今年も種を蒔きました。


先週、種まきをしました。
やり方は、ここ十年くらい変わりません。
透明プラのトレイ(衣装ケース)に、鉢を並べて、腰水をして蓋をかぶせておわり。
それでも、衣装ケースふたつぶんの作業で、半日はたっぷりかかります。




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まずは名札書きからです。これもむかしはプラの名札に油性マーカーで書いていた。
でも、インクは経年劣化で読めなくなるので、途中からは鉛筆書きにしました。
いまは、上の写真のように、ラベルライターで名札を印刷します。
屋外用のシールを使うと、10年近く劣化なく読み取れる状態を保ってくれます。
今年は、サボテンでは太平丸とコピアポアにほぼ特化して蒔きました。
チェコの業者からの輸入種子です。太平丸だけで、↓これだけ頼みました。
いくつか品切れあったと思うけど、ほぼ届きました。ちょっと面白いので列挙すると、


N0219 Echinocactus horizonthalonius Las Delicias, Durango 10 2,2 
N0238 Echinocactus horizonthalonius VM General Cepeda, Coah. 10 1,4 
N1621 Echinocactus horizonthalonius K? 43 Valle de Rosario, Chih. 10 2,4 
N0082 Echinocactus horizonthalonius JABO 32 Tula, Tamaulipas 10 1,2 
N0150 Echinocactus horizonthalonius JABO 33 Artega, Coah. 10 1,2 
N0191 Echinocactus horizonthalonius KMR 85 Sierra de la Paila, Coah. 10 1,4 
N1628 Echinocactus horizonthalonius VZD 690 Arroyo de Cruces, Durango 10 2
N00472 Echinocactus horizonthalonius VZD 390 Rancho San Geronimo, Coah. 10 1,6 
N00474 Echinocactus horizonthalonius VZD 0063 Saltilo- Toreon km 132, Coah. 10 1,4 
N1626 Echinocactus horizonthalonius VZD 257 NW of Cuba, Durango 10 2
N1705 Echinocactus horizonthalonius VZD 847 La Encantada, Coah. 10 1,4 
N1711 Echinocactus horizonthalonius VZD 932 La Mejorada, Zac. 10 1,5 
N0155 Echinocactus horizonthalonius RC 73 San Rafael, Coah. 10 1,2  
N1703 Echinocactus horizonthalonius RC 95 El Casco, Durango 10 1,2  
N1000 Echinocactus horizonthalonius VM 600 Pozos, Guan. 10 2
N1001 Echinocactus horizonthalonius VM Sandia Chica 10 1,6 
N0090 Echinocactus horizonthalonius v. subikii CH 485 E of Ejido Soledad, NL 10 1,4


ヨーロッパでは、産地データとリンクさせて植物をコレクションする人が多いため、
こうした形で種子が売られています。太平丸は、産地が異なると、まるで顔が違ってくる
サボテンですが、国内ではあれこれ雑交されています。そこで輸入種子を実生して、
オリジナル再現を目指すわけです。ほんとは自分で自生地まで種を採りにゆければ
最高だろうけど、なかなか実現できませんね。




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               ready for sowing seeds!



今年の実生は、太平丸、コピアポア、他いくつかのカクタスで、トレイひとつ。
もうひとつのトレイは、すこし大き目の蒔き鉢で、パキポディウムを中心に
多肉・塊根類の種を蒔きます。こちらは大半が自分の栽培場で採種したもの。
むかしは、蒔き土を熱湯消毒したりしましたが、いまは面倒なので、成株と同じ
培養土のうえに、薄く表土を敷いて、そのままバラ蒔きします。
表土は、ピートモスを中心にした市販の「種まき用土」を赤玉細粒(芝目土)で
半分くらいに割ったものを使っています。ピートがあると、根がからんで
小さい種も育ちやすい。




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               spraying fungicides(thiuram) after sowing seeds



種を蒔き終わったら、殺菌剤を噴霧します。あらかじめ土を消毒していないので、
これは不可欠。ホーマイを規定量に薄めて使っています。この薬はコケの生育を
阻害するらしく、鉢内にコケがはびこるのを防いでくれます。しかし、量が多いと、
発芽した苗の成長が止まるので、注意が必要です。

それから1週間。きょう、蓋をとって様子を見てみると・・・




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               Just hatch out ! a week passed since sowing seeds
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               Pachypodium eburneum
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               Idria columnaris



パキポディウムは一斉に発芽がはじまっていました。
蒔いたのは、グラキリウス、ブレビカウレ、白花ブレビカウレ、エブレネウム、
バロニー・ウィンゾリ、光堂など。どういうわけがウィンゾリが発芽ゼロ。
なにか種に問題があるのかも知れません。イドリア・コルムナリスや光堂は
秋冬型なので、出揃ったら、すこし涼しい場所に移してやります。
サボテンたちは、まだほとんど発芽していません。もともと太平丸なんかは
発芽しにくいので、2週間くらい経たないと動かないことが多い。気長に待つ。




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               Pachypodium brevicaule just one year old
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               Pachypodium makayense just one year old



こちらは去年蒔きのパキポディウムです。
ブレビカウレは、まだ1cmにもならないちびっこですが、マカイエンセなどは
既にそれらしい姿になりつつあります。




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               Pachypodium rosulatum ssp.gracilis 2years from seed
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               Pachypodium brevicaule ssp. leucoxanthum 4years from seed



2年、3年とたてばさらにそれらしくなってきます。うちは露天に放っぽりだして、
水やりも天まかせという育て方なので、成長ペースは遅い。グラキリウスは2年で
このサイズ。すでに鉢上げした白花ブレビカウレは丸4年経っているはずですが、
去年から咲いています。育てば育つほど場所をとるのが悩ましいですが、大きく
育っていくプロセスを間近で眺めるのは実に楽しいものです。

サボテン・多肉植物の種まき、実は1996年から1年も休みなく続けています。
私にとって、植物栽培の最大の楽しみは、種から育てて、野生株にまけない
標本を育成すること。既に栽培場の8割くらいが、自分で種から育てた植物で
埋まりつつあり、二十余年を経て、ようやくゴールが見えてきたものもあります。
そんなに執念深い性格でもないんですが、よく続いてますよね。














テーマ : サボテン・多肉植物・観葉植物
ジャンル : 趣味・実用

この秋の実生苗たち。

     
この秋も、数は多くないですが、多肉や球根の種を蒔きました。自分の家で採った種、
海外から取り寄せた種、頂き物の種、いろいろ取り混ぜて30種類くらい。
まだ2、3か月しか経っていないので、小さくて特徴も出てきていませんが、
記録もかねて、記事にしておきたいと思います。




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                3 months seedling of Conophytum and Lithops



秋蒔きといえば、メセンです。ことしは時間が取れなくて、12種類しか蒔きませんでした。
紫色のなる大津絵(Lithops otzeniana 'cesky granat')と、
赤く染まるマウガニー(Conophytum maughanii)。
しかし、今の処どちらもアマガエルのように緑色です。
で、雑な蒔き方を象徴するように、えらいことになってしまったのが、
このブルゲリ(Conophytum burgeri)。鉢の直上でカプセルをすり潰して蒔いた結果。
植え替えることも出来ず、こまった状況です。この状態で夏越しが出来るかはかなり危ういかも。
これらのメセン種子は、みな自家採種したものです。




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                   Pelargonium triste
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                   Dioscorea sylvatica
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                   Bulbine torta



その他の秋冬ものでは、ぺラルゴのトリステ(Pelargonium triste)を蒔きました。
いったい何年育てたら輸入株のように流木状の塊根が発達するんでしょうか。
亀甲竜は発芽しませんでしたが、同ソースのシルバチカ(Dioscorea sylvatica)は
ヤマノイモらしい葉を茂らせてます。球根ではラケナリアやモラエアなどいくつか。
このブルビネ・トルタ(Bulbine torta)は、葉っぱのウネウネに期待してますが、
いまのところ、気持ちよく真っ直ぐですね。どれも写真に撮ってみると雑草にしか見えないなぁ。




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                   Brunsvigia bosmaniae x B.litoralis
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                   Dudleya pulverulenta
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              Othonna hallii germinated around the base of Brunsvigia



こちらは、ブルンスビギアの自家採り。同時に咲いたボスマニアエとリトラリスが
勝手に交雑して結実しました(Brunsvigia bosmaniae x B.litoralis)。
ヒガンバナ球根は種の寿命が短いため、購入することがとても難しい。
フレッシュな状態で播種すると、直ぐにこんな感じで発芽してきます。可愛い。
そしてダドレアも秋蒔きです。最美のプルベルレンタ(Dudleya pulverulenta)等、
みな種が微細なのでコケに呑み込まれないように気をつかいます。
そしてブルンスの鉢では、オトンナ・ハリー(Othonna hallii)が自然発芽。
これは春先の出来事かも知れません。




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              8months seedlings of Madagascan Pachypodium
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              8months seedlings of Euphorbia symmetrica



さて、春に蒔いた種はどのくらい育ったかというと、こんな感じです。ほとんど落葉した
マダ産パキポ軍団は、成長の早いグラキリスでこんな程度。植え替えてないから仕方ないです。
ブレビカウレはまだ1cmにもなってません。
そしてユーフォ・シンメトリカ(Euphorbia symmetrica)も1cmになるかならないかで、
こちらも肥沃な土に植え替えればもっとペースアップできたでしょうね。




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               3 months seedlings of Pachypodium namaquanum



最後は、光堂ベビー、3か月です(Pachypodium namaquanum)。
今年はこの種の開花、授粉、結実、そしてこの秋の播種まで、ずーっと記事にしてきました。
発芽してしまえば秋春型だけあって、寒さにも強く、この時期も無加温のガラス室で水やりを
続けています。マダ産のパキポとは大違い。すでに刺も伸ばして、光堂だと認識できる姿に
なってきました。親株の方は、ちょうどひとめぐりして、蕾が見えてきたところ。
1年、あっという間ですね。






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種まきの成果。

     

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                     Pediocactus bradyi ssp. winkleri eith seeds Notom Ut.




難物サボテンは、刺の伸びも一段落し、熟した実が裂けて種がこぼれています。
なかなか回収する暇がないけど、ここには蟻がいないから、持ちされれる心配はなし。

さて、今年は5月初旬に種まきをしましたが、3週間ほど経って、おおむね生え揃ってきました。
多肉植物の割合がすこし多めです。このバットには2鉢だけサボテンが混じっていますが、あとは多肉。
種の価格も高騰しているので、半分くらいは自分のところで採れたものです。




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                       Pachypodium rosulatum ssp.gracilius
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                       Pachypodium baronii ssp.windsorii




パキポディウム・グラキリス(Pachypodium rosulatum ssp.gracilius)と
同じく、パキポ・ウインゾリ(P.pachypodium baronii ssp.windsorii)。
これまでは実がついても放ったらかしにして、いつのまにか飛散して種消失、ということも多かったんですが、
最近はとても人気があるので、急に貴重品扱い。しっかり採種して蒔いてみました。去年とった新しい種なので、
シイナ以外は、ほぼ100%の発芽率です。最初の冬を寒がらせずにうまく越せれば、あとは丈夫。
マダガスカルの自生地を根こそぎするようなことをせずとも、10年経たずにちゃんと見ごたえのある塊茎に育ちます。




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                         Dioscorea rupicola
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                         Euphorbia gorgonis
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                         Uncarina roeoesliana




同じ多肉では、亀甲竜の仲間のルピコラ(Dioscorea rupicola)。本家のほうは冬型で秋蒔きですが、
こちらは東アフリカ産なので夏型種とみました。以下の2種もあわせ、ドイツや南アからの輸入種子。
ユーフォ・ゴルゴニス(Euphorbia gorgonis)もぞろりと発芽。蛸ものユーフォは南アの冬雨地帯原産が多く、
本来的には冬型ですが、日本では夏型に順化させて育てることが多い。いま蒔いても、元気に育ちます。
ウンカリーナ・ロエオエズリアナ(Uncarina roeoesliana)は、8粒蒔いて、発芽は2つ。
この類はそんなものかと思います。真丸い塊根に育つかな?




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            Strombocactus disciformis 'corregidora' (Left) Aztekium hintonii (Right)




一方のサボテンは、発芽直後は小さいから、多肉植物よりもバットが地味に見えます。
エキノマスタスも、アンシストロも結構生え揃っているんですが。
あれこれ蒔いたなかでも気になっているのは、微小種子の2種。アズテキウム・ヒントニー(Aztekium hintonii)と
菊水の新タイプ、コッレギドラ(strombocactus disciformis 'corregidora')です。
前者は十数年前に蒔いたものが開花サイズですが、うまく採種できないので種を輸入しました。
後者は黒いトゲがもしゃもしゃ密生するタイプの菊水らしく、うまく育てば面白いかなと。
これら微小種子はピートモス蒔きでよく生えますが、最初の数年、乾かさずコケにも負けないよう管理するのが難しい。




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最後は難物サボテンです。
ことしはほかのサボテン・多肉植物と一緒に、当初3週間は温度のあがる温室内に置いていました。
それが功を奏したのか、発芽率は2割弱。蒔いて3週間というタイミングからすれば、かなりよく生えた方です。
ノウルトニーやブラッキーなど、自宅で採種した比較的新しい種子の発芽率が良いようです。
メサ・ガーデンの先行きが不透明ななか、貴重な種子なので大切にせねば・・・というわけで、
根が這いまわっているものはすべて植え直しました。イソライト(焼成珪藻土)を表土にかぶせています。
このまま温室内に置こうかとも思いましたが、早くも根元から赤くなって腐る苗が出ているので屋外に出しました。
越水からもあげて、あとは雨任せです。大雨で土が荒れないよう、ネットをかぶせています。




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                    Pachypodium baronii ssp.windsorii




うまく育てば、来年今頃にはこうなるはず。
好天つづきの5月ももう終わり。このあとは梅雨本番です。はやく明けてくれ、と入梅前から祈っています。

温室の外に出したパキポ・ウインゾリーが咲き始めました。ことしも種が採れるといいんだけど。








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