブリ。
(Pygmaeocereus bieblii Rio Santa Valley,Ancash,Peru)
球体に密着する短いコルク質の刺。いかにも珍奇な佇まいのサボテンです。
ペディオカクタスの飛鳥や斑鳩をちょっと思い起こさせますが、ペルーの高地産。
正木では3cmくらいが最大なので、この株は既に巨大球。夜咲きの白花を続々咲かせています。
ただし、接ぎ木したので、本来備わるはずの塊根はありません。



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                 Eriosyce odieri ssp. monte-amargensis HJ 93 Chile



小型のエリオシケ、オディエリ・モンテアマルゲンシス。
(Eriosyce odieri ssp. monte-amargensis HJ 93 Chile)
本来成長が遅いタイプのサボテンは、キリンに接ぐとやたら子吹きする傾向があります。
この種も、単幹が基本なのですが、こんな感じの群生株に。ギリギリ不自然にならない範囲か。



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        Micranthocereus flaviflorus Koehres seed



こちらは、穂木が大きくなりすぎて倒伏してしまいました。
柱サボテンのミクラントケレウス・フラビフロルス。
(Micranthocereus flaviflorus Koehres seed)
もともと成長が早いものは、一層早く大きくなるようです。



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                 Echinocactus texensis VZD792 Palmillas, Zacatecas



接ぎ木する必要ないんじゃない?と言われそうですが、「剣峯」と呼ばれる型と期待している綾波。
(Echinocactus texensis VZD792 Palmillas, Zacatecas)
メキシコの南の方の猛烈な刺になるタイプとして蒔いてみたので、早く顔が見たかったのですが、
今のところ普通の綾波?こういう大型種は、下ろした後の成長がどうなのか気になるところ。
細い台木の茎から出ている根だけで、大きく育つ地上部とバランスがとれるのか、ということです。



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こうしてずらっと並べてみると、なかなか壮観。ほかにもロビとコピアポアが写っています。
手先が不器用なので、正木一辺倒の栽培をしてきましたが、種から3~4年でここまで育つなら、
多少活着率が悪くても、やってみるもんです。
というわけで、今年もキリン接ぎ決行。成長旺盛な盛夏に台木を育成中。9月早々には、
今年蒔いた実生苗を乗っけてみるつもりです。




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沙漠植物、栽培、探究。

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